「ドタバタレース」サムライマラソン odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
ドタバタレース
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日本におけるマラソンの発祥とされる1855年(安政2年)の安中藩安政遠足をモチーフに藩のとり潰しを画策する幕府大老の陰謀を絡めたお家騒動映画です。弱小藩いじめが絡むのは「超高速参勤交代」と同じプロット、原作者の土橋章宏さんのお約束ごとなのでしょう。
一応レースだから出場選手のプロフィール紹介のような群像劇風ではありますが人物が多すぎて散漫、その上、後半は刺客との闘いでレースそっちのけ、ドタバタしているだけで深みがありません。
監督がイギリス人というせいか黒船来航という歴史の転換点をクローズアップ、女性の方からキスを迫ったり、幕府の刺客はブーツを履き拳銃を振り回す西部劇のならず者風、刀で首をちょん切るシーンが多かったのは日本刀の方が野蛮でしょうと言わんばかり、違和感はありますが故意に色を付けたかったのでしょう。
折角の流浪の剣士の佐藤健さん起用ですから殺陣のシーンはお約束、ただ忍びの設定のせいか日本製の飛び道具、手裏剣がメインでしたね。騒動の発端は佐藤健さんの早とちりメールかと思いきや刺客を手引きするのは別の藩士、密告は一通ではなかったのかしら・・・。
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