ブルーアワーにぶっ飛ばすのレビュー・感想・評価
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南果歩が凄すぎる
間違いなく本作のピカイチ俳優でしょう。田舎の疲れたお母さん感えげつない!!!びっくりしました。なんでか後半はお母さんの顔を見るだけで泣けてきて、ついにお別れの車からのお母さんは涙が出た。。死にたいと思うほどいろいろあったんだね。今も抱えてるんだね。 夏帆とシムウンギョンは期待通りの安定感。確かに愛想笑いの顔はブスだった。でも確実におばあちゃんと触れ合ってる時の笑顔は輝いていた。 どこにでもある田舎の実家、ではなく、絶妙に歪んだ感じがすごくリアルで、帰りたくない気持ちもわかるし、主人公の歪んだ考えや性格なのが理解できた。 オチは読めなかったけど、なるほど!!でした。じゃあ他の人との触れ合いはなんだったの?と振り返ると、他の方々のレビューを見てこれまた納得しました。
キヨって
お婆ちゃんのお見舞いのために友達のキヨと一緒に田舎に帰る砂さん。田舎は、ダサくて何もなくて、癖のある家族とも距離を置いてる。 一方で、田舎は動物に近い。昆虫を殺したり、ネコを殺されたり、鳥が跳ねられたり、犬を引いたり、一生を牛舎で飼われる牛がいたり。 朝のブルーアワーは人間も動物もいない自分一人の無敵の時間。束縛から逃れられる時間。唯一の田舎の良い思い出か。 友達のキヨは終始クスリをやってるようで現実味がない。キヨとの会話や存在感が面白い。
泳がないと死ぬマグロ
私は夏帆の見た目が妙に好きで、それを見るために観てしまった。 泳いでないと死ぬと言う強迫観念にも似た現代社会、嫌な仕事を当たり前のように毎日こなして擦りきれていく中で色々な関係ができるとそれらの中でまやかしのような関係も生まれてしまう。 ユースケ・サンタマリアと不倫関係に陥っているのは腹立たしかったが、田舎でイライラする時間を過ごしていくなかで変化していくのは良かったと思う。 シム・ウンギョンは「新聞記者」で見たきりであったが、“変わった友達”だから田舎で過ごして、自身の見直す機会になったんだろう。 ただ、夏帆には同情できる感じがなくて、もう1つこの作品に乗り切れなかったのが残念だった。
物語がどうだったかは置いておいて、 夏帆さんとシムウンギョンさんの...
物語がどうだったかは置いておいて、 夏帆さんとシムウンギョンさんのコンビは何だかよかったような気もするが、なんかムズムズして、それが何だったかといえば、シムウンギョンさんは湘南出身の日本人を演じていること、そこにさばさばした感じの振り切った???と夏帆さんを加えた感じ。 あの独特な喋り方だったら日本出身は無理があると思うし、 あの2人はあれでよかったのかもしれないが 観てるこちらからしたら物語は、だからなに?と言いたい。 うーん。 何か不完全燃焼感。
東京から茨城ではロードムービーにならない
映画館で観たかったけどスケジュールが合わず観れなかった 友達?と一緒に実家に帰る話 その点だけだと日本初のカラー長編映画『カルメン故郷に帰る』に似ている ちょっとぶっきらぼうな夕佳(夏帆)とちょっとすっとんきょうなあさ美(シム・ウンギョン)のコンビが面白い っていうか今回も日本人役なのね(^_^;) シム・ウンギョンが登場するまではつまらない 映画で芝居の舞台裏描かれても興醒めしちゃうというか苦手 シム・ウンギョンのユーモラスで細かい演技が素晴らしい これが彼女本来のポテンシャル シム・ウンギョンの魅力を十二分に引き出しているのは新聞記者ではなくこっち イモトに似ていると酷評する馬鹿はまずこれを観ろ 清純じゃない役の夏帆の方が断然好きだ おばあちゃんの爪を切るとき緊張していたけどあれは演技じゃないね 演技だとしたらすごい チーママ役の伊藤沙莉が秀逸 はじめ誰が演じているかわからなかったしエンドロールで伊藤沙莉が出てきたからあれ出てたっけと思い調べて改めて観たら彼女凄いわ それにしてもなにあれあのオチは???? 気持ち悪くてこれだけで星一つ減点 こうしなければいけない必然性が全く感じられず論ずるに値しない
故郷はいいなと思う話だった
日常生活に疲れていた名佳。 友達のあさ美と一緒に名佳の故郷茨城に、おばあちゃんの見舞いに行くことになった・ 名佳は実家の家族を嫌がっていたが、故郷を後にするときは寂しい想いをしたという内容だった。 退屈な話でした。 なんだかんだで、家族はやっぱりいいんだなと思いました。
岩間には帰りたくないってか
山内マリコ原作のモノは地方都市(田舎)で暮らす女子の悲哀なんですが、この作品は地方都市(田舎)出身の女子が東京(都会)から田舎に帰りたくない。帰省すらしたくない女子の物語。帰ったら自分が駄目になる。故郷が中途半端に近く頼りたくない、基本帰ったら負けだという訳のわかんない強迫観念。都会の多忙なキャリアウーマンに多いかも。そんなアラサー女子を夏帆が演じます。監督はCMディレクターを生業とする箱田優子という女性で自分を投影しすぎのきらいがあるかな。初監督作品でコンクール作品だから荒削りは仕方ない。ただ映像はかなり秀逸でキャストもよくこんな名優たちが。シムウンギョンなんて日本アカデミー最優秀主演女優賞だよ。 (ごめんなさいだいぶたってレビューしました) 伊藤沙莉がスナックの女の子やっていてサマーナイトタウンを熱唱するシーンが個人的にツボでした。
パンフレットは観賞後に開こう
ある程度の歳をとった自分には共感だらけ。
大嫌いだけど見放すまではいかない実家、年老いて行く両親、死別を実感する祖母、実家の朝食。時は残酷に進み誰も止める事が出来ず気がつくと自分も大人として結構な立ち位置にいる。色々面倒くさい日常。マジメになんてやってられっかよと。
「さようなら、なりたかったもう1人の私。」
本編鑑賞後、パンフレットを買って1人思いにふけようと寄った喫茶店で開き、表紙の裏側、パンフレット1ページ目に書かれた言葉を読み、「あああぁ…」と納得。鳥肌が立つくらいの爽快感でした。
なので、パンフレットは映画鑑賞後に開くのがおススメです。
歳をとった。というだけで大人になり、社会人としての役目と責任を果たしつつもどこか満たされない、自称大人の自分40にはかなりグサッと刺さった。
なりたかった自分に折り合いをつけたものが何だったのか。それはやっぱりおばあちゃんの存在か?
ありのままを見せてくれるおばあちゃんはやっぱり偉大で、将来こんな人に自分もなりたいと思わせてくれるには十分なんじゃないか?
どこか、人との真剣な交わりを避けて来た様な砂田が夫のメールに電話で返事して米が好きだとか言った時に、夫がそんなの知ってるよ。と優しく返事したのは女性監督の究極の願望でもあったんだろうが、あれが砂田の吹っ切れを完成させたピースにも思える。
パンフのウンギョンさんのコメントが泣ける
"誰にでも心の中にキヨがいるから寂しがらないで!"
遮二無二頑張ってきてフッと立ち止まってしまった時に感じるこれで良かったのか?感…現状に不満は無いけど他にもっと幸せな道があった気がする。気がするだけなんだけど…っていう止まったら死ぬマグロ状態。田舎から離れて仕事を頑張ってる女性の方が共感得やすい題材な気がする。これ書いてるのはおじさん。
入院してるおばあちゃん「一生懸命生きてるんだけどねえ、何が一生懸命なんだかわからないねえ」
東京に帰る娘たちを家の前で見送る母「もう、いつ死んでもいいと思ってたけど、人間いざとなると死にたくないねぇ」
やたらとカラオケが上手くてオヤジの下ネタを完璧に跳ね返すぱっと見カワイイ感じの田舎のスナックの娘凄かった。伊藤沙莉ちゃんだったのね。納得!
あのクルマはフィアットのパンダかな?
雑感
なに笑ってんの?それ、ブスだかんね!
自分の育った田舎が嫌で、嫌で、嫌で。 そこから離れたくて都会にでても、やはり自分の中には切っても切れぬ存在がある。 クールに否定している自分がいても、それをダサいと思っている自分もいる。そう、それがまさに清浦だ、、、と思っていたら、なるほどそういうオチか。 チリ紙に包んだ小遣いなんて、子供のころは得した気分だけでなく恥ずかしかった。それが大人になってから貰うと全然違う。このくらい間に合ってるよって気分よりも、まだ自分を可愛いと思ってくれている気持ちに素直にありがたいと思えるようになる。そう、自分の中には「育ってきた田舎」がしっかりと存在しているからだ。そのことに気付いた時、砂田は素直に微笑んだのだろう。ささるなあ。 ブルーアワーとは、一日の終わりと始まりの間に一瞬だけ訪れて、空が青色に染まる静寂の瞬間、だという。黄昏、逢魔が時、と同じか。それはまさに、砂田の意識の境でもあるんだろうな。
お金をかけた学生映画
雰囲気で観る映画なの。東京でもやもやしている主人公が田舎に帰って、死にそうなお婆ちゃんみて、なんかつかんで、東京で頑張ることになるの。 肩に力の入った台詞なんだけど、役者さんはこういう台詞を言うのがうまいんだわ。散々練習してるんだろうな。 役者さんは豪華で、脚本・演出は学生映画ノリだから、お金をかけた学生映画って感じなのね。それで学生映画は低予算の方が面白いと思ったよ。
SAVE THE CATの法則なんてつまらない
各シーン、おもしろくて、 芝居もしっかりしていて、 セリフも笑える。 が、 主人公に乗れる人と乗れない人がいるかも。 乗れない人にとっては、 フィニッシュにウルトラCを決めても、 他人事の距離は縮まらない。 いわゆるSAVE THE CATの法則なんてつまらないし、世界マーケットで100億円以上回収する為のフォーマットなので一部しか参考にならないけど、その一部の一部分だけでも参考にしていたら10.00とはいわないが、少なくとも、9点台は出てたはず。
素晴らしい女優さんの共演でした
上映時間の短い作品。ストーリーが、淡々としているもんで、睡魔に負けてしまった…。映画が終わってから、サイトのストーリーを読んで、もしや…と。清浦って、砂田の中のもう一人の自分だったんじゃないの?はぁ…もう一回、観た方がいいのかしら? 「新聞記者」に続き今作もシム・ウンギョンさん。「新聞記者」に比べると、天真爛漫な役だったので、とっても笑顔が素敵でした。こんなに可愛い人だったんだ…と見とれてしまいました。でも、これまた、彼女である必要があるのでしょうか?役名も清浦って日本名じゃないですか…。偏見かもしれませんが、やっぱり、日本の女優さんの方が良かったような気がします。 夏帆さん、ある意味、らしくない役でしたね。でも、私は、実力のある女優さんだと思ってるので、可愛いだけの役だけじゃなくて、こういう役を演じてる時の方が好きです。 それから、驚いたのは南果歩さんでしょうか。とても綺麗な方なのに、くたびれたオバさんに見えました。メイクのせいもあると思いますが、やはり、素晴らしい女優さんです。 睡魔と戦った結果、ストーリーは、あまり理解できていないので、女優さんについてのレビューです。
ノスタルジーと“恥”
表題の通り、都会の生活に疲れた女が茨城の実家に戻り、自分の過去を振り返りながら気持を整理していくというメランコリックな内容である。スパイスとして、いわゆる“イマジナリーフレンド”的存在、又は本来の自分自身を投影したパートナーの幻影をバディにして、地元や家族、そして自分の原点回帰を探る“体”でストーリー展開されている。
意図的であろうが、何処までが事実で何処までが妄想なのかの曖昧さを前面に出していて、そこに夢での幼少時代の出来事も差し挟んでくるので、かなりの浮遊感が作風を覆う。タイトルのブルーアワーとは、夜明け前又は日暮れ後の白じんだ空の時間を指すのだそうだが、そんな曖昧な時間を自分だけがコントロールできる特別で、作品中でいうところの“無敵”“パーフェクトワールド”という概念として表現している。人生そのものを24時間だとしたら、このブルーアワーは幼少期の未だ何もこの世の理など知る由もなく、自分の世界に埋没できていた時間としてみているのだろう。だから現在の都会での仕事や生活、そしてくたびれたアバンチュール、その先の将来みたいなものの漠然且つ大きな重石である“不安”の処理限界を超えたとき、もう忘れ去りたい、否忘れてしまった過去を直視することも一つのリハビリなのではないかというメッセージなのだろうか。病院での祖母との会話、その後のリハビリでのお遊戯のシーンはメタファーなのではないだろうかと勘ぐるのは考え過ぎか・・・
ユースケ・サンタマリアと夏帆の濡れ場がある訳でもなく、とんでも無いバイオレンスが起きる訳でもない。家族のそれぞれは確かに精神的に病んでいる印象を盛り込んでいるが、確かに観客側として“痛々しさ”“居たたまれなさ”“恥ずかしさ”みたいな、所謂『共感性羞恥』の類を演出されていて、そこに心は抉られることは事実。但し、だからといって作品全体を通しての印象の強さを演出するキーが無かったことが悔やまれる。一言で言ってしまえば“捉えどころのない”ということなのだが…。夏帆の“キレ芸”キャラは何故かデジャビュを感じてしまったし、シム・ウンギョンの起用理由も甚だ不明だ。勿論、彼女の演技力の高さは周知の事実だが、作品に於ける片言の日本語を使う理由の不明瞭さ(それが幻影としてキャラ特徴なのか)その説明不足に置いてけぼり感が半端無い。
決して悪いテーマ性ではないし、誰しもある隠しておきたい、自分でも無かったことにしたい過去が実家にはあり、しかしそれは寝かせると上手く発酵されて、それが又自分に返還されることで、デトックス作用が生まれるのだよという方法はあり得ることなので、もっとドラマ性を高めた構成、又はファンタジー感のボリュームアップを施して欲しかったと感じたのである。あの家族達の未来の行く末みたいなきっかけもみせて欲しかったし、結局又過去を段ボールにぶち込んで蓋をしてしまうのも寂しいかなぁと・・・ 残された兄は、妹のノートにどんな想いを抱いたのか、それを自然と観客にも想像出来る前段階の“フリ”の設置があると優しい作品に仕上がったのだろうが…
故郷にはせる想いと、もうひとりの自分との対話。
そうか。
実家が苦手なのは、
自分の恥部を知られている気がしている
親族と顔を合わせるのが気まずいからなのか…
そうか。
実家が苦手なのは、
年老いた親族を見るに耐えないのと同時に
ヒトに等しく訪れる“死”を意識してしまうからなのか…
そして、
否応無しに自分と向き合うことになるからなのか…
だから、今は、前を向いて、ただ、突っ走る。
人生の海を泳ぎきる、そのときまで…
秘密の友達「キヨ」
それは「スナ」の中の、〈もうひとりの自分〉
不確かな存在の彼女との対話で自分を肯定する。
〈なりたかった自分〉を具現化して自らを慰め、
〈なれなかった自分〉に背中を自ら押してもらう。
でも、お母さんだけは
最初からキヨの存在を許容していた!
ということは、ちゃんと娘を肯定してくれていた
ということなのね!
夏帆さんの今までのキャリアにして、
このタイミングでの、まさに等身大の演技!
彼女の代表作になることでしょう。
『新聞記者』でのシリアス演技とは真逆の
天真爛漫な好演をみせてくれたシム・ウンギョンさん!
日本語うまくなったね!と思ったら、本作の方が
日本映画での最初の収録作品と知ってビックリ!
『勝手にふるえてろ』と合わせて
本作『ブルーアワーにぶっ飛ばす』も
わたしにとって特別な【わたし映画】となりそうです!
夢の中に潜む現実はリアルな夢
夏帆最高。 監督さんもかなりエッヂかわいい。 勝って気ままに解釈して観たら めっちゃ楽しくうなずきまくった。 南果歩さんの声はもう半端なく無敵(笑) 映像・音・編集・脚本・わたしは 大好きな作品だった。 夏帆ちゃんが出演してるからかなぁ〜
田舎あるある
まるで自分を見ているようだった。 田舎のあるある 主人公の気持ちも物凄くわかるからこそ、同時に嫌悪感もあって、見ていて胸が痛かった。 故郷を離れて都会で頑張ってる人、是非観て欲しい。 それぞれに何か琴線にふれるものがあると思う。 前半部分はなんだか大袈裟な演技で下品な演出が嫌だったけど、 後半部分からグッとくる。泣けました。 おばあちゃんの演技、最高だな。
役者が良い。
役者がいちいち良かった。特に南果歩は凄いね。あのポータブルテレビ観ながら一人ご飯のところが良かった。壊れていた実家が妙に生生しくて。色々な布石っぽいのも全て回収することもなく、皆さんの解釈に任せます!みたいな演出には好感。
夏帆の芝居が良い
夏帆の芝居がキレッキレで、いろんな場面での違和感や居心地の悪さも含めて、実に良い。
一方でシム・ウンギョンは芝居は良いものの、やはり日本人とは思えない口調で何故起用したのか首をひねった…
が、コレってアレ?ラストで「イマジナリー・フレンドだったんだよ」って、そのための配役?
ならアリだったのかな〜…
いまだに判断がつきません…
☆☆☆★★ 途中まで…と言うか。ほぼラストシーンまで、何を描いてい...
☆☆☆★★ 途中まで…と言うか。ほぼラストシーンまで、何を描いているのか?が分からずにいた…のだが。 ラストの夏帆のショットを観た瞬間に、フッと思い当たる節に気が付いた。 とは言え、全てはこちらの勝手な解釈ですが(-_-) 作品中には、色々な動物を始めとする生き物が登場する。 犬は車に轢かれそうになるが無事だった。 猫はある日居なくなり。父親役のでんでんに「あれはもう死ぬんだ」と言われる。 蝉は儚い寿命を全うし、死の淵にいるが。触ると未だ生き続けようとする。 あれは赤トンボだろうか?今まさに羽根をもぎ取られる瞬間だ! 牛舎の牛は同じ場所で生まれ、乳を搾られ、最後には肉塊となる。 そして人間は…。 この映画には、直接的に【死】を扱った描写は無いのだが。都会で生きるこの主人公には、確たる目的もなく。或る意味では《既に死んでいる》のかも知れない。 そんな主人公から見たならば。都会に比べて、何もない田舎は【死んだ場所】にしか見えないのは必然でしかない。 そんな主人公が、その田舎の現実と立ち会う事で。田舎の日常に潜む【生と死】と向き合い、ほんの少しだけ前向きになり。生きる糧を得た…のかも知れないと💧 出演者の中では、南果歩演じる。田舎で生きていかなければならないお母さんがとにかく圧巻。 その疲れ果てた表情に、農作業で黒く焼けた肌。「死にたいよ!」と言いながらも、自分が倒れたら家族も家もダメになってしまう…と思っているのだろう。その気丈な心の奥、カメラを向けられた時にはにかむ仕草は素晴らしいの一言。 (おそらく)観た人の殆どが1番良かったと思う場面が、おばあちゃんの◯を◯る場面。 とにかくその美しさにはため息が出た。 そして…。 ワンシーンだけで全てを持って行く伊藤沙莉には感服。最強だっぺよ(´Д` ) 上映終了後に監督のティーチインあり。 「出来るだけサイン書きます!」との事だったが。ひょっとして、そのサインに茨城の山と太陽を表す【 へ ° 】は入ったんだっぺか? 2019年10月30日 テアトル新宿
面白いけど荒削り
最後のある種の「真実」をハッキリさせるラストはわかるのだが、飲み込むのに少し時間がかかった。全編を思い返して、本当にこの解釈でいいのかあやふやだった(幸い、上映後監督のティーチインがある回で、その中でサラッと「虚実がないまぜになっている」と発言があった気はする)。これがもっと上手く飲み込めるようになっていたらもっと良かったと思う。あと、最初の10分を見れなかったので、そこで何があったのか気になる。 田舎の居心地の悪さを醸し出す面々の演技は良かった。何よりシム・ウンギョンの底抜けて垢抜けた、しかし親しみのある空気がとても良かった。日本人の女優じゃなくてシム・ウンギョンである必要あるのかなと見ている間は少し思ったが、違和感を埋めたのは却って悪くなかっのかも。 ソフトランディングした『ファイト・クラブ』かもしれないし、違うかもしれない。
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