「コーヒーはブラック派です。」影裏 Bacchusさんの映画レビュー(感想・評価)
コーヒーはブラック派です。
原作未読、ここに記されたあらすじ以外の予備知識無く鑑賞。
いつも以上に偏りまくりの支離滅裂抽象レビューなので要注意w
2009年夏、岩手に転勤して1ヵ月の医療品商社営業職の男と、同支社の物流課に勤める「課長」というあだ名の男が出会い交流して行く話。
2011年4月初旬、営業職の主人公の帰宅途中、同じ会社の物流課で働くおばちゃんが現れて、「課長」が死んだかもと告げるところから物語が始まり程なく2009年夏のシーンへ。以降そこから2011年4月に向けて流れて行く。
2009年夏に移りかわって初っ端、ツルツルあんよナメの白牌感をおぼえる主人公の描写から始まり、演者の影響もありの段ボール課長日浅の排他的感。
…からの突然の押し掛けに何を見せたいのか。
とりあえず裏を考えてしまいそうな不信感はあるけれど、すんなり受け入れる主人公に不穏さと不安を感じて行く。
話が色々な方向に向かっていて散らかっている様にも感じるし、収束しておらず判然としない様にも感じるけれど、山火事に石榴にニジマスに水楢等々からコーヒーにと、ところどころに散りばめられる生々しさや色や裏を伝え様とする描写。
火がどうとか屍がどうとかいう件や「その裏っ側、影の一番濃いところをみるんだよ」とかの日浅自身の暴露か吐露かというところから、それを感じる主人公の背景や人間性が感じられると、実は日浅の詳細なんかはどうでも良く、彼に対する主人公の想いがみえてきて、これはミステリーというより恋愛映画?という風になっていく。
ちなみに自分は普通のサラリーマンだし、そういうタイプではないけど、心情的には主人公より日浅の行動の方が想像はつく感じ。
個人的に感じたこの作品の軸は…片想いから発展出来なかった、ちょっと黒くてミステリアスな男に未練を感じる主人公が、自分も含めてキラキラ目で振り返った乙女な過去の恋愛武勇伝。かな。
複雑そうだけど、色々と難しく考えるより、感じたままが全てのヌメッとした作品に感じた。