運び屋のレビュー・感想・評価
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ツボをわきまえたカッコイイ映画
実話をベースにした脚本らしいが、魅力的なユニークなジジイ像を示すエピソードがテンポ良く語られ、それが映画文法を踏まえて且つおしゃれで、全体的に実にかっこいい映画の印象。
ちやほやされるのも若い美女も大好きで、運びによる大金取得でどんどん調子こいていく様の描写が実にうまく、二グロと人種的偏見言葉使いながら困ってるカップル助けるエピソードがさリげなく秀逸。そして、組織の人間達がだんだんとイーストウッド・ジジイが好きになっていくことに実に説得力が有るのが、演技力と演出力のなせる技か。
ブラッドリー・クーパー捜査官との一対一のやりとり、組織のボスが手下に殺されてからの大きな展開、そして命かけた妻の看取りは実に映画的で、シンプルながら心を打つ。そう幾つになっても人間は学びやり直し、更に成長できる!その普遍的なメッセージが観る人間に力を与えてくれる。クリント・イーストウッド監督の知性とパワー、さらにその匠の技の更なる向上を実感させられて、とても嬉しく思えた。
いくつになってもカッコいい。
クリントイーストウッドカッコ良すぎます。
私の祖父に近い年齢なので、重ねてみてしまい大号泣。滲み出る貫禄というか風格?圧倒されました。
主人公アールは、結果家族のことを想って仕事頑張ったのに、空回りしてた。
運び屋が題材になってたけど、誰にでも言えること。
映画観ながら、自分自身も家族のことを考えた。
人生を知り尽くしたクリントイーストウッドの自らの想いも感じられた映画でした。
こんなイーストウッド初めて観た(笑)
90歳の実在した麻薬の運び屋の話!
それだけでも十分面白そうなのに、流石にクリント・イーストウッド!
惚れ惚れするようなちょいワル爺いっぷりがたまりません。
予告編ではハラハラドキドキの犯罪ものっぽく編集されてますが
これは、見事なコメディー(笑)であり、
人生で一番大事なものは?アメリカらしい家族の物語。
カッコいい爺さん、婆さんを目指す人は是非観ておいて下さい!
で、月に8回程映画館に通う中途半端な映画好きとしては
冒頭に書きましたが、クリント爺さんのカッコいいこと!
カッコいいと言っても「グラン・トリノ」や「人生の特等席」の様な
頑固オヤジじゃなくて、
小太り気味の中婆さん軍団にむかって
「やあ、お嬢さん方、美人コンテストは上の階だぜ〜」
(そんな様なニュアンスのセリフ)を、ニヤニヤしながら
いけしゃあしゃあと言い放つC調爺いっぷり!
その軽さと同時に、結構きわどい人種ギャグを口にしながら
黒人家族のパンクの修理を手伝ってあげたり、
白人がほとんどの店にメキシコ系の仲間を連れて行って
「周りは白ばっかりだがここの料理は旨いから食ってみな」
みたいに気楽に肌の色を無視して付き合うあたり
なんと軽やかでユーモアに溢れた人であるのか〜唸ってしまう。
一番大事なのは家族と仲間〜〜
こんな爺さんなら刑務所で良い仲間ができそうだな〜〜
孤独な年寄りになりたいくない!そう思うなら必見だと思う。
@もう一度観るなら?
「クリント・イーストウッド御大が主演してるんだぞ!!
ありがたく劇場で観とけ!」
クリントイーストウッドだから
良かった
実際にあった報道記事を参考にしているらしい。家族をないがしろにし、孤独になった老人が、麻薬の運び屋をする話。クリントイーストウッドって、こんなに爺ちゃんだったかな?って思った。ちょっと丸くなった背中が、老人らしさを現してた。オープニングの後、ヨボヨボ過ぎて心配したけど、運び屋を繰り返すうちに、自信を持ち始め、元気になっていく、その変化も良かった。やっぱり、彼は、仕事人間なんでしょうね。仕事をしている時は、輝いていたもん。とても良い作品だったと思う。でも、運び屋をしている老人には同調できないし、何が、どう面白かったのか、うまく伝えられないな…。
イーストウッドはいい
クリントイーストウッドが魅せました。
週末に、やっと時間が取れて映画を観てきました。
何処かで見た顔だと思ったら、共演は、アールを追い込んでいく麻薬捜査官役で「アメリカン・スナイパー」のブラッドリー・クーパーが・・・。
クリントイーストウッドが90歳の老人を等身大として演じています。
少し背筋が前に曲がり、皺も増えて、転落していく老人を淡々と演じています。
そこにはダーティハリーを演じた敏腕刑事ハリーキャラハンの面影はかけらもありません。
時の流れを感じます。
最後のシーンで自分のやった事にけじめをつける潔さが救われます。
現代社会の縮図を見る思いがしたのは私だけではなかったと思います。
いやあ、映画は心のビタミンですね。
立体的で奥行きのある作品
監督主演のイーストウッドの演技についてはもはや言うことがない。常に存在感がある演技だが、その存在感が場面によって異なる。本作品でも、最初の方の割と軽めのおじいさんから、徐々に人生の重圧や苦悩などが加わり、その存在感が重味を増していく。この辺の作り込みは見事である。
ブラッドリー・クーパーは「アメリカン・スナイパー」でも主演を務めたように、イーストウッド作品との相性のよさを感じる。とんでもなく歌が上手い人だから、音楽に造詣の深いイーストウッドと合うのだろう。本作品では官僚主義の圧力を受け、時間的にも予算的にも制約を受けながら捜査をするDEA捜査官を演じる。この人の存在が作品に緊迫感を与え、お気楽な老人のロードムービーとは一線を画している。
愛情の深い妻を演じたダイアン・ウィーストをはじめ、ギャング役の俳優たちも、演じているように見えないくらい上手な演技で、演出したイーストウッド監督の面目躍如である。
イーストウッドの作品はこれまで、スケールの大きな世界観と人間の機微を上手に描いているという印象であった。しかし本作品の主人公アール・ストーンの「家族が一番だ」という台詞から、一瞬、イーストウッドも狭量な家族第一主義に陥ってしまったのかと思ってしまった。だがイーストウッド作品はそんなに単純ではない。
本作品は、アメリカが抱えている様々な病巣を主人公アールに背負わせて、ひたすら自動車を運転させる物語だ。インターネットリテラシー、格差、戦争によるPTSD、仕事と家族サービスとの軋轢、麻薬汚染、人種差別など、どのシーンにもテーマがあり、ひとつのシーンに必ずしもひとつのテーマとは限らない。そういった複雑なシーンの数々にアメリカンジョークを絡め、さらにお得意の音楽を添える辺りは流石にイーストウッド、立体的で奥行きのある作品に仕上げきった。
the映画!
納得いかなかった
えっ、こんなハッピーエンドでいいのかよ。というのが見終わった直後の感想。完全なハッピーエンドではないが、もっと悲惨な状況になるのではないかと思っていた。
家族を放っておいて、好き勝手やって、犯罪に手を染めたけど、妻の死に目に会えたし、娘とも和解もできたし、よかったとのラストだったが、主人公のじいさんはもっと罰を受けるべきだと思った。
ただ、クリント・イーストウッドの演技はよかった。
あと、マフィア側の話。現場をしらず、何でも管理したがる上司はろくなことをしないと思った。現場に任せることが重要。
もうちょっと。
カッコいいイメージ脱皮のイーストウッド
87歳の爺さんはヤバイ物&悪い事と知りつつも運び屋をしていたというドラマ。
10年ぶり監督兼主演ですか。
グラン・トリノ依頼ですかね?あれは好きでした。
自身が老いながらも演じたい役柄なんて、イーストウッドならば何か惹かれてこの作品なんだろうなとは思っていましたが、、、。
正直この登場人物構成とこの脚本では、主役はある程度演技派の爺さんで無ければ魅力的な作品に映らないだろうと思った。
しかし、表向きカッコイイ爺さんでは駄目。
頼りなくて、情けなくても何故か心に残る爺さんでなければ。
それをクリント・イーストウッドは昔ながらのクール、ダンディ、歳老いてもカッコ良いイメージから脱皮し、終始情けなくて切ない爺さんをこの映画にて見事に演じてみせていたと思う。
家族愛溢れていたとは決して言えない元大黒柱の姿。
世間様に悪いと思いながらも運び屋をやる姿。
妻の最後ぐらいは家族と共にしていく姿。
情けないが故に見せれる最後の姿。
それらは切ない爺さん臭を漂わせ、映画に安心感を与えている。
全体的に凄い映画内容では無いのですが、作品自体がクリント・イーストウッドの単独魅力勝ちと言っていい作品だと思います。
日本の一部役者さんも、イーストウッドを見習って頂きたいものです。
老い先短いジジイに怖いもの無し
爺さんが麻薬の「運び屋」をするタイトル通りの映画である。
ただ、それが実話を元にしたものである事とイーストウッドの監督兼主演の映画というだけの理由で観たのだが、それに1984年に劇場で観た「タイト・ロープ」以来の親子共演で娘のアリソンも出演しているというおまけもついていたので嬉しさが倍増した。
私がイーストウッドの映画を初めて劇場鑑賞したのはダーティー・ハリー2からだから40年以上前になる。今作と同じく「タイト・ロープ」で役柄でも親子を演じた、あの可愛い少女が、しっかりおばさんになって今作では年老いた父をなじって役立たず扱いをするのだから驚きである。
クリント・イーストウッドは50年以上第一線で映画に携わり数々のヒット作、名作を生んだ功労者として、また現役の映画俳優としては世界一の大物だと言える。そのイーストウッドの背中の曲がり具合に隔世の感があって、それがストーリーのリアリティを更に強くしていた。イーストウッドは実話となった事件から映画化のアイデアを思いついた時、これはワシが作るべきだと小躍りしたに違いない。それは主演が90歳の老人で麻薬密売組織の犯罪に加担するという前代未聞の内容だから、まさにうってつけなのだった。爺さんがどんな理由で何のために犯罪に手を染めていくのかが見もので、最大の見せ場は捜査官とジジイがニアミスで会話する場面。派手なドンパチは少ないが退役軍人でもある強気の爺さんが強面のギャングに脅されオドオドしながらも、開き直ってヤケクソでマイペースを貫くところは痛快でもある。今年5月で89歳になる彼の最後かも知れない監督兼主演の作品なのだからクリント・イーストウッドのファンのみならず最高の映画人の作品として観ておくべき映画だ。90歳の老人に何百キロも運転させるのは酷だとは思うが、実際に私の93歳になる父親も今だに運転を辞めないのだから車社会のアメリカならなおさらだ。若い頃のイーストウッドの痛快娯楽映画とは一線を画す、怖いもの知らずの現役の爺さんの、やけくそで、しっとりとしたロードムービーである。
面白い!史上最年長の運び屋 実話
渋い!
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