「リーダーとはいかなる存在か!」Fukushima 50 hiroさんの映画レビュー(感想・評価)
リーダーとはいかなる存在か!
リーダーのあるべき姿をまじまじと感じさせる。
現場では死を覚悟し、全力で原発の暴走を食い止めようとしている。
福島第一原子力発電所の最前線のリーダー、そして所長、この2人は、部下の人生を気遣い、的確に対応していく。
一方で、東京本社のトップは現場の状況も構わず、一辺倒な指示しか出さない。さらに、国のトップである首相は、現場を混乱させる現地視察や、現場で怒鳴り散らすあり様。
現場のリーダーは上からの指示に本気の意見をぶつける。その一方で指示通りに、時には現場判断で、部下を動かす。
部下は自分たちが感じる意見を上にぶつけてくれている上司の姿を見て、自分の意思で動けるのだろう。
リーダー像のあるべき姿とあらざるべき姿の両方が描き出されている。
そして2人のリーダーの友情や家族に涙が止まらない。
3.11原発事故は本当に日本の危機であったことが理解できる映画。アメリカはもはや一国の問題ではないということを認識していた。
日本の歴史を知る上でも一度はこの映画を見るべきで、後世に伝えていくべき映画。
この福島の原子力の街では、現在住民が普通には帰れずにいる。その街には現在も「未来のエネルギー」という看板が寂しく掲げられている。
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