ブルーアワーにぶっ飛ばすのレビュー・感想・評価
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シム・ウンギョンを起用した理由がまったく分からない
ただしこれはシム・ウンギョン自身のせいではなく、この映画に彼女を起用したプロデューサー?が良くない。
「新聞記者」ではそれなりに日本語が操れていたので、その部分については心配していなかったのだが、予想に反してたどたどしさ爆発ww
どうやらこの作品の方が「新聞記者」よりも先の撮影らしく、しかも日本語を覚えたての時だったようで、そりゃあこうなるよな。
冒頭で「お化けなんてないさ〜お化けなんてウソさ〜」と歌いながら幼少時の主人公が闊歩するシーンの躍動感と、その時の子役の存在感に星0.5個ずつ、合わせて星1個。
やさぐれエロい三十路の刹那的な夏帆ちゃんにクラクラしたので星0.5個。
カラオケスナックのモー娘。「サマーナイトタウン」を熱唱するママ?に星0.5個。
シム・ウンギョンのセリフ回しが最後まで気になってしまったので、申し訳ないが星マイナス1個。
映画って難しいなあ。
何か最初から若い子が背伸びして映画作りをしているような感じでした。
若者言葉が溢れかえり、仲間内受けする言葉が次々と・・・。
年寄りにはつまらない。もっといろんな世代の人に通じるストーリーにして欲しかった。
せっかく実力派のシム・ウンギョンを使い切れていない。もったいない。『新聞記者』でも重要な役で大活躍していた。今回このストーリーでは、一生懸命に演じていたが、この人の目の奥に見える情熱の炎が不完全燃焼しているように感じた。脚本の力不足だと思う。この人にはもっともっと日本映画で活躍してほしい。その力が十分にあると信じている。
いっそ、コテコテのコメディーなんかで演じる姿を観てみたいなあ。
一方で病院のおばあちゃんのシーンはキラッと光っていました。あのおばあちゃん小野敦子さん、さすがだてに役者やっていないなあと思わせるシーンでした。
【都会暮しの中で、愛想笑いが貼り付いてしまった30女が久しぶりに”イバラキ”に帰省し、再生していく姿を丁寧に描き出す】
東京で映像の仕事をしている”スナダ”(夏帆)は冒頭から観ていて切ない位に心が荒んでいる。
ぶっきら棒な話し方や自分の身の回りの様々なモノに対して斜に構えた態度が彼女の心の様を表している。
だが、ここからの強引な展開(ここは敢えて細かい突っ込みをせず映画の流れに身を任せる)が良い。えーと、この人誰だっけ?という”清浦”(シム・ウンギョン:コミカルエンギモオーケーナノネ)の車で”スナダ”の故郷へ車でGo!
久しぶりの実家は引き籠りの兄(黒田大輔)や鎧兜、日本刃収集に嵌る不愛想な父(でんでん)、イバラキ弁丸出しの母(南果歩:いやー、びっくりしました。凄いなあ。)でこちらも荒廃度合が進んでいる・・。
居たたまれず、田舎のスナックに繰り出してみればママからの強烈な一言(ここ、効果的に野太い声にアレンジされているように聞こえた)。
けれど、祖母の老いていく中懸命に生きる姿や田舎の自然の美しさ(今・昔が混然と描かれる)、久しぶりに実家で食べるお米と納豆”イバラキだからね”と味噌汁。そして、常に笑顔で”スナダ”の近くにいる”清浦”。
言葉遣いや表情がどんどん丁寧に柔和になっていく”スナダ”。
そして、あのラストシーンである。
<予測はついたのだけれども、見せ方、上手いなあ・・>
豊かな才能を持つと思われる脚本をきちんと書ける”箱田優子”監督のデビュー作。素直に喜びたい。
痛い大人のキツイお話
主人公の砂田(三十路女)が友人キヨと田舎の実家に帰りノスタルジックな経験と現在を見つめ直す映画…なのだろうか
鑑賞中最初の印象はキッツーだった笑
まず主人公砂田が痛い
出てくる人間が大抵痛い
痛い自分をよくわかってる。でもそれがやめられない
そんな自分が嫌い…それはなんとなくわかる
でも自分(砂田)を好きな人が好きじゃないの発言からコイツは甘えてる。拗ねてるだけだとおもった
一番キツイと思ったのがキヨだ
日本人のはずなのに片言の外国人が演じている
しかも超ハイテンション!なんだコイツは!と思った
でも一番まともなのもキヨだった
片言ながら敬語を使い、空気を読み、施設でお年寄りと一緒に笑顔で体操する姿にグイグイ好感度が上がった
実家に帰りノスタルジックな感傷を味わい自分を見つめ直したように見えた砂田
しかしこれから変われるだろうか。人の良さそうな夫はたぶん全てに気付いている
自分を見つめ直すのも大事だけど夫婦関係を見つめ直す必要があるなと感じました
観る人を選ぶ作品だが私は好きだ
ダサいって最高です
最初の映画のぐだぐだ感半端なく、寝落ちしそうになったが・・
よくよく眺めていると・・・
何、この不細工な生き方、だっせえじゃん。
妙に誰かに噛みつき、自分の今や未来に自暴自棄になり、ちっともカッコよくねえ。
田舎に帰っても、やっぱりだっせえし、全くいけてない。そんな田舎にやっぱり腹をたてる。
だけど、
入院してるおばあちゃん「一生懸命生きてるんだけどねえ、何が一生懸命なんだかわからないねえ」
東京に帰る娘たちを家の前で見送る母「もう、いつ死んでもいいと思ってたけど、人間いざとなると死にたくないねぇ」
そうなんだ、人間なんて所詮泥臭くダサいんだ、ダサいの最高じゃん。牛や猫だけが泥臭くて、人間だけスマートなんてあり得ない!
見終わって思い出したのだが、うちの実家へ私がたまに帰ったときのこと、そろそろうちに帰ろうとする私をやっぱり玄関を出たところまで見送りに出てくれる母親、見送らなくていいと言うのだが、離れていく子供の背中に手を振ってる姿が脳裏に焼き付いている。
そんなダサさって最高です。
生きるってやっぱり最高ですね。
ダサ茨城県のブルーアワー
何言ってんだかよく分からない。
取り散らかして何が言いたいんだか、正直よく分からなかった。
全力で走って走って。嫌な現場で自分を殺して。不倫しながらオットの人の良さに甘え。田舎で壊れた実家に愕然とするだけで何もせず。厳しい言葉で正体を言い当てられて我を失い。命までシワシワになった祖母を前に優しさを暫し思い出し。東京に帰れてホッとする自分が悲しくなり。とどのつまりは一人きりの帰省。幻想の後輩がキッカケを作ってくれなければ帰省なんかしないって?
面倒くさい。共感出来なくて、愛おしさも無く。只々、面倒くさい。局所は面白げだったり、ホロっとしたりするけれど、最後がかなりがっかりでした。
近藤龍人さんのカメラが救い、その一。二人の女優さんが良かったのが救い、その二。だった。
10/21追記
言い忘れました。伊藤沙莉ですよ、沙莉ちゃんですよ。田舎のスナックで、品もささらも無い下ネタを、倍速で弾き返す鋼鉄女子役。ハマり役だと言えなくも無くも無いんだけどね。泉ピン子化はまだ早過ぎると、昨年から言うておるだにぃ。まだ数年は、可愛い女子やって。もう一度セーラー服着てください。エロキャバのコスプレに見えてしまったら、そん時はそん時で。俺的には全然オッケーだす!
共感出来る人とそうでもない人
私自身が東京生まれ育ち、いまだに実家も東京、その感覚からいうと砂田の感覚にはなれないんですよね。一人暮らししたとしてもそう遠くない距離と風景、田舎に帰るという感覚がない。なのではまれる人とそうじゃない人が出てくるのは仕方ないかなとも思う。
砂田とキヨの関係、冷めた砂田にどうして?と問うキヨ。最後まで見るとああなるほどね~
個人的には茨城のスナックで働く伊藤沙莉ちゃんが印象的で。いるいる!場末のスナックな感じ。それに歌うまで脇役じゃもったいない。
TSUTAYAクリエイターズは大丈夫か?
何なんですかね、この出来…
やはり広告系のチームだから画作りや宣伝はうまいんですけど、映画的に言うと酷い出来だと思います。
簡単に言うと、田舎育ちで、田舎が嫌いで東京で広告的な仕事で、側から見ると羨ましがられるような生活や仕事をしてるんだけど。その実、仕事では女性ならではの悩みで、結婚してるから未来がない。そしてその結婚生活も破綻している。だから仕事先の妻子持ちの男と不倫する…
そこへ田舎からお婆ちゃんが危ないから帰ってこい。と連絡があり、よくわからない女と田舎に帰るロードムービー仕立て。
しかし、監督自身が何も考えてないのか。田舎のお母さんとかお父さんとかお兄ちゃんってこんな感じ。とたぶん自分自身の人生に重ねて描いているのがけど、余りにも一方的な描き方。そして自分が前に進むキッカケが大好きなお婆ちゃんが残り少ない人生を一生懸命煮生きてるのを見て改心する…
って余りにも酷い。単純にアホかって言いたくなる。お兄ちゃんのこともお母さんの事もちゃんと見ろよ、お婆ちゃんの手を握ったくらいで全部変わるのか?こちとら老老介護をした身から言わせれば、都合の良い言い分にも程がある。で?言い訳が監督自身が糞な生き方してたから、自分をさらけ出してます?はあ?学生映画か。
ここまで来ると日本映画の終焉かと思わざる得ない、何もなさ。同じ田舎を描くにしてもちゃんと、田舎を見てないからCMの田舎の描きかたと同じ。スナックのシーンなんか正にそれ。
TSUTAYAクリエイターズはもう見ない方が良いかもね。
帰れる場所
宝の持ち腐れ
実家に帰りたくなる思いをブルーアワーでサンドする。
事前の情報が何もない状態で見に行って、まず気になったのはアス比でした。16:9のサイズで撮影されており、見慣れた画面から始まることで、「映画」でありながらも「映画」ではない日常がそこにはありました。
冒頭、夏帆が振り切れるほどやさぐれるシーンや、不倫のシーンは、後の実家シーンとのコントラストになると後からわかるまで、何だこの映画は。という印象。このシーンまでは単純に東京で頑張る一人の女性のお話でした。
途中から、パンダに乗った友達とのシーンが始まります。ここからいきなり夏帆の印象が変わり、東京の明るくふるまう夏帆の演技。いろいろあって実家(茨城)に帰ることになるのですが、そこからのシーンは非常に暗く、ストーリーも暗く展開していきます。
ここの"暗い"は、明るさもそうですが、過去の生死にかかわる出来事を思い出したりすることです。
家業の影響で壊れている家族をこのようなシーンで表現することで、主人公の生と死に対する感情が沸いてきて、おばあちゃんに会いに行くシーンでその思いが頂点に達し、主人公が実家に対する思いがスクリーンいっぱいに広がる。
昔から生と死にかかわってきた主人公にとって、生気が失せた東京での生活と、昔と変わらない実家の生活の違いに感極まってしまう主人公は、本心では実家が大好きなこと、東京での生活を変えようと思っていることに気づいていく物語。
ストーリーが素晴らしいことに加え、ブルーアワーに高速を走る映像で挟み、(今、茨城に住んでいること)が相まって、ラストの入れ込み方。
表現方法としてはベタなのかもしれないが、ラストのラストでもってきてエンドロールまでの間隔が素晴らしいし、映画を通して非常にテンポが良い、素晴らしい作品だった。
劇中、夏帆の視線が思ったところでは無かったり、カット割りが想像したものと違うシーンが多く、アス比で日常を表し、ストーリーでも日常を描いているところで、ちょっとしたアゲインストの風を吹かせている感じも、なかなか堪らない。
すべてはラストが物語っていた。
なんだかストレスが解消された気がします。
予告も何も見ずに観に行きました。
序盤で思いました、何に向かってるのかもわからない映画だと、それでいてなにか起こるのかと思っても特になにも起こらない。
しかし僕はこの映画をとても面白いと感じました。
理由としては、天然コケッコーという2007年の映画。夏帆は当時15歳前後で、夏帆のキャラというのが田舎に住むすごく清楚な女性、それでいて面倒見が良いという夏帆が綺麗な女性だと思わざるを得ない(実際そうなんですけど)キャラでして、その映画を観た後だからか、今作を観て夏帆の天然コケッコーの時のキャラとのギャップが凄くて驚きました。そこにまず面白みを感じました。どっちでもいけるんだなぁ〜すごいなーと思いました。
そしてシムウンギョンさん、初めて彼女の作品を観たのですが彼女の話す台詞はカタコトですごい印象的で、予告編でも言ってるんですけど、「わけわかんなくておもろいしょん?」というセリフが好きすぎて半端ないんですよね。笑
個人的に夏帆さんが好きだったんですけど、シムウンギョンさんにもハマりそうです笑
その2人が繰り広げる会話劇が素晴らしかったです。
実家に帰った時のシーンが、自分自身祖母の家に帰ったことなどを思い出したりで、なんやかんや懐かしさを感じるんですよね。天然コケッコーの時もそういうのがあったんですけど、すごく心が温まりました。
大衆向けの映画のようなすごい展開があったり、すごいオチだったりだとかはしないんですけど、観た後の余韻が結構残っています。
おそらく俗に言う名作になるわけでも、爆発的に人気が出るような映画ではないんです。
人に勧めれる映画というわけでも無いと思います。
おそらく自分はこの映画を観ていなかったとしたらあらすじを言われても観る気にならなかったでしょう。
しかし観れて良かったと心の底から感じています。
主役二人の名コンビが良い。
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