イエスタデイのレビュー・感想・評価
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Beatlesの作品って素晴らしいと再認識させてくれる、そんな暖かい作品。
当たり前だが本作はBeatlesありきで作られていて、本国イギリスでは当たり前というか、一般教養並に知られているBeatlesネタがガッツリ出てくるわけなので、知らないとシーンシーンの良さがわからないかもしれないし、見ていて飽きるかもしれない。
こういう映画は大抵、掴みは良くても、秘密を知っている人にバラされて主人公が追い詰められて終わるっていう流れがあるというか、容易に想像できるのだが、途中までその流れを徴収しつつもしっかりとハッピーエンドで終わったのが良かった。見ていて楽しい1時間52分だった。結構あっという間だった。あと、主人公が、地位と名声に固執しちゃったり、金の亡者になったりしないで、しっかりと彼女を愛していたこと、それとBeatlesのことを第1に考えていたことがとても好感が持てて、見ていて気持ちのいい作品だった。
エド・シーランがいい味出していた。あんまり好ましい役では無いけど、引き立て役として、本役を引き受けてくれたのが素晴らしい。ジョン・レノンのシーンは、本作ならではだし、かなり感動。そう来たかと。
ダニーボイルの作品は”トレインスポッティング”然り”スラムドッグミリオネア”然り、あんまり好きになれなかったのだが、本作はかなり良かった。最初の歯が欠けているシーンとかは、ボイルっぽいなって思えた。
俳優は知らない人だったけど、結構好み。役柄にあっていて、2枚目じゃないっていうか、Beatlesの1ファンっていう立ち位置なのが凄く良かった。
予告を見た時はBeatlesだけが無くなっている世界って感じだったけど、本編見たら、OASISとかコーラとか、はたまたハリーポッターすら無くなっている世界だったのね。ちょっと上手く騙された感じ。
素直に面白いと思えたし、何より飽きなかったし、俳優の演技、それと音楽の使い所、脚本のテンポの良さも素晴らしかったし、満点。
ビートルズの前にはエド・シーランすら雑魚
やられた。本当にいい映画だった。笑って、泣いた。
エド・シーランを除けば、日本ではそれほど有名な俳優も出ておらず、「どうせビートルズの曲を適当にフィーチャーして、お話に仕立て上げた企画ものだろう、夢オチか?」ぐらいにしか思っていなかった。もちろん曲が素晴らしいのは誰もが認めるところ。問題はその楽曲に対する向き合い方だ。
事故にあい、ビートルズ(や、コカコーラ、タバコなど)が存在しない世界に、意識を取り戻したジャックは、失ったヒゲと前歯の代わりに、スターダムを駆けあがっていく。そのせいで彼の日常はめまぐるしく変化し、どんどん孤独に追い詰められていく。この対比が面白く、ストーリーが巧みに展開するので、コメディとして見ていて楽しくて、楽曲に添えられた字幕も、ストーリーの進行に沿ってうまくハマっている。
例えばエド・シーラン(なんと本人役!)の前座としてツアーに参加し、モスクワで『BACK IN THE U.S.S.R』を歌い熱狂的にウケている様子なんか、まるでこの映画のために書き下ろされた曲のようにピッタリとハマっている。あまりのオーディエンスの熱狂ぶりに嫉妬したエドが、思わずバトルを持ち掛けるくだりは、ジャックの戸惑いと才能をうまく語っている。というより、ビートルズをトレースしているのだから誰もが認めるに決まっている。ビートルズに嫉妬する(どちらかと言えば自分の曲の及ばなさに腹を立てる)エドは、普通に考えれば不自然極まりない設定だ。それを可能にするのがビートルズの楽曲と、シンプルだが心に響くジャックの歌声。
主役のヒメーシュ・パテルは、この映画のために特訓を積んだようだが、そのライブパフォーマンスは素晴らしい。歌声を聞いただけで泣きそうになる。それに加えて元マネージャーのエリーとの切ない距離感がなんともいじらしい。ふたりとも、秘めた思いを口に出せずにいる。お互いに片思いでいるなんて、実に魅力的な設定じゃないか。
ちょっと似た設定で映画『ラ・ラ・ランド』を思い起こさせるが、あちらはお互いに演者側で、お互いに成功を収めることですれ違いが生まれ、応援してくれる大物ミュージシャンとしてジョン・レジェンドが出演しているが、もちろん架空のミュージシャンとしてのキャラクターを演じていた。なおかつ、ミュージカルシーンはストーリーから独立しており、登場人物の気持ちを代弁する言わばメタフィクションとしてのみ存在する楽曲だ。映画の中に、『ラ・ラ・ランド』などどいうヒット曲は存在しないのだ。
ところが、この映画は大物ミュージシャンとしてエド・シーランが、なんと本人役で出演しているのだ。そして楽曲は聴衆の前で演奏される、言わば状況音として使用される。映画の世界でファンに支持され、具現化されていく。そのプロセスと描き方が、まるでビートルズが世界中に浸透していくさまを、追体験させてくれるようで小気味いい。
気になるのは、本当にビートルズに触れたことのない世代。オルゴールとか、知識としてしか知らない若い人たちに、この映画がどう受け止められるのだろう?ということ。現時点の評価では、『ボヘミアン・ラプソディー』の足元にも及ばない。だが、映画としては私はこっちのほうが断然好きだ。
それからこの映画には、悪趣味とも思えるやや意地の悪い「仕掛け」がいくつか存在する。それは見てのお楽しみとしか言えないが、私はギリギリ受け入れられた。
まさかの「夢オチ」を予想している人。
自分で確かめてください。
2019.10.16
12分間の世界的な大停電の後、ビートルズの存在しなかった世界になっ...
Queenのボヘミアンっぽいけど設定が独特で面白い
70点
映画評価:70点
『ザ・ビートルズ愛!!』
監督や脚本からの
ビートルズ愛をビンビンに感じます。
私自身はビートルズファンではないですし、
曲は比較的有名な20個くらいしか知らないです
ですが、
ヒシヒシと感じます………!
ビートルズ愛が!!
ストーリー自体も分かりやすいし、
設定なんか超興味深いです。
こんな転生ものが存在したとは…
正直、衝撃的でした。
時代も違うし、
アーティストも違う、
本物よりも思い入れが違うから
今作の様な展開になるのかは疑問ですが、
これは、あくまでビートルズの素晴らしさを
改めて新時代へのメッセージと捉えると
そんな小さな疑問は
どうでもよくなります。
誰にでもオススメできる完成度と、
作品への愛が滲み出ています。
見られて良かったです。
ありがとうございました!
【2021.8.12鑑賞】
ビートルズファンは絶対観るべき!
ビートルズいいね
ファンタジーのほうが、逆に嘘がない
公開当時の評判で、あらすじは聞こえてきていた。
なので、ふぅん、そういうことかな、と思っていたのだが、実際にみると、映画の作りはいやいや、全然予想外。
私は、ビールズよりもQueen世代だし、そんなにビートルズに詳しくはないけど、曲は聴きおぼえがある。ただ、歌詞の内容なんて、知らないまま聴いてた。
そんな私でも、選曲のセンスは想像がつく。
どうしても、「ボヘミアン ラプソディ」と比較してしまうが、
ドキュメンタリーのように、似せて似せておきながら、事実と違うドラマチックな展開にしたあの映画に比べれば、こちらは、ファンタジー。
それなのに、本質をとらえているって、皮肉?
断然こっちが好きです。
ビートルズファンではない私でも、ジョンの死は、衝撃的だった。
個人的妄想と思ってください、私は、彼は、絶対誰かに刺客を手回しされて殺されたと思っています。 「イマジン」は、平和を願う時、世界中で、今も歌われる。ということは、国や戦争にこだわる人を不愉快にさせる曲なわけで。。
あんな影響力のある人は、ほかにいない。 格別ファンでなくても、そう思う。
そして、この映画。
もう何度みても、涙があふれてくる。
悲しくて涙が出る、可哀そうで涙が出る、という映画は多いけど、こういうとてつもない思いでわけもなく涙が止まらない映画は、あまりないと思う。だって、ラストの彼らの笑顔。 いいなぁ~ と。
映画数本分に匹敵するリリージェームズの魅力に悶え死ぬ
ビートルズの存在が消えてしまった世界で、唯一彼らの曲を覚えている売れないシンガーソングライター、ジャックマリクを描いたファンタジーコメディ作品。
全世界規模の謎の停電により、ビートルズを始めとした様々な存在や出来事が消えてしまうというトンデモ設定で幕を開ける今作。
一世一代の大チャンスを前に期待感と罪悪感に駆られる青年ジャックと彼を献身的に支え続けたマネージャーであり幼なじみのエリーとの関係性をビートルズに色あせない名曲群で送る。
今作はもちろんビートルズの楽曲の素晴らしさを堪能できる点も大きいが、それよりもエリー演じるリリージェームズの美しさ可愛さに心を奪われ、観賞後は胸がときめいてしまって仕方ないこと間違い無い笑。
少し芋っぽい服装(何様)やジャックに対する気持ちを表現する不器用さなど心が持たない!笑
何度ジャックを呪い殺してやろうと思ったことか笑。
また本人役で登場したエドシーランがなかなかの咬ませ犬扱いで結構面白い笑。
ジャックの才能を勘違いして即興の作曲勝負を提案する件が似合わなさすぎて、どんな人なのか知らないけどだいぶ無理した演技してるのではと感じてしまった笑。
よくある設定と侮るなかれ
ビートルズ好きにはたまらないでしょうね
ビートルズは『富』だ!
人間にとって絶対必要なもの。たとえば、きれいな水、大気、森林、農地。それはかつて誰のものでもなく、みんなのものだった。お金を持っている・持っていないは関係なくみんなが利用できた。
それが人間にとっての本当の『富』だ。
ところが、お金で価値が決まるものだけを富と呼び、一部の人が独占するようになって、世界は狂ってしまった。
そこでジョンは「イマジン」を歌った。天国も地獄もない、富を分かち合う世界を想像してごらん、と。
この映画は、悪意が描かれていない。主人公、エリー、両親、友達、エリーがちょっと付き合った彼。みんな善人。謎の二人の男女も、真実を知った観客たちも、主人公を罵倒したり攻めたりしない。ビートルズの曲を広めてくれてありがとうと思っている。
アメリカ人のマネージャーも拝金主義で口が悪いだけで、面白い悪人キャラって感じだ。
そんな争いのない世界で、海辺のセンスの良い小屋で暮らす78歳のジョンへの憧憬を募らせよう。
我々にとってビートルズは『富』なのだ。老若男女、世界中のみんながそれぞれのやり方で、ビートルズを楽しめば良い。
シンプルで良かった
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