運び屋のレビュー・感想・評価
全490件中、21~40件目を表示
これぞイーストウッド映画
もうノンフィクションを撮らせたらこの人の右に出る者はいないんじゃないかと思わせるほど。
豪華なキャストで贈るクライムドラマで、仕事とは、家族とは何か。自分は何の為に危険を承知で走るのか。
退役軍人の老人の心の葛藤が描かれる。
映画に対するこだわり、俳優として、監督としてのこだわりを凄く感じられる作品でした。
ただの物語だけじゃなくメッセージ性も強くて、シーンによっては感動してしまうほど。
みんなも家族を大事にしよう……
良い作品です。
この作品を観る前はそれほど大きな期待はしていませんでしたが、非常に楽しく見ることができました。
最初から最後まで終始一貫して静かめの作品ではありますが、飽きることなく見ることができ、非常に充実した作品だと感じました。
内容も現実にありそうな範囲で作られているため、感情移入がしやすく、結末も納得のいくものだったので、良い作品でした。
ストレートすぎたかな
ストレートすぎて少し古い印象を受けた
90歳のおじいちゃんが麻薬の運び屋になってパリピになるのは、人生を取り戻すと言う意味で面白かったけど、さすがに年を取りすぎている
75歳にすれば退所して家族に迎えられるシーンが描けたのになぁと
クリントイーストウッドが主演なので年齢的には難しかったのかもしれない
クリント節の気のいいお爺ちゃん犯罪者
実話ベースのクリント・イーストウッド主演&監督作品。
【ストーリー】
主人公は経営していた園芸牧場経営が破綻して、放浪せざるを得なくなった初老の男アール(クリント・イーストウッド)。
関係の破綻していた娘の元をたずねると、誕生日パーティーの最中。
所持金も尽きて切羽詰まったアールは、そこで出会った娘の友人から持ちかけられた「用意された車を目的地まで運ぶだけで金がもらえる」仕事に手を染めてしまう。
予想外の報酬の多さに喜ぶが、運んだ車に積まれたモノはやはり南米産のヘロイン。
他にやる事もなく、出来る事も限られたアールは、交通違反をした事がないという安全運転で、FBIの厳しい取り締まりの網の中を悠々と運び屋稼業で稼いでゆく。
成功率のあまりに高いアールの存在は、"エル・タタ"と呼ばれ、FBIとマフィアの双方から注目されるようになる。
その話を聞いたボスにも気に入られ、南米の豪華な屋敷に呼ばれて歓待をうけるアールだが、台頭するマフィアの若手たちは、鋭い敵意をアールにむける。
なんというか、肩の力の抜け具合がクリント節。
冒頭のスピーチに見られる、気のよさと人好きのする風貌とユーモアのセンスでみんなに愛されてる年老いた男の、お気楽な運び屋ライフをリラックスした画面で撮りつないでゆきます。
『許されざる者』ではなく『スペース・カウボーイ』よりのクリント節です。
マフィア相手のお仕事ですから、最初はひどく脅されたりしますが、田舎者の朴訥さでのらりくらりと乗り切ってゆきます。
FBIに次々と運び屋が逮捕される中、疑心暗鬼になるマフィアたちを尻目に、自分流のやり方でどんどん仕事を成功させてゆく姿は、イーストウッドの映画を撮る姿勢そのまんまですね。
無理はしない。
『ミスティック・リバー』で、銃声と共に鳥が飛ぶ予定のシーンも、飛ばなかったけどそれでいいやとそのまま使う緩さ。
偶然出会った忙しなげなFBI捜査官に「家族を大事にしろ」とアドバイスしたり、マフィアの世代交代と共に(ネタバレなので中略)し、家族と和解して、最後には園芸にもどる姿。
タフぶらず、モテを気取らず、自然に老いた自分を演技してます。
演技がゆっくりでも、カット割はリズミカルだから退屈する事もありません。
半世紀以上を映画の世界で生きてるイーストウッド、本当に映画をよくわかってる人なんだなーと感心します。
ジェイムズ・スチュワート似
原題の「The Mule」ですが、本来の意味はラバ。口語では直接的に「運び屋」の意味ですが、「がんこもの」みたいな意味もあってうまいダブルミーニングになってるな、と思いました。実話をもとにしているというところが面白いですね。
監督の筆致はいつもながらさすがです。
黒人やメキシコ人に対しての差別発言がいくつも出てくるのはちょっといかがなものかと。それこそ正直で頑固な年寄りということを表現したいのだというのは分かりますが、イーストウッドにはそういう差別的な老人を「古き良きアメリカ」として美化する傾向があっていただけないですね。まあ自身がそういう人なんでしょう。「ジェイムズ・スチュワート似」って作中2度もわざわざ出てくるのは観客に正しい人と思わせるためのバイアスかな?笑
映画としての出来はいいだけに残念です。
イースト監督 いつも通りの安心安定の佳作
この人の作品はいつも平易でドラマは快調、主題は明確で正攻法ですが、今回も期待通りの内容でした。老人の孤独感と矜持が上手く演出されているというか、自分で演じているんだから当たり前というか、なかなか切ないです。
ノリノリで犯罪行為を行いながら運転するイーストウッドが面白い。 警...
ノリノリで犯罪行為を行いながら運転するイーストウッドが面白い。
警察に追われるシーンで一瞬ダーティハリーを彷彿とさせる顔。やはりかっこいい。
仕事よりも家族を大切に
イーストウッドっていっつも頑固なジジイの役。
今回もしかり。
仕事と家族について考えさせられる。
家族を大切にするために仕事(運び屋)を始めたのに、元妻のお見舞いを仕事で断ろうとしたのは本末転倒。
ブラッドリークーパーはどういう気持ちでおじいちゃん逮捕したのだろう。
仕事よりも家族を大切に!
どんな時代でもこれに尽きる。
90歳の役
100歳まで生きた新藤兼人をはじめ、日本でも長寿の映画監督は数多いるが、晩年になるまで映画は作っても主演を果たした例はない。
87歳にして90歳の役を演じたクリント・イーストウッドは、人間は何歳になっても挑戦できるという希望を与えてくれた。
主人公のアールは老いのためかセリフ回しこそ小声で力がないが、辛口ジョークを交えた毒舌トークは冴えわたる。麻薬王の役でマフィア映画で有名なアンディ・ガルシアが登場するが、今の姿にビックリ!その麻薬王に招かれたパーティーではアールのまさかの濡れ場も・・・
家庭を省みず、仕事一筋に生きてきたアールが、不法とはいえ麻薬の運び屋で稼いだ巨額の報酬を困っている人たちに寄付をする、そして、最後には自分の半生を懺悔し、家族愛に目覚め、潔い決断をする、その行動に心を打たれた。
おじいちゃんがいつ撃たれないかヒヤヒヤする(笑)
おじいちゃんがヤバいところに足を踏み入れて最後は一家離散でもうメチャクチャだ~~!!という感じではなく、飽く迄もお小遣い稼ぎで半ばメキシコ人たちに利用されるお話。おじいちゃんが実はメッチャキレるだとかメッチャ強いだとかそういう事もなく、その辺のご老人が参画するような感じで面白かった。実話であるが故か。
そんなおじいちゃんも”人生経験”だけは他の誰よりも豊富なので、そういった部分でマウントを取ってメキシコ人や警察官とやり合えるある種の爽快さが有って新鮮だった。決して急にとんでもアクションをするとかでもなく、むしろいつ撃たれないかヒヤヒヤするような状況でまるで息子の相手をしているかのように説教を始めるのは結構爽快です(笑)。
アクションや特別な能力に頼ること無く、一人の人間として、人生の先輩として彼らに真摯に向き合う新しいスタイルで、なんだか新しい職場ですぐに助けてくれた心優しいおじちゃん先輩を思い出すようなそういう感覚で見れる映画です。
今見るとおじいちゃんが頑張ってる映画、でも自分が歳を取ってから見ると、また違うのかも。
久々にいい映画を観た
自分勝手なのに何故か憎めない
時代錯誤の差別用語をいうかと思えば
その一言が的を得ていたり、しみる言葉だったり。
序盤から「もう運ばないで」と思いながら見る。
時代遅れで不器用なとこもあるのに、
機転を利かせ次々に運ぶ。
いずれ終わりが来るのだろう
その結末はずっと号泣しながら観た
エンディングは歌詞も含めめちゃめちゃ良かった。
【イーストウッドの集大成】なんて書かれていたけど、
さすがというか、これが本物ということなのだろう。
人生や老いと向き合うイーストウッドの姿
公開当時、88歳?
映画に身を捧げたイーストウッドの姿が沁みる。
家庭を顧みなかった男が
仕事を奪われた後にお金も家族もなく
ありついた運び屋の仕事
歳をとってから得たお金で
彼は何を手に入れ
何を手に入れられなかったのか
老人特有の時代錯誤な人種差別や
頑固でマイペースな姿が愛おしくもあり
ハラハラさせる。
グラントリノでもおじいちゃんだったけど
さらにおじいちゃんなイーストウッド
彼の思う歳のとりかたや
人生観が沁みる
運び屋が運んだものは・・・。
クリントイーストウッド。
おじいちゃんの役上手になったなぁ
なんて思ってしまった。失礼。
この人は、思ったことは言うし、
気付いたことはやる人なんだね。
思ったんだからしょうがない。
気付いたんだからしょうがない。
だからそこにウソがないんだね。
ウソがないから人を惹きつけるんだ。
麻薬組織のイカツイ奴でさえも。
・・・残念ながら家族以外は。
「大金があっても時間だけは買えない」
そんなありきたりな教訓も、
91歳のアールに言われると重みが全然違う。
今日、私は思ったことを素直に言えただろうか。
先回りして考えて「どうせ・・・」って、
やってないことはないだろうか。
自分の人生にウソはつかない。
そんな90歳になれるように。
がんばろう。
って思った。
実話のリアルとスリル!
当時87歳、さすがに高齢だけど、かくしゃくとしていますよね。今作も実在の人物を基にしていますが、滅茶苦茶ヤバそうな雰囲気にハラハラしました。「1回だけでやめとけばいいのに」って思いながら(1回でもダメかな…笑)、手に汗握って見入ってしまいました(汗;)。豪華キャストも見所ですね。うかつにもアンディ・ガルシアに気付きませんでしたが、いかにもなボス・キャラがハマってました。
全490件中、21~40件目を表示