殺さない彼と死なない彼女のレビュー・感想・評価
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こんな愛情表現があったなんて
こじらせた少年少女が、紡ぎ出す美しく儚いストーリー
死ねって言葉にこれほどの愛情が込められて、死んでやるって言葉に彼と生きたいって思いが溢れてる
撫子ちゃんの、好き!のバリエーションラッシュで心を持ってかれた
ぜひなんの準備もせず観てほしい作品
予告も見ず、展開を予想したりすることもせず、先入観も心の準備もゼロで
白紙の心で観てもらいたい作品です
ただ、より良いのは奥華子さんの「はなびら」のPVだけ観て、鑑賞するのが一番オススメです
よかったです 繊細な若者にはぜひ全員に観て欲しいほどでした
ひとこと言いたいよね
桜井日奈子のはまり役だね。この役がはまるとは、意外なところに引き出しがあったの。
三組の恋愛or友情が並行して描かれてくんだけど、間宮祥太朗-桜井日奈子ははまり役もあって全く問題なし。脱力する台詞もいいのね。
恒松祐里と堀田真由は、恒松祐里がさすがにうまいのと、堀田真由もはまる役だから、ここも面白いの。
箭内夢菜-ゆうたろうは、箭内夢菜が可愛いの。こんな子に複数回告白されて、なびかない男はいないよ。
それで「すごいな、これ」と思って観ていって、「ん? ちょっとダレたかな」ってところで、間宮祥太朗が刺されて死ぬんだよね。それで「あ、間宮祥太朗-桜井日奈子だけ、別の時間だったんだ!」って気付いて、ここまで引っ張る伏線すげえなとか思うの。
でもこれ、死ぬ必要ないよね。「死」が出てくると、絶対に観てる方の心は動くけど、この死に方は「観てる方をビックリさせてやろ」以上の効果ないもん。そこは、ひとこと言いたいのね。
その他は脚本・演出もはまってたし、面白い映画だったよ。
生きている実感
最初のうち、メインの2人以外はセリフが不自然に感じて、合わないわあと思いました。
このゆるーい感じが。
はるか昔の私の高校時代と言えば・・・
傘が曲がる程の満員電車で痴漢のプレッシャーに耐え、バスも含めて通学には往復3時間近くかかり、そうまでして通った学校では毎年自殺者が出た、という殺伐たるものでした。
こう書くと、結構灰色だなあ。もちろん、それなりに楽しんでいる人はいましたが。
とりあえず、休まずに通った自分を褒めようっと。
映画の話に戻ります。一人一人をじっくり見ていくと、それぞれが迷いつつも頑張ってる様子に引き付けられます。きゃぴ子と撫子のキャラは受け入れにくいですが、気持ちは解りました。
ななが最初は不安定で、映画の色調もどこか頼りない感じだったのが、最後のシーンでは色鮮やかで、笑顔も希望に満ちている感じが良かったです。
最後に。みんな、死なないでね。生きているから未来があるんだよ。当たり前か。
いやぁ、久々に自分にフィット
3種類の人間模様が並行しているかの如くストーリーが進み、一粒で3度美味しいだけでなく、それが最後にはすべて繋がる。本当に目が離せない映画でした。久々に興奮と涙腺やられました。
自分の中では撫子ちゃんがいじらしく、心からがんばれーと叫んでましたが、…いやぁ、本当にスッキリしました。
キャストにも惚れ込みました。
【哀しくも優しい恋物語。小坂と鹿野の強い絆は永遠に続く。後半は涙を堪えきれず・・。】
クラスで明らかに浮いている小坂(間宮祥太朗)と鹿野(桜井日菜子)。
が、鹿野のある行為を目撃した小坂が”死にたい”が口癖の彼女に”興味”を持ち・・・。
”殺すぞ”が口癖の小坂だが、鹿野への”殺すぞ”のトーンは優しい。
又、二人の不愛想だが、じゃれあいのような遣り取りの合間合間に、
・男に惚れやすい”可愛い”きゃぴ子(堀田真由)と幼少時からきゃぴ子を冷静だが、暖かく見守る地味子(恒松裕里:良い女優さんである)の関係性、きゃぴ子の恋する姿
・一途に八千代(男子です)を慕う撫子との若いながらも駆け引きに似た恋愛・・。八千代の”君は僕が君の事を好きになったら好きではなくなる”というセリフ・・。
などが挟み込まれ、”面白い恋愛青春モノだなあ”などと、楽しく観ていたら、あの展開である。
ちょっと、反則だろう、小林啓一監督。
後半、涙が止まらなくて困ったじゃないか。
鹿野が川辺に佇む撫子に優しく寄り添う姿や
美しい桜並木を歩く鹿野の斜め後ろから”生きている蜂”を優しく手で追い払う小坂の姿にとどめを刺された作品。
<生あることに感謝し、愛する人がいる事の有難さを、今更ながら思い出させてくれた素晴らしい作品である。>
映画愛がこぼれ落ちる普遍的な青春映画
群れから離れて生きてきた小坂(間宮祥太朗)と鹿野(桜井日奈子)はお互いが大切な存在となった。
幼なじみの地味子(恒松祐里)とキャピ子(堀田真由)は正反対の存在だったが二人の友情は揺るがなかった。
好きと言えなくなった八千代(ゆうたろう)は彼のことを好きと言い続ける撫子(箭内夢菜)により前へ進もうとしていた。
この三組の高校生たちのエピソードを刻んでつないでいく。個人的には小坂と鹿野、そして八千代と撫子のエピソードが愛おしくてたまらなかった。大切な人と出会う奇跡があった。
小林啓一作品は初めてだが、映画愛があふれていた。大林宣彦、大森一樹、岩井俊二、そしてその先に小津安二郎がいた。やられたと思った。
音楽でアクセルやブレーキを踏む手法、非日常的な会話を淡々と積み重ねていく手法、終盤で三つのエピソードを交錯させて観る側に時系列を再構築させる手法などなど、テクニック的なものも楽しいが、何よりこの作品には魂が吹き込まれていた。映画のマジックを感じた。涙がこぼれた。
素直に降参します。映画に愛をこめて。
普通のキャピキャピ恋愛映画かと思ってたけど、 全然違うテイストでよ...
普通のキャピキャピ恋愛映画かと思ってたけど、
全然違うテイストでよかった。生っぽいお芝居に、
クスッと笑えるセリフやテンポ感が心地良し。
なんだか独特な世界観だった。
最後に・・・そういうことか!!
3組の別々の物語は、どれも痛々しいくらいピュア。
明るいのに、どこか悲しいライティングはすべて自然光によるものなんだとか。
バラバラのピースが、最後にカチリとはまる瞬間、涙が止まらなくなります。
今まで見た実写映画の中で…
原作からのファンです。
今まで、原作を知った上で見た実写映画の中で
1番良かったと感じました…!!
キャストの方や、セリフの一つ一つ、
隅々までがとても良かったです。
原作を読んで号泣済みでしたが、映画でも
号泣し過ぎて目が腫れました。
なるべく多くの方に見て頂きたい映画です!
起用された若手役者陣、全員ハマり役
命の尊さを理解しているのに死にたがりなシカノ。「殺す」が口癖の小坂。子供の頃、誰もが一度は「そんなこと言ってはいけません」と注意されたことがあるだろう。
そして地味だのブスだの言われながらも誰よりも強く逞しい地味子と、寂しがり屋ででも本当はたった一人の彼女(地味子)の存在に救われているきゃぴ子。
原作から名前が変わった撫子は、その名の通り純真無垢でただ真っ直ぐで可愛らしかった。
映像化にあたり、柔らかい雰囲気に変わってはいるがそれが見事に箭内夢菜さんとマッチしていた。
彼女の告白を断り続けながらも拒否はしていない八千代を演じたゆうたろうくんは一番のハマり役。
リスカシーンや、結末はややショッキングなものではあるが、漫画原作とは思えない程現実味のあるリアルな若者たちの話。
小林啓一監督独特の雰囲気は、逆光の頃と似たものを感じるが、なぜそうなったかという背景より今の気持ちの共有や交流を大切かつ丁寧に描いている。
とにかく若手の演技が凄い。冒頭の間宮さんの「くそつまんなそうな」表情から引き込まれる。桜井日奈子さんは間違いなくこの作品がいちばんの代表作となるだろう。彼女が持っている「可愛らしさ」は完全に封印はせず、優しいシカノの笑顔は演技なのかわからないほどナチュラルだった。そして今年何本も名作に出演している恒松祐里さんは圧倒的。百合ではないがきゃぴ子が「大切でかわいい存在」というのを台詞回しや表情も含めて、存分に表現していた。彼女のアドリブだという「遠目はね。」のシーンは必見。原作を読んでいて、一番難しいのではと感じたきゃぴ子を演じた堀田真由さんはきゃぴ子そのものだった。ちょっとした仕草、首の傾げかた一つにとってもなりきり感が素晴らしかった。箭内夢菜さんは見せ場の多い役を存分にかわいく柔らかく演じていたし、ゆうたろうさんの冷めた表情からの時折見せる真剣な目は見事だった。
もともと世紀末さんの原作が良いので、それを上手くオリジナルエピソードも加えながらまとめあげた良作。「また漫画の実写か...」と見るのを躊躇している人にも観てほしい。
心が痛む部分もあるが、決して後味は悪くない。
何かを考えるきっかけになるだろう。
あとふつうに泣いた。
見終わった直後はショックデカすぎだったけど
原作は4コマ漫画という事でどのように映像化されるのかと思ってましたが見事に作られていました。
とにかく観て欲しいです。斬新で、びっくりするような展開が待っています。
映画館で1人泣けなくて置いていかれた
役者さんの演技はとても良かった。なのでつまらないと感じたのは私が原作を読んでおらず何も事前情報がないまま見たせいだと思います。にしても冒頭からツッコミどころ満載。まず間宮祥太郎がどう見ても高校生に見えなくて、おじさんがブレザーを着ている図に邪魔されて集中できない。そもそも高校生とはいえ、人に軽々しく死ねとか言うのはどうなのかと。ブス、も愛情の裏返しなのだろうけど高校生にもなってそんな好きな女の子にわざと意地悪する小学生みたいな愛情表現するのはカッコ悪いなぁと。そして高校生の初々しいやりとりを見ながら彼らの心の成長を見守る系かと思ったらいきなりサイコパスが乱入してきて間宮を殺す…えぇぇ…困惑 どういう路線で行きたかったんだ製作陣。多分学生とかだったら感情移入できたんだろうな。社会人がみると冷静になってしまいツッコミたくなってしまう。周りは号泣していなのに1人取り残されていました。堀田真由さんがとても可愛かった。
新しい桜井日奈子さんが見れました。
桜井日奈子さんの大ファンです。日奈子ちゃんは今までキラキラした高校生の役が多かったのですが、これまでに見たことないまた新たな日奈子ちゃんを見ることが出来ました。作品自体もちろん感動しましたが、日奈子ちゃんってこんな演技もできるんだって胸を打たれました。
お話に出てくる三組それぞれに癒されて泣かされて、観終わったあとは余韻と愛しさでいっぱいになりました。公開初日に観に行ったので早2週間経とうとしていますが、今でも映画のシーンひとつひとつを思い出すと泣きそうになります。
私の地元ではまだ上映されていないので、上映エリア拡大を強く希望します…!
5時間ゴミ箱を漁った理由
ラストシーンの桜井日奈子さんが素敵です。
それは、そこに至るまでの場面で普段の桜井日奈子さんのイメージとはかけ離れたキャラクターを演じきったからこそ伝わる可憐さなのだと思います。
音楽を担当した奥華子さんが、ラジオで、公開前、原作を読んでいた人の中には、桜井日奈子さんの起用に心配した人もいたという話をしていました。
それを聞いて、東京国際映画祭で明かされたエピソードのワケがわかったような気がしました。そのエピソードとは、クランクインして最初の冒頭のシーンの撮影で、桜井日奈子さんが、OKが出るまで5時間もゴミ箱の中を漁る場面の演技をし続けたというものでした。
ひどい監督だなあと思って聞いていましたが、その5時間で、桜井日奈子さんはシカノになったんでしょう。そうして出来上がったシカノが、自分が変わることで他人も変えてしまえるラストシーンの女性となる120分。それがこの映画です。
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