「事故のことを少しずつ忘れてきている」Fukushima 50 showさんの映画レビュー(感想・評価)
事故のことを少しずつ忘れてきている
福島の原発事故を基に作られた映画。
これを書いているのは21年3月4日だ。
事故が起きたのは11年の3月11日。
もうすぐ事故から10年が経つのかと思うと、月日の早さに驚く。
今現在も完全に収束していないのだ。
とんでもない事故だったのだと改めて思う。
最初から最後まで息苦しい映画だった。
生死を分ける選択の連続なのだ。
原発作業員の人の気持ちになると可哀想でならない。
作業員たちが命をかけて、原発を抑えようとする姿には感動した。
現場の蔑ろにした上からの指示にはイライラする。
総理が来た時には「はぁ? 来んなよ」と、吉田所長と一緒の気持ちだった。
ヘリコプターで原発を冷やすために水をかける。
原発の規模を考えれば、微々たるものだ。
事故の当時、自分はテレビで見ていて「あれは意味があるのかな」と思っていた。でもやるのだからきっと何かしらの効果があるはずだ。
しかし作中での会話から察するに『ない』らしい。
なんでも努力している姿勢を見せるためにやっていたとのこと。
馬鹿らしいと思った。
もうすぐ事故から10年。
記憶から少しずつ事故の記憶がなくなっている。
事故を風化させないために、この映画を多くの人に観てもらいたいと思った。
コメントする