「それなりの時代劇? 西部劇?」サムライマラソン CBさんの映画レビュー(感想・評価)
それなりの時代劇? 西部劇?
けっこう酷評されてますが、自分にはそこそこ楽しめたかな。
「恋は雨上がりのように」で見せた小松さんの速そうな身体かたちは、今回も生かされていたし、ちゃんと走れるようになってました。成長したのでは?
行きはマラソン、帰りは戦 という前宣伝どおりのストーリーだった。面白いストーリーだな、と思うのだが、一方でそれによってごった煮になったため、焦点が絞りにくい映画になったかもしれない。
スポーツであれば、課題の克服とかスポーツマンシップと勝敗の葛藤とか勝利の喜びだろうし、戦であれば戦うか和平かの葛藤や戦場すなわち斬り合いシーンの迫力だろう。
この映画の残念なところは、盛りだくさんだがいずれも寸足らずなところ。
国を守るべき姫の江戸を世界を見たいという気持ちとの葛藤、潜伏先を愛してしまった草の仕事と郷土愛の葛藤、ワザと負ければ金をやると言われた快速足軽の葛藤、死んだ父のようになりたいと出場する少年と暖かく見守る「引退せよ」と言われて落ち込んでる老武士、と素材は目白押しだが、いずれも焦点にはならず。
では、短銃という近代兵器を加えたチャンバラの迫力か、というとそこまでではなく、たしかにポイントは絞れない。
きっと、TVで時代劇を見るような気持ちで見ればいい映画だと思います。
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