ブルーアワーにぶっ飛ばすのレビュー・感想・評価
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田舎は“成長”するために帰る場所じゃない
日の出前と日の入り後、空が濃い“青”に染まるひと時を「ブルーアワー」と言うようだ。新宿辺りで呑み明かし、もやっとした酒の臭いを鼻腔に秘めて、店外に出た時に見かけたことがあったはず。体調はだるっとしているが、主人公・砂田の幼少期のように、何やらテンションがあがったのを覚えている。「こんな美しい時間帯に起きていて(自分は)偉い!」と思ったほど。そして、家に帰る、寝る、昼過ぎに起きる、後悔する、これの繰り返し(←人生における無駄な時間のひとつ)。
理解のある夫を持つCMディレクター・砂田が、病気の祖母を見舞うため、親友の清浦とともに大嫌いな地元の茨城に帰る、というのが本筋のストーリー。夏帆の毒っ気、シム・ウンギョンの茶目っ気が絡み合う“他愛のない会話”に笑む一方で、地元・茨城で待ち受ける洗礼には“ビビる”という表現が相応しいのかもしれない。実家と離れた場所で暮らしている人には、かなり刺さる表現だらけ(特に冷蔵庫の中身には、参った)。身内だからこそ「○○した方がいい(しない方がいい)」と安易に告げられない、哀切に満ちている。一度実家を出てしまえば、良い意味でも、悪い意味でも、時の流れは異なっていくのだ。
「ブルーアワー」は、どっちつかず・曖昧な時間でもある。本作のユニークな点は、それを象徴するような場面に彩られているところ。充実しているようで“半端者”砂田の寝起きが何度も何度も捉えられ、グルーチョ・マルクスもしくはウッディ・アレンかよと言いたくもなる捻くれワード、そして“立ち位置を問いかける”言葉。彼女の帰省には“目が覚める”ような出来事は存在しない。そこにあるのは、30歳の自分が直面する“今の田舎”。だからこそ、清浦は理想的な同行者だった。母の飯は「美味!」、スナックは「オモシロ!」、飼育している牛は「やべぇ!」、基本はテンション爆上げ&理論は持たず……砂田は、改めて“無敵の清浦”を見つけることができたのだ。
余談:スナック嬢役の伊藤沙莉が「モーニング娘。」のある楽曲を熱唱しているんですが、歌い終わりの表情に注目してほしいです。荷下ろしを終えたときのような、地引網を巻き取り終えたような、そんな「仕事を完遂してやった」という凛々しい“顔”は、流石としか言いようがありません。
キヨいなかったのか…
キヨみたいな友達が居ていいなぁと思いながらざっくり観ていましたが幻だったんですね。
実家に対する感覚に共感できました。
突き放す割に心配されている…というのはこの映画とは若干違うかもですが、、
夏帆さんが泣いたり笑ったりするのをみるのが痛快なのが何よりお気に入りかも!
夏帆ちゃんの演技力
公開してすぐ見た映画だけど今更投稿 「ブルーアワーにぶっ飛ばす」
2019/10/11 公開 ・夏帆さんが好きで見てきた
・新しい自分と言っていたが全く違和感なかった
・終始地元の嫌〜な描写がリアル
・ラストが少し衝撃
・結婚してて愛人もいて仕事も全部手に入れていて、一見幸せに見えるけど、それでも孤独を感じてしまって世間とのズレを感じている主人公が悲しい
・自分が適応していないのか、社会が悪いのかみたいな感じ
・見終わってすぐは虚無感、時間が経つと爽快感に変わる
・主人公の「ぜんっぜん寂しくないのが寂しい」という言葉が辛かった
・明日から頑張ろうってなる映画
・夏帆さんのオールラウンダー感がすごい。どんな役もこなせる
茨城の事は本当に嫌いなのか?
すいません。最初に言って置きますが長文です。お時間のある時にお読み頂ければ幸いです。
茨城県出身の知人と年一回、必ず話すネタがある。
私「 あのなあ、今年の県別魅力度ランキングだけどさあ、茨城は何位か知ってる?」
茨「うーん、10位くらい?」
私「違うわ!今年は47位だわ❗️」
茨「知ってるよ!それに今年【は】じゃなくて今年【も】だよ❗️
私「すまん。いばらぎ、ごめーん」
茨「いばらぎじゃねえわ💢いばら【き】だわ❗️」
私「ごめーん いばらぎー ぎー ぎー」
茨「ぎーぎーぎーぎー うるさいわ!ショッカーか‼️ごじゃっぺが❗️(馬鹿の意味)」
はい。いつものように馬鹿全開の枕が終わりました。一応言って置きますが私は茨城の事は馬鹿にしていません。愛してます。茨城の人も喜んでいるようです。小学生が好きな子を虐めちゃう。そんな感じです。
さてこの映画のジャンルはなんでしょうか?地方ディスり映画?バディムービー?ロードムービー?お仕事映画?家族もの?普通の会話劇?
いや無理にラベリングしなくてもいいんですけど私は小市民なんで気にしちゃうんですよ。今あげた要素はもちろん有ります。戸惑いながら観ていたら最後の5分で・・・まさかの・・・
信用出来ない語り部ものかい‼️
キヨは想像の産物なんですかい!わかった!それでもう一度最初から観たんですよ。不倫後、朝帰り。旦那はレンジでパンを温めてます。その後ろから「ちーん!」
下ネタか!違いますが、茨城のスナック梓の伏線になっています。そっちはバリバリ下ネタ。そして旦那は言います。
あのさあー 昨日の事だけど・・・
ん?!なに?ドキドキ
駅で猫にあったんだよ。
単なる猫バカか!猫パカって大体馬鹿!まあ私なのだが・・・存在感が薄い。実在するのだろうか?私の見解はエア ハズバンドである。そんな不仲でもないのに朝帰りに触れない旦那っていますか?事故の可能性も有るんですよ。演じる旦那役渡辺大知はロックバンド黒猫チェルシーのボーカルです。なるほど猫だね。役名は玉田篤。夫婦別姓です。やっぱり架空かなあ。
主人公の砂田(夏帆)は30歳のCMディレクターです。監督、脚本の箱田優子とほぼ一緒です。その造形は監督自身が色濃く反映されています。
周囲との軋轢。作り笑い。カラオケで唄う迷子の子猫ちゃん。パンク調です。
♩迷子の迷子の子猫ちゃん
あなたのおうちはどこですか
なんかこの映画の事を言ってませんか?時系列を戻ります。大御所俳優(嶋田久作)がCM撮影の現場で怒りを爆発させます。歌を唄うなんて聞いてない💢砂田は笑顔ですが懸命に宥めます。歌では有りません。語りですと。
♩暮れなずむ町の 光と陰の中
去りゆく、あなたに贈る言葉
【 暮れなずむ】とは暮れそうで暮れない。すなわちブルーアワーです。光と陰は生と死の暗喩です。
どうですか?いきなりこの映画の本質をついていませんか?いや私も何回か観ていて気付いたんですけどね。
茨城の実家には父 浩一(でんでん)母 優子(南果歩)兄 澄夫(黒田大輔)がいます。おばあちゃんは入院中です。母は典型的な田舎のおばちゃんです。まず声のボリュームが一般的より1・5倍大きい。
言いたい事を言いまくります。話の整合性もない。でも根は良い人です。
父は骨董マニアです。砂田は突如記憶が蘇がえります。少女だった時、愛する猫のボディを透明にされた(殺されたの意味)事を。
兄は不思議な存在です。教職に就いているようですが殆ど引きこもりです。生徒との関係は良くないのでしょう。
さて砂田は親友の清(シム・ウンギョン)とお酒を飲みに近場のスナック に出かけます。若いお姉さんがカラオケを熱唱中です。
♩スマイル スマイル スマイル
どんな笑顔見せても
心の中が読まれそう
大人ぶった下手な笑顔じゃ
心 かくせない
伊藤沙莉が生粋の茨城娘を演じます。歌い終わったあとの渾身のドヤ顔。鼻の穴が膨らんでいます。ふんっ!と言う擬音が聞こえてきます。その後店のママからきっついダメ出し。
「 そうやって作り笑いをしていると自分では可愛いと思っているんでしょうけど、はっきり言ってブスよ。私は嫌いだな。」
前記モーニング娘。の1998年のヒット曲「サマー ナイト タウン」の冒頭とシンクロしています。そうです、心の中が読まれているんです。
箱田優子監督は1982年の生まれです。この曲が流行った時は16歳です。東京から近くて遠い女子高生に多大な影響を与えたのは間違いありません。
(箱田監督は茨城生まれです)
そして一泊二日の茨城の実家滞在が終わり東京に帰ります。架空の親友、清と一緒に。
砂田は何回も何回も、故郷を振り返ります。清はそんな砂田を見て、思わず問いかけます。
さみしい?
砂田の答えは・・・
全然さみしくないのがさみしい❗️
さて砂田は茨城の事が本当に嫌いなのでしょうか?
答えは「サマー ナイト タウン」に有ります。
♩大嫌い 大嫌い 大嫌い 大好き!
そして清は消えます・・・車は東京に近づいていきます・・・
エンディングでは唐突な歪みサウンドのギターが鳴り響きます。松崎ナオです。曲名は・・・
清く、ただしく
♩もしも あなたが 私だったなら
嫌いな この町 輝くでしょうか
完全に私見です。長すぎるこんなレビューにお付き合い頂きありがとうございました。
パンフレットは観賞後に開こう
ある程度の歳をとった自分には共感だらけ。
大嫌いだけど見放すまではいかない実家、年老いて行く両親、死別を実感する祖母、実家の朝食。時は残酷に進み誰も止める事が出来ず気がつくと自分も大人として結構な立ち位置にいる。色々面倒くさい日常。マジメになんてやってられっかよと。
「さようなら、なりたかったもう1人の私。」
本編鑑賞後、パンフレットを買って1人思いにふけようと寄った喫茶店で開き、表紙の裏側、パンフレット1ページ目に書かれた言葉を読み、「あああぁ…」と納得。鳥肌が立つくらいの爽快感でした。
なので、パンフレットは映画鑑賞後に開くのがおススメです。
歳をとった。というだけで大人になり、社会人としての役目と責任を果たしつつもどこか満たされない、自称大人の自分40にはかなりグサッと刺さった。
なりたかった自分に折り合いをつけたものが何だったのか。それはやっぱりおばあちゃんの存在か?
ありのままを見せてくれるおばあちゃんはやっぱり偉大で、将来こんな人に自分もなりたいと思わせてくれるには十分なんじゃないか?
どこか、人との真剣な交わりを避けて来た様な砂田が夫のメールに電話で返事して米が好きだとか言った時に、夫がそんなの知ってるよ。と優しく返事したのは女性監督の究極の願望でもあったんだろうが、あれが砂田の吹っ切れを完成させたピースにも思える。
パンフのウンギョンさんのコメントが泣ける
"誰にでも心の中にキヨがいるから寂しがらないで!"
遮二無二頑張ってきてフッと立ち止まってしまった時に感じるこれで良かったのか?感…現状に不満は無いけど他にもっと幸せな道があった気がする。気がするだけなんだけど…っていう止まったら死ぬマグロ状態。田舎から離れて仕事を頑張ってる女性の方が共感得やすい題材な気がする。これ書いてるのはおじさん。
入院してるおばあちゃん「一生懸命生きてるんだけどねえ、何が一生懸命なんだかわからないねえ」
東京に帰る娘たちを家の前で見送る母「もう、いつ死んでもいいと思ってたけど、人間いざとなると死にたくないねぇ」
やたらとカラオケが上手くてオヤジの下ネタを完璧に跳ね返すぱっと見カワイイ感じの田舎のスナックの娘凄かった。伊藤沙莉ちゃんだったのね。納得!
あのクルマはフィアットのパンダかな?
雑感
ノスタルジーと“恥”
表題の通り、都会の生活に疲れた女が茨城の実家に戻り、自分の過去を振り返りながら気持を整理していくというメランコリックな内容である。スパイスとして、いわゆる“イマジナリーフレンド”的存在、又は本来の自分自身を投影したパートナーの幻影をバディにして、地元や家族、そして自分の原点回帰を探る“体”でストーリー展開されている。
意図的であろうが、何処までが事実で何処までが妄想なのかの曖昧さを前面に出していて、そこに夢での幼少時代の出来事も差し挟んでくるので、かなりの浮遊感が作風を覆う。タイトルのブルーアワーとは、夜明け前又は日暮れ後の白じんだ空の時間を指すのだそうだが、そんな曖昧な時間を自分だけがコントロールできる特別で、作品中でいうところの“無敵”“パーフェクトワールド”という概念として表現している。人生そのものを24時間だとしたら、このブルーアワーは幼少期の未だ何もこの世の理など知る由もなく、自分の世界に埋没できていた時間としてみているのだろう。だから現在の都会での仕事や生活、そしてくたびれたアバンチュール、その先の将来みたいなものの漠然且つ大きな重石である“不安”の処理限界を超えたとき、もう忘れ去りたい、否忘れてしまった過去を直視することも一つのリハビリなのではないかというメッセージなのだろうか。病院での祖母との会話、その後のリハビリでのお遊戯のシーンはメタファーなのではないだろうかと勘ぐるのは考え過ぎか・・・
ユースケ・サンタマリアと夏帆の濡れ場がある訳でもなく、とんでも無いバイオレンスが起きる訳でもない。家族のそれぞれは確かに精神的に病んでいる印象を盛り込んでいるが、確かに観客側として“痛々しさ”“居たたまれなさ”“恥ずかしさ”みたいな、所謂『共感性羞恥』の類を演出されていて、そこに心は抉られることは事実。但し、だからといって作品全体を通しての印象の強さを演出するキーが無かったことが悔やまれる。一言で言ってしまえば“捉えどころのない”ということなのだが…。夏帆の“キレ芸”キャラは何故かデジャビュを感じてしまったし、シム・ウンギョンの起用理由も甚だ不明だ。勿論、彼女の演技力の高さは周知の事実だが、作品に於ける片言の日本語を使う理由の不明瞭さ(それが幻影としてキャラ特徴なのか)その説明不足に置いてけぼり感が半端無い。
決して悪いテーマ性ではないし、誰しもある隠しておきたい、自分でも無かったことにしたい過去が実家にはあり、しかしそれは寝かせると上手く発酵されて、それが又自分に返還されることで、デトックス作用が生まれるのだよという方法はあり得ることなので、もっとドラマ性を高めた構成、又はファンタジー感のボリュームアップを施して欲しかったと感じたのである。あの家族達の未来の行く末みたいなきっかけもみせて欲しかったし、結局又過去を段ボールにぶち込んで蓋をしてしまうのも寂しいかなぁと・・・ 残された兄は、妹のノートにどんな想いを抱いたのか、それを自然と観客にも想像出来る前段階の“フリ”の設置があると優しい作品に仕上がったのだろうが…
故郷にはせる想いと、もうひとりの自分との対話。
そうか。
実家が苦手なのは、
自分の恥部を知られている気がしている
親族と顔を合わせるのが気まずいからなのか…
そうか。
実家が苦手なのは、
年老いた親族を見るに耐えないのと同時に
ヒトに等しく訪れる“死”を意識してしまうからなのか…
そして、
否応無しに自分と向き合うことになるからなのか…
だから、今は、前を向いて、ただ、突っ走る。
人生の海を泳ぎきる、そのときまで…
秘密の友達「キヨ」
それは「スナ」の中の、〈もうひとりの自分〉
不確かな存在の彼女との対話で自分を肯定する。
〈なりたかった自分〉を具現化して自らを慰め、
〈なれなかった自分〉に背中を自ら押してもらう。
でも、お母さんだけは
最初からキヨの存在を許容していた!
ということは、ちゃんと娘を肯定してくれていた
ということなのね!
夏帆さんの今までのキャリアにして、
このタイミングでの、まさに等身大の演技!
彼女の代表作になることでしょう。
『新聞記者』でのシリアス演技とは真逆の
天真爛漫な好演をみせてくれたシム・ウンギョンさん!
日本語うまくなったね!と思ったら、本作の方が
日本映画での最初の収録作品と知ってビックリ!
『勝手にふるえてろ』と合わせて
本作『ブルーアワーにぶっ飛ばす』も
わたしにとって特別な【わたし映画】となりそうです!
夏帆の芝居が良い
夏帆の芝居がキレッキレで、いろんな場面での違和感や居心地の悪さも含めて、実に良い。
一方でシム・ウンギョンは芝居は良いものの、やはり日本人とは思えない口調で何故起用したのか首をひねった…
が、コレってアレ?ラストで「イマジナリー・フレンドだったんだよ」って、そのための配役?
ならアリだったのかな〜…
いまだに判断がつきません…
シム・ウンギョンを起用した理由がまったく分からない
ただしこれはシム・ウンギョン自身のせいではなく、この映画に彼女を起用したプロデューサー?が良くない。
「新聞記者」ではそれなりに日本語が操れていたので、その部分については心配していなかったのだが、予想に反してたどたどしさ爆発ww
どうやらこの作品の方が「新聞記者」よりも先の撮影らしく、しかも日本語を覚えたての時だったようで、そりゃあこうなるよな。
冒頭で「お化けなんてないさ〜お化けなんてウソさ〜」と歌いながら幼少時の主人公が闊歩するシーンの躍動感と、その時の子役の存在感に星0.5個ずつ、合わせて星1個。
やさぐれエロい三十路の刹那的な夏帆ちゃんにクラクラしたので星0.5個。
カラオケスナックのモー娘。「サマーナイトタウン」を熱唱するママ?に星0.5個。
シム・ウンギョンのセリフ回しが最後まで気になってしまったので、申し訳ないが星マイナス1個。
何言ってんだかよく分からない。
取り散らかして何が言いたいんだか、正直よく分からなかった。
全力で走って走って。嫌な現場で自分を殺して。不倫しながらオットの人の良さに甘え。田舎で壊れた実家に愕然とするだけで何もせず。厳しい言葉で正体を言い当てられて我を失い。命までシワシワになった祖母を前に優しさを暫し思い出し。東京に帰れてホッとする自分が悲しくなり。とどのつまりは一人きりの帰省。幻想の後輩がキッカケを作ってくれなければ帰省なんかしないって?
面倒くさい。共感出来なくて、愛おしさも無く。只々、面倒くさい。局所は面白げだったり、ホロっとしたりするけれど、最後がかなりがっかりでした。
近藤龍人さんのカメラが救い、その一。二人の女優さんが良かったのが救い、その二。だった。
10/21追記
言い忘れました。伊藤沙莉ですよ、沙莉ちゃんですよ。田舎のスナックで、品もささらも無い下ネタを、倍速で弾き返す鋼鉄女子役。ハマり役だと言えなくも無くも無いんだけどね。泉ピン子化はまだ早過ぎると、昨年から言うておるだにぃ。まだ数年は、可愛い女子やって。もう一度セーラー服着てください。エロキャバのコスプレに見えてしまったら、そん時はそん時で。俺的には全然オッケーだす!
TSUTAYAクリエイターズは大丈夫か?
何なんですかね、この出来…
やはり広告系のチームだから画作りや宣伝はうまいんですけど、映画的に言うと酷い出来だと思います。
簡単に言うと、田舎育ちで、田舎が嫌いで東京で広告的な仕事で、側から見ると羨ましがられるような生活や仕事をしてるんだけど。その実、仕事では女性ならではの悩みで、結婚してるから未来がない。そしてその結婚生活も破綻している。だから仕事先の妻子持ちの男と不倫する…
そこへ田舎からお婆ちゃんが危ないから帰ってこい。と連絡があり、よくわからない女と田舎に帰るロードムービー仕立て。
しかし、監督自身が何も考えてないのか。田舎のお母さんとかお父さんとかお兄ちゃんってこんな感じ。とたぶん自分自身の人生に重ねて描いているのがけど、余りにも一方的な描き方。そして自分が前に進むキッカケが大好きなお婆ちゃんが残り少ない人生を一生懸命煮生きてるのを見て改心する…
って余りにも酷い。単純にアホかって言いたくなる。お兄ちゃんのこともお母さんの事もちゃんと見ろよ、お婆ちゃんの手を握ったくらいで全部変わるのか?こちとら老老介護をした身から言わせれば、都合の良い言い分にも程がある。で?言い訳が監督自身が糞な生き方してたから、自分をさらけ出してます?はあ?学生映画か。
ここまで来ると日本映画の終焉かと思わざる得ない、何もなさ。同じ田舎を描くにしてもちゃんと、田舎を見てないからCMの田舎の描きかたと同じ。スナックのシーンなんか正にそれ。
TSUTAYAクリエイターズはもう見ない方が良いかもね。
実家に帰りたくなる思いをブルーアワーでサンドする。
事前の情報が何もない状態で見に行って、まず気になったのはアス比でした。16:9のサイズで撮影されており、見慣れた画面から始まることで、「映画」でありながらも「映画」ではない日常がそこにはありました。
冒頭、夏帆が振り切れるほどやさぐれるシーンや、不倫のシーンは、後の実家シーンとのコントラストになると後からわかるまで、何だこの映画は。という印象。このシーンまでは単純に東京で頑張る一人の女性のお話でした。
途中から、パンダに乗った友達とのシーンが始まります。ここからいきなり夏帆の印象が変わり、東京の明るくふるまう夏帆の演技。いろいろあって実家(茨城)に帰ることになるのですが、そこからのシーンは非常に暗く、ストーリーも暗く展開していきます。
ここの"暗い"は、明るさもそうですが、過去の生死にかかわる出来事を思い出したりすることです。
家業の影響で壊れている家族をこのようなシーンで表現することで、主人公の生と死に対する感情が沸いてきて、おばあちゃんに会いに行くシーンでその思いが頂点に達し、主人公が実家に対する思いがスクリーンいっぱいに広がる。
昔から生と死にかかわってきた主人公にとって、生気が失せた東京での生活と、昔と変わらない実家の生活の違いに感極まってしまう主人公は、本心では実家が大好きなこと、東京での生活を変えようと思っていることに気づいていく物語。
ストーリーが素晴らしいことに加え、ブルーアワーに高速を走る映像で挟み、(今、茨城に住んでいること)が相まって、ラストの入れ込み方。
表現方法としてはベタなのかもしれないが、ラストのラストでもってきてエンドロールまでの間隔が素晴らしいし、映画を通して非常にテンポが良い、素晴らしい作品だった。
劇中、夏帆の視線が思ったところでは無かったり、カット割りが想像したものと違うシーンが多く、アス比で日常を表し、ストーリーでも日常を描いているところで、ちょっとしたアゲインストの風を吹かせている感じも、なかなか堪らない。
すべてはラストが物語っていた。
なんだかストレスが解消された気がします。
予告も何も見ずに観に行きました。
序盤で思いました、何に向かってるのかもわからない映画だと、それでいてなにか起こるのかと思っても特になにも起こらない。
しかし僕はこの映画をとても面白いと感じました。
理由としては、天然コケッコーという2007年の映画。夏帆は当時15歳前後で、夏帆のキャラというのが田舎に住むすごく清楚な女性、それでいて面倒見が良いという夏帆が綺麗な女性だと思わざるを得ない(実際そうなんですけど)キャラでして、その映画を観た後だからか、今作を観て夏帆の天然コケッコーの時のキャラとのギャップが凄くて驚きました。そこにまず面白みを感じました。どっちでもいけるんだなぁ〜すごいなーと思いました。
そしてシムウンギョンさん、初めて彼女の作品を観たのですが彼女の話す台詞はカタコトですごい印象的で、予告編でも言ってるんですけど、「わけわかんなくておもろいしょん?」というセリフが好きすぎて半端ないんですよね。笑
個人的に夏帆さんが好きだったんですけど、シムウンギョンさんにもハマりそうです笑
その2人が繰り広げる会話劇が素晴らしかったです。
実家に帰った時のシーンが、自分自身祖母の家に帰ったことなどを思い出したりで、なんやかんや懐かしさを感じるんですよね。天然コケッコーの時もそういうのがあったんですけど、すごく心が温まりました。
大衆向けの映画のようなすごい展開があったり、すごいオチだったりだとかはしないんですけど、観た後の余韻が結構残っています。
おそらく俗に言う名作になるわけでも、爆発的に人気が出るような映画ではないんです。
人に勧めれる映画というわけでも無いと思います。
おそらく自分はこの映画を観ていなかったとしたらあらすじを言われても観る気にならなかったでしょう。
しかし観れて良かったと心の底から感じています。
カントク自身の、故郷への讃歌・自身への応援歌なのかなと感じました。
予告の映像が印象的だったので観てみました。
青い光の中を疾走するシーンなのですが、何かを暗示するもののように
描かれていました。
最初の場面では、「少女だった頃の自分」
最後の場面では、「大きくなった現在の自分」
その青い光は「夜明け」と「夕暮れ」の一日に二回見ることができるとのこと。
夜明けに続くのか
暗闇へと続くのか
最後ダンナの待つ家に帰るのが、前者であって欲しいなと思いました。
そこもまた、自分にとっての故郷になりつつあるのではないかと。
以下雑感です
病院で面会した「おばあさん」
このおばあさんが、故郷に残った唯一の「良い記憶」だったのかもしれません。
だから、おばあさんが元気で無ければ見舞いに行きたく無い。
その気持ち、分かる気がしました。
最後に
観る人を選ぶ作品と思います。
☆映画の感想は人さまざまかとは思いますが、このように感じた映画ファンもいるということで。
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