イエスタデイのレビュー・感想・評価
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夢を諦めることは妥協ではない
多くの音楽や文化に影響を与えてきた偉大なアーティスト「ザ・ビートルズ」がもしも…この世界から消えてしまったら…という「もしも…」な物語。
ビートルズがもしいなかったら、ビートルズに影響を受けたアーティストは存在しなくなっているかもしれないが、別のテイストでデビューはしていたかもしれない。実はそういう部分を掘り下げていくという音楽マニアに特化した映画ではないのだ。
メインとして描かれるのは幼馴染で親友のような腐れ縁になってしまっている2人の男女は確実に惹かれ合っているものの、打ち明けることで関係が崩れてしまうのではないかと、友達以上恋人未満を続けていて、もどかしいという少女漫画の設定のような30代前後になっても、まだそんな状態という恋愛バカの物語。
主人公ジャックは、自分の才能を信じてバーやクラブで歌う日々を繰り返しながら業務用スーパーで働いている中にも、音楽フェスで歌えるチャンスが舞い込んできたりとチャンスはあるには、なるのだが…それでもシンガーソングライターとして生きていくには不安定すぎるということで、人生諦めモードで更に恋愛バカ。
そのな時に、事故と太陽フレアによる停電の影響で、原理は全く不明ではあるが、目を覚ますと、ビートルズが存在しない世界になってしまっていた。
事故と太陽フレアによって、本来いた世界からビートルズが消えてしまったのではなく、ビートルズが存在していない別のアースの自分と入れ替わってしまったと考えたほうが正しいのだと思う。
シンガーソングライターのジャックだったから、ビートルズが存在していないことに気づいただけであって、ビートルズから影響を受けたアーティスのオアシスも消えてしまっていたしても、これはビートルズが消えてしまったことによる影響なのかは、わからないのだ。
確かに影響されたアーティストが存在していなかったとしても、別のアーティストに影響されて、少し違うテイストではあるが、オアシスは誕生していたかもしれないし、違う名前でデビューしているのかもしれない。
あくまでジャックの目線で観てしまうから、ビートルズ関連が消えている様に感じてしまうが、これは完全にミスリードであり、製作サイドの罠だ。
その後に明かされることだが、コカ・コーラやタバコ、ハリー・ポッターも存在していないことからも解る通り、様々なものが消えてしまっている世界なのだ。逆に元の世界に存在していなかったものも存在している可能性がある。
完全に『ハッピー・デス・デイ』やドラマの『フラッシュ』などで描かれるマルチバース映画なのだが、何故話の軸がビートルズ中心になってしまっているかというと、ジャックがシンガーソングライターであるのと同時に、元の世界に戻る意味がないからなのだ。
マルチバースものは、例えば母親だったり、恋人だったりと何か大切なものが消えてしまっている設定が多いが、今作はそこに意味を持たない。
ジャックは、ビートルズの存在しない世界で、自分の記憶を頼りに自分の曲かの様に新作を続々と発表していき、天才と評されていくが、観た感じジャックは特別歌が上手くないため、結構音を外していたりする。
それでも周りが評価してくれるということは、ビートルズの歌詞がいかに素晴らしいかということを意味している。
つまりビートルズの曲を使ってでしか有名になることができない=自分に才能はないということに気づいていくのだ。
その部分を強調するのであれば、間に自分のオリジナル曲を挟んだけど、全く評価されなかったというエピソードも入れてもらいたかった。
ジャックがスターになってみたことで、罪悪感や商品として売られることへの圧力、過去の人間界を断ち切らなければならないという、スターの抱えるものの大きさを実感すると同時に、自分はそれらを扱えるだけの器の人間でもないことに気づかされる。
夢見ていたスターの道よりも、平凡な人生の中で愛する人と過ごすことが自分には合っているのだと、夢を捨てる物語でもあるのだ。
夢を叶える=幸せではない。
自分を知って、ジャックにとっては、夢を諦めることは、妥協ではなく、幸せになれる道である。ジャックにとっての幸せになる結末は、別の世界でも共通していたということだ。
ビートルズ世代ではないけれど、、
今、観るべき映画は「コンテイジョン」じゃなくて「イエスタデイ」です(≡^∇^≡)
みんな高評価だ…
愛情に溢れた心地良い作品!
ブラボー!!!
本当の自分とは。名曲が光る、珠玉の音楽ムービー!!
【賛否両論チェック】
賛:全てを手に入れたはずの主人公が、自分の在るべき姿に葛藤していく様に、観ていて考えさせられる。「ビートルズ」の名曲の数々も、聴いているだけで感動を誘う。
否:設定そのものはかなり荒唐無稽で、かつストーリーも予定調和なので、その辺りの好き嫌いは分かれそう。どうしても似たようなシーンが続くので、音楽に興味がないと退屈してしまいそう。
“誰も「ビートルズ」を知らない世界”という突拍子もない設定の中、歌と名声を手に入れた主人公が、やがて自身の本当の在るべき姿を求めて苦悩していく姿は、王道の自分探しムービーのようでありながら、ちょっぴり切なさも漂うような世界観です。
そして言わずもがな、「イエスタデイ」を始めとする珠玉の名曲の数々が次から次へと登場するので、それを聴いているだけでも思わずワクワクさせられてしまいます。
展開は結構予定調和で、どうしても似たようなシーンも多いですが、音楽ムービー好きは勿論、人生に迷う全ての人に観ていただきたい作品です。
偉大
ビートルズは特に好きというわけでもないけど、聞いたことある曲がいっぱいあるのでiPodには入れていて、時々思い出した時に聞いています。
そんな感じの僕が見に行って、面白かったです!
やっぱりビートルズは偉大ですね。
知ってる曲ばかりかかって、コメディっぽい感じもするけど、真面目な話もあって、最後はハッピーエンド。楽しめました!
今日の移動はビートルズ聞きながらですね。
これを打つのも聞きながらです。
人の弱さと強さを優しく描く
全体的に明るく楽しく心地よいです。
良心の呵責、自分を見失う恐怖、立つべき場所の気付き。
大小を問わなければどれも身近に有り得る事ではないですか?
それをエンターテイメントしながら、コメディしながら、うっとりと聴かせながら、そしてドラマチックに見せてくれました。
作中の曲はどこかで必ず耳にしたことがある名作ばかりだから、ビートルズ知らないよ!という方にも問題ないのではなかろうか?
知っていれば当然ワクワクすると思います。
設定を上手く活かしていて、テンポが良く、コメディも随所にあって重くならない。脚本にも感心しました。
毒気が少なめなので、刺激を求める方には少しだけ物足りなさがあるかもしれませんが、気持ちが温かくなるとても素敵な作品でした。
上映が終わる前に観れて良かった
音楽が良い!
ビートルズの曲がストーリーにきちんと合っていてよかったです。曲の数が多くて良かったですが、もう少し長く流して欲しかったです。
ストーリーについては、もう少し現実に起こり得る内容の方が、感動的だと思います。前知識全く無く鑑賞したので、途中まで、最近多い伝記と思っていて、何か変だな〜って思いなが観ていて、事故によりビートルズが存在しない世界に行っている事が最後の辺りまでよくわかりませんでした。その為に観ている最中???で、最後の辺りでやっと気づきました。俳優さんの演技は良かったです。特にマネージャー役の人や、デブラを演じていたケイト-マッキノンが面白くて笑いました。沢山の素晴らしい曲が聞けて、涙あり(私は泣いてない)感動ありの、サクセス、王道ラブストーリーで、ビートルズファンの方は絶対外せない映画です。
よう、相棒(笑)
ビートルズが存在しないパラレルワールドのようなところに迷い込んだのは、きっとジャックだけじゃないだろう。同じような体験をした誰かが現れて、ジャックの不正を暴くべくドラマを盛り上げるに違いない。結構な前半で確信した予想が、あんな幸せなかたちで裏切られたことに、この映画に関われたことの幸せを感じてやまなかった。
9年ほど前だったか、ある高名な詩人の講演会で起きたちょっとしたハプニングを思い出した。
講演の終盤、それまでの話の流れを全く無視して、その詩人は語った。
「誰かの作品を自分の作品だっていう子は、本当にその作品が自分のものだと思えるの よね。自分が作ったんだと思えるくらい、その作品が自分のものになってるんだから、それは良いことなんじゃないかと思うのよ。」
聴衆の多くはキョトンとしていたが、自分は、その数日前に、ある全国規模のコンクールで最高賞に輝いた隣の市の生徒の作品が盗作で、それを地元の新聞がすっぱ抜いた出来事を指しているのだと気付いた。
そして、この詩人の、寛容を通り越して、創作という行為と創作者に対する限りない敬意と愛情に、感極まってしまった。
ジャックと同じ世界からやってきたあの二人も、創造物に対する溢れんばかりの畏敬の念という点において、自分が体験した詩人の対応と根幹は共通するのだと思った。
他にも、心に温かな何かが残る場面がたくさんある作品だった。
漁師として生きてきたという78歳の「あのお方」との邂逅、分かってるようで分かってない、ポイントは外してないようで肝心のところでは外れてるジャックの両親、私欲を一切感じさせないギャビンのユニークなスタジオ録音、そしてエド・シーランの神をも恐れぬあの拷問のような代案(笑)。
みんな、何かをクリエイトすることへの絶対的な信頼と愛情を揺るがせることがない、愛すべき人物ばかりである。(ロッキーは別の意味で最高だった。あれぞロックンロール!)
そういう、素敵な相棒ばかりの約2時間。あっという間であったなあ。
ベタなストーリーだけど面白い
ストーリー的には大体想像がつくので、あまり期待してませんでしたが意外に面白かった。所々ちょっと笑えるシーンがあったり、ストーリーと歌の歌詞が重なっていて、特に罪悪感に苦悩するジャックの気持ちが込められたHELPは聴きどころ。それとビートルズって本当に凄い曲を量産してたのが改めて分かります。イギリス映画らしく、昔『小さな恋のメロディ』を観た後の様な、ほんわかした気持ちになりました。
結末はすぐ予想できる
ビートルズの他にもCOKEとかいろんな有名な物が、無い世界になっており、想像すると面白い。一番すごかったのが、ジョンレノンが生きていたという事。ニューヨークで銃弾に倒れたはずなのに。リリー・ジェームズが可愛い。ビートルズの曲が好きな人は楽しめるのでは。
こんなに素敵な物語だったなんて!
ビートルズのことを自分以外の誰も知らない世界ーっていうファンタジーなんだけど予想以上に可愛くて楽しくてハートウォーミングでチャーミングな映画でした。
私もめちゃくちゃビートルズに詳しい訳ではないけど雰囲気でほぼ全曲歌ってました(心の中で)♫
ダニー・ボイル監督だから面白いだろうけど多少クセがあるしちょっと尖ってるはず、と思ってたけどそこはリチャード・カーティスの脚本ですから!ノッティング・ヒルの恋人、ブリジット・ジョーンズの日記、ラブ・アクチュアリー、フォー・ウェディング、アバウト・タイム…これ全部カーティスの本です。全部好きなラブコメです♡ 監督と脚本家、お二人のいいところだけが全部出てました。
私も主人公みたいにリバプールでビートルズの軌跡を辿るマジカルミステリーツアーに参加したことあるのを思い出しました。30年以上も前ですけどね。
小ネタはビートルズやその周辺を知ってる方が楽しめるけどよく知らなくても絶対楽しめますよ。ボヘミアンラプソディに繋がってるシーンもあり。興味もった方、トレイラーだけでも是非見てみて!
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