「エンドクレジットで感涙」ミスター・ガラス uru_diさんの映画レビュー(感想・評価)
エンドクレジットで感涙
シャマラン映画のどんでん返しが好き。
そして今回はそれなりの年月が必要になる仕掛けが施されている。
仕掛けについてはアンブレイカブルとスプリットを見ないと驚きはないでしょうし、初見は
ポカーンとするでしょう。
最後に現れる街から街へ移る集団は何?となる方もいるでしょう。
その集団から、ヒーローとヴィランの知識を継承するために使われた「コミック」。
コミックが重要な役割を果たすアンブレイカブルの続編がスプリット。スプリットは監禁ものであり、少ない舞台設定で描かれていくが、
最後のシークエンスでアンブレイカブルとスプリットの世界観が同じことに触れられる。
(テーマ曲が流れて呆然としました)
ミスターガラスはアンブレイカブルとスプリットのキャラクターのその後を描いた作品。
無敵だけど水には弱いダンは、手で触れると悪事を読取ることができる。
多重人格者のケビンは「群れ」と呼ばれ、世間の注目の的の犯罪者。
ダンは息子ちゃんの協力のもと、ケビンと接触。監禁していたチアリーダーを救出しょうとするが、ビースト(ケビンの人格のひとつ、凶暴で壁に強い)と対峙します。
ダンとビーストの地味な戦いは、女性博士と警察の介入であっさり終了。2人は精神病院に習慣されます。(なんで女性博士はダンの名前を知ってたんだろう、この疑問も後に伏線でした)
女性博士は2人に、「あんたらはヒーローでもなんでもない、頭がいかれてるだけ」と説明。
改善されないようなら、頭を弄る手術します宣言。
ダンの能力も、あなたは観察眼が優れてるだけ、メンタリストとしては一流だけど、ただの手を触れたい痴漢(一部嘘)
ケビンにも、あなた方が崇拝するビーストなんて、ちょっと力が強いだけ。周りの物が老朽化してたから壊れやすいし、クライミングできるやつなんていっぱい居る。
ダンはすっかり落ち込んでしまいます。ケビンも人格内で疑心暗鬼ですよ。
とここまでが前半。後半からタイトルロールのミスターガラスが登場します。
ミスターガラスも薬物でポカーンとしている割に、不可解な移動をしているんですが、
それらは全て周りを騙すための演技。ケビン達を説き伏せ脱出に協力させようとします。
翌朝、女性博士は、防犯カメラに映っていたミスターガラスを捕え、頭ポカーン手術を行います。
頭ポカーン手術を受けたミスターガラスが収監されている部屋に、病院スタッフが晩飯を持っていくと、部屋の異変に気付きます。壁に飾られたフォトフレームが落ちてる。拾い上げたところを、一閃、首を搔き切る。
(いくらなんでも、刃物に成り替わるものを置いてるのは、都合良すぎ)
手術室にも事前に細工してた&防犯カメラも都合よく編集してた。てか病院の警備緩すぎ。
ミスターガラスはケビンを解放、ビーストを仲間にし日系の名前のビルを襲撃、悪の力を世界に発信すると、収容中のダンにアナウンスする。ダンが外に出ないと大勢が死ぬことになるよ?と脅します。(ナカトミビルだった気がする)
なんかよくある、ヒーロー映画の続編にありがちな展開。スパイダーマン3か。
ビルの上で死闘を繰り広げ、仲間は死に、ヒロインを助ける。朝日をバックにマスクをとり、なんのためのマスクだ不用心すぎるだきろ。
そんな展開には、本作はならない。
女性博士、ダンの息子ちゃん、ミスターガラスの母親、ケビンの被害者が見守る中、
ダンとビーストの一騎打ち。地味だ。そんな真っ最中に、ダンの息子ちゃんが衝撃発言。
「###」
とここまで書いたところで、一人でも多くこの映画を見てほしい。前作は必見。
ネタバレ全開レビューするつもりないし、レビューすらしてない。
ただ映画という形で描かれた、ヒーローの存在定義という、未開拓だったジャンルを開拓したシャマランの前作の続編を見られただけでも幸福感で満たされた。
ブルーレイ発売日に、再度ちゃんとレビューします。