マーダー・ミステリー

コメディ。
前半は、欧州人から観た米国人はこんな感じ？というのかな。主人公たちが早口で捲し立てる。ひたすらそれ。

「東洋人は英語がわからないと思われて目の前でべらべら平気で喋られる」とか、そこらじゅうにステレオタイプ表現が、明るく散りばめられている。明るく笑い飛ばしていく映画。リズミカルなギャグ。

ちゃんと金使ったセット。カーチェイスもなくちゃ映画にならないでしょ。どうせならフェラーリでやっちゃいましょうよ！

時間を潰すには最適な映画。欠点はただ一つ、何も残らないことだ(笑)

監督が違う2作目(2023)は、二人の壊れ具合でストーリーそのものが霞んでいましたが、本作はキチンとミステリーしていて楽しめました。SIMカードをピッチャーに突っ込む、謎解きシーンで夫婦の息がピッタリなのが好きです。二転三転するのは良いですが、真犯人がどんどんショボくなるという両刃の剣でした。導入も上手いし、仲良し夫婦で後味も良かったです。

　ポンコツ刑事夫とミステリー小説好き妻が事件を解決！アダム・サンドラーとジェニファー・アニスト)の掛け合いが面白い。

　内容はよくある遺産相続系のミステリー。邦画だと犬神家の一族、洋画だとナイブズ・アウトに雰囲気ちかいかな。ニック(アダム・サンドラー)とオードリー(ジェニファー・アニスト)の漫才みたいなやり取り多めで気楽に観れる。金もキャリアもない、だらしない夫の役にアダムがピッタリだった。
　ニックとアダムのポンコツぶりがみてて可愛いし、夫婦が探偵として活躍するのが新鮮。この手の話だと凄腕の刑事なんかが出てくるけど、今作ではそういった人物の出番は無い。その分ニック夫妻の活躍が目立つ。雰囲気冷め切ってたニック夫妻が、力を合わせて事件を解決する姿は気持ちかった。夫婦ってのは互いのダメなとこを補える関係なんだね。ちょっと夫婦って羨ましいなって思った。

　犯人たちの動機はシンプル、アダムの言ったり単純。怪しいと思った人物もバンバン死にまくり。犯人探しのドキドキ感を味わうよりも、ポンコツ夫妻が事件を解決する過程を楽しむ映画だね。
　余談だけどアレグラとクラリチンの名を聞けるとは思わなんだ。鼻炎薬が重要な伏線になるとはね。鼻炎持ちの俺からしたらニヤリとしてしまったよ。ちなみに俺はどちらも効きません...かなりヒドイ鼻炎なもんで。

ミステリーとしてもコメディとしてもいい感じで見やすい