「シンプルで心に響くメッセージ」イエスタデイ おじゃるさんの映画レビュー(感想・評価)
シンプルで心に響くメッセージ
洋楽には疎く、エド・シーランもoasisも知らず、ビートルズなら多少わかるという程度で鑑賞してきましたが、それでも十分楽しむことができました。全編にわたって、ビートルズの懐かしの名曲がふんだんに使われていて、思わず体がリズムを刻むほどでした。歌詞の内容もろくに知らなかったのですが、字幕のおかげで改めて曲の意味を知り、さらに楽しむことができました。
そんなビートルズナンバーの紹介映画かというと、実はそうでもなく、本当のテーマは、主演の二人のラブストーリー。リリー・ジェームズ演じるエリーの健気な可愛さがなんとも愛おしかったです。そして、遠回りしながらもそれに気づき、応えるジャック。彼の行動には多少イラつく部分はあるものの、恋と夢の板挟みに悩み、盗作の罪悪感に苛まれる、人間味ある彼の姿には十分に共感できます。
そもそもどうしてこんな世界になったのか、元の世界に戻るのか、と正直ずっと頭の片隅でモヤモヤしながら鑑賞していました。しかし、その疑問は、ある人物の言葉「愛する人に愛してると伝えなさい。そして嘘をつかない。(確かこんな内容)」で吹き飛びました。この作品で伝えたいのは、ここなんだとわかり、とても温かい気持ちになりました。ありきたりのメッセージかも知れませんが、このシンプルさが心に響きました。
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