「一線を越えちゃったかなぁ」ジョン・ウィック パラベラム Flagmanさんの映画レビュー(感想・評価)
一線を越えちゃったかなぁ
正直大好きなシリーズではあります。
特にキアヌ演じるジョン・ウィックが使うCARシステムに基いた徹底的にこだわったガンアクションはこれまでのガンアクションの常識を変える出来で素晴らしかった。
もちろん今回も凄いのだが、逆にガンアクションが『売り』の映画になってしまい、ガンアクション任せの作りに落ちてしまっている。
確かに計算された良い演出なのかも知れないが、マンネリ化した3作目では少しパッとせず更には非現実的アクションまで含まれていたのが残念。
非現実的な物はアクションだけでは無く、ストーリーや演出にも見受けられる。
非現実と言うならばどんなアクション映画にも当てはまるのだが、ここで言うのは、アクション映画の中の『非現実』。
1.2でギリギリまで抑えていたが3で一線を越えた感じ。
一気に非現実的になった。
これをうまくやっていたのはボーンシリーズや007シリーズ。
ミッション一ポッシブルはだいぶギリギリ。
ワイスピシリーズは張り切ってます。笑
僕なりのラインなんでここは個人的感想としか言えませんが、、
この作品に関して言えるのは、まずジョン・ウィックを追う謎の組織の規模の大きさ。
裏社会を〜なんてレベルではない。
外を歩けばみんな殺し屋かと思うほど多い。
正直もう少しバランスは考えて欲しかった気もするが、エンタメに振った娯楽作品にこう言ったツッコミをするのも野暮かなと。
もちろん良いところもあります。
無論キアヌです。
正直言うとキアヌってアクション苦手なんだろうなぁと見受けられるところが沢山あって、特に拳を使うファイトシーンは『スピード』や『マトリックス』の頃から動きが硬く、長い手足に身体が振り回されているような印象。
ジョン・ウィックになってからはそれも相まって『でくのぼう感』が凄い。
これがキアヌの何とも言えない魅力になってるし、作中では敵に動きが遅いとまで指摘されてたがこれは、実際に遅い動きを歳や引退していたからだと理由付けしてたが、個人的には作品側からのメタ的発言かな?とも思います。
この発言によりキアヌの逃げ道が作られ上手い事『銃はまだまだ得意だが、殴り合う近接戦闘は身体がついていかない中年の動き』になり、逆にリアリティを出せていて個人的には好きな部分です。
と言っても作中では勿論強いのですがね笑
YouTubeなどでガンアクションを練習するキアヌをよく見ます。
ストイックな方なのでしょうね。
とにかく銃が似合う。ハンドガンを持つだけで絵になるのはキアヌくらいでしょう。
マトリックス4も公開される様で楽しみでなりません。
期待してまってます。