劇場公開日 2019年7月19日

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「日本に生まれて本当に良かったと思える映画」天気の子 映画野郎officialさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5日本に生まれて本当に良かったと思える映画

2019年10月4日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

興奮

幸せ

新海誠監督がいるだけでも。『君の名は。』の期待を背負って世の中の無用なプレッシャーのなかで、その期待値を超えてくるのは天才でしかない。プロデューサーの川村元気さんの才能も大きいかもしれないが。

まずなにより映像美。現実ではない世界であれほどのリアリティを持って、さらにアニメの力をフルに活かしてリアルを超える夢を魅せてくれる。
東京の街並みを知っている人にとっては唸るほどの再現度。McDonaldにSUNTORYにYahoo!知恵袋まで…これでもかとプロダクトプレイスメント(タイアップ?)が溶け込んでいる。広告スポンサーにうがった見方もされるけど、一方でエンタメにおいてパトロンは重要だよね。

そして子どもから大人まで楽しめる仕上がりになっていながら、ど真ん中には人間の普遍的なテーマが凝縮され詰め込まれている。

巨大なる自然の前には人類なんてかりそめの借りぐらしのホモサピエンティだし、束の間の小さな存在なのに、昔から自然災害(人間にとってはそうだが、宇宙の歴史からしたら当たり前のホメオスタシス)に抗ってきた。
結局、人類だって生態系の一部で、その存在意義、歯車の一片にすぎない"価値"に気づき自覚しないといけない。

日常の些細なことに悩んでいることが本当にバカバカしくなる。小さなことを気にしたり意識高い系になろうと、「この世界なんてもともと狂ってる」から。

あっちを立たせばこっちが立たず…多様な世界において決して思い通りにいくことなんてない。
でもそれでも、目の前の人を愛し大切にし、やりたいと思えることに素直に向き合うことで、半径5メートルのささやかな幸せは手に入れられる。
だから「僕たちは大丈夫」だと背中を押してくれる。

たくさん心に響く言葉があったけど、一番刺さったのは、

「神様、お願いです。これ以上僕たちになにも足さず、僕たちからなにも引かないでください。」

一度きりの限りある一瞬の人生、無駄な欲は持たず、ただ楽しめばいい。

それと、またRADWIMPSがいい仕事する。野田洋次郎の歌詞に抉られる。

永久保存版の日本映画の代表作である。

もの語りたがり屋
ブラックエイトさんのコメント
2019年12月4日

え?
あれがリアリティあるんですか?
だったら、主人公犯罪していたので
少年院行かなきゃいけないですけど…
それに、大人が感動するって?
こんな薄ペッライ理由で家出して、
周りに迷惑かける奴のどこに
感動するんですか?

ブラックエイト