イーちゃんの白い杖
劇場公開日 2019年6月29日
解説
全盲の姉と重度の障がいを抱えた弟を20年にわたり取材したテレビ静岡のドキュメンタリー番組を映画化。生まれつき目が見えないイーちゃんこと小長谷唯織さんは、盲学校で白い杖の使い方や点字を学んだが、成長していく過程で友達がいない寂しさや、いじめも経験し、死にたいと思ったこともある。だが、そんな彼女のそばには2歳年下の弟・息吹がいた。重度の障害を抱え、歩くことも食べることもトイレに行くこともできない弟は、何度も入退院や手術を繰り返していたが、それでも前に進んでいた。そんな弟の姿から自分の甘さに気づき、自殺を踏みとどまったイーちゃんは、いくつもの壁を乗り越えていく。1999年に制作・放送された「イーちゃんの白い杖 100年目の全盲学校」と、2010年の「いおりといぶき 私たちが生まれた意味」をもとに映画化。落語家の春風亭昇太が映画ナレーションを初担当。
2018年製作/108分/G/日本
配給:テレビ静岡
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2022年2月9日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
主人公は生まれつきの全盲、2歳下の弟はさらに重度の障害があり、歩くことも出来ない。
二人を世話する両親と祖父母の日常を交えながら、20年間の記録を見ることになる。
姉は弟の病気との戦いから多くを学ぶが、見ている方も涙とともに自身の人生を見直すことに。
この一家に幸多かれと祈る。
2022年2月9日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
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イーちゃんは、目が見えず産まれて、弟は目だけでなくさらに重い障害を持って産まれる。
お母さんは看護師として働いているけど、お父さんは町工場勤務、しかも不景気でコンビニバイト。
それでも家族は明るく、健常者や裕福な人たちと同じ悩みを持つ。
小説家にもなれなかった、ピアノも私より上手い人いっぱいいる、水泳もタイムが伸びない。
なんでも中途半端で、将来何にもなれない。
何ができないからダメだと思う考え方は生きづらい。
何のために生きてるのか、何をするべきなのか、もがき続ける。
自分の置かれた立場や環境を受け入れて、できる限りのことをして諦めない。
それこそが生きることそのものなんだと。
2019年7月21日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
障害者を映し出すということについて、反対な人もいる。しかし、イーちゃん一家は違う。家族の苦闘を、克明に公開する。それゆえ、映画を観るうちに、誤解や偏見は次第に取り払われていくのだ。
ほぼ生まれつき目が見えないイーちゃん。さらに重度の障害をもった弟が生まれたため、イーちゃんは子供の時から自立を求められる。だが、寮生活ではいじめられ、ピアノにも挫折し、しかし尊敬できる先輩が現れて・・・。
監督は舞台挨拶で、これで終わりではなく、イーちゃんの子育てまで撮影したいと、続編に意欲を燃やしていた。観ると苦しくなる映画ではないかとか、失礼ではないかなどと、違和感を感じている人こそ、是非、観るべき映画だと思う。見終わってみれば、その反対であることに気付くはずだ。
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