バイスのレビュー・感想・評価
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難しいのに笑えちゃう
覚悟してたけど難しい・・・。ニヤッと笑えるブラックジョークやシニカルなネタ満載なのは分かる。・・・が、全然理解できなくて、正直ただ歴史的決断の裏側を見せてもらったという感想に留まる…無知が故。涙
ただ、現存の人物をここまでエンタメで、しかも弄りまくってオープンにしちゃえるのはさすがアメリカ!そしてアダム・マッケイ監督の手腕あってこそ、この題材でもエンタメ(しかもコメディ)になっちゃう凄さ。そしてそして、バットマン時代の面影ゼロのクリスチャン・ベールの副大統領っぷりも見応え十分でした。
もっと勉強してから再度観てみたい良作でございます。
アメリカってすごい
まだ新しい歴史、実在の人物たちをここまで描ける映画が作れるアメリカってすごいです
それもヒーローとして賞賛される内容ではないのに
止めさせる圧力がないのか、アメリカの言論の自由はすごいと思います
日本では作れないですよね
クリスチャン・ベールを筆頭に出演されてる俳優さん全てが素晴らしいのは多くの方が仰る通り
奥さんの叱責がきっかけになったのかもしれないけど、チェイニー副大統領はいつからあんな人だったのか、権力を持ったからなのか、操りやすい大統領だったからなのか、ラストのインタビューの言葉が間違った自分を否定したくない強がりからではなく本心なら...と考えると、そんな人が世界を動かせる権力を持っていた事にゾクッとしました
ホラー映画みたいなわかりやすいこわさではないジワジワくる本当のこわさがありました
笑っていいのに、笑えない
今のアメリカ副大統領って誰だっけ...?となるくらい陰が薄い副大統領(正解はマイク・ペンス)の中でも、私も名前は知っているディック・チェイニーの伝記映画。
伝記映画、といっても基本は映画ならではのコメディである。第三の壁破りまくっているし、語りの謎とか、いちいち増幅された政治家たちの滑稽さ...(しかし”True story”なのである...)。特にブッシュ元大統領はあんな感じでいいのか。サム・ロックウェルの頼りなげっぷりは凄かったが。
しかし、なんとも笑うに笑えないのはなぜか。非常につくりは面白いのに、笑うに笑えない。「権力」を掴んだ者がその力をいかに制御して使わなければならないのか、のお手本みたいな映画だ。自分の望む方向に情報を捻じ曲げていくことだってできるのだ。そしてある意味、どんな人間でも権力を掴むことはあり得るわけだ。そこでディック・チェイニーのようにならずにいられるのか。考えてしまう。戯画化されてはいるが実在の人物たちなのだ、と思うと、素直に爆笑もできず...。
体型を操る俳優クリスチャン・ベールは後半まったくクリスチャン・ベールに見えない渾身のなりきりぶり。ウィンストン・チャーチルを演じたゲイリー・オールドマンに「何kg太ったか」と聞いたら「太ってない」と言われてびっくりしたエピソードには思わず笑ってしまうが、身体のことも考えて体型変化はほどほどにしてほしいような、渾身の演技を見せてほしいような。他のキャストもなりきり&振り切りぶりが半端ない。役者というのは変幻自在だな、ということを思った。
アメリカの闇と表現の自由
映画を見終わって、いろいろと考え込んでしまった。
この映画は、一体どこまでがほんとなんだろう。直感的には8割は事実に基づいていると感じる。そうだとすると、チェイニーを中心としたネオコンが世界貿易センタービルの攻撃を知っていながら対処しなかったという噂はより真実味を増してくる。日本軍の真珠湾攻撃をあえてさせてしまった国家だから十分にありえる。
映画の出来とかクリスチャン・ベールの演技への関心がどこかにいってしまうくらいの内容だったので一見の価値はあると思う。バカ殿を裏で操る黒幕は、いつの時代にも存在するが、ブッシュ・ジュニアのアホさ加減を見ていて、昔の海部首相(軽薄)と小沢幹事長(心臓に持病を抱えた悪)を思い出してしまった。
それにしても、アメリカの闇は深いが、これを制作できるくらい言論の自由があるのがすごい。
アメリカ史を理解してないと難しいかも
前半のニクソン、カーター大統領の辺りは、大統領は知ってるけど、程度の知識しかなかったので少し眠くなってしまい ました。
後半、チェイニーが副大統領になった辺りからは、大まかなことはわかっていたのですごく面白かったです。
トランプ大統領が出現したから、こういう映画が出来たんですかね~。
チェイニーとその周りの話が中心で主人公が明確なため、マネーショート...
チェイニーとその周りの話が中心で主人公が明確なため、マネーショートより比較的見やすかったと思います。また役者陣が皆そっくりなのも見所です。
法を改正したり新設したりは議会で多数決をとる必要があるのですが、言葉巧みに法の解釈を都合の良いように変えたチェイニーはなんとも狡猾である。更にはそこでGoサインが出てしまうのが馬鹿馬鹿しくも恐ろしい。
そして納得いくまで練られたメディアにより民衆を翻弄していく。民主主義とは何なんだ?
ラストのインタビューシーン
最後の最後まで解釈を変えてきやがった。
彼は自らCEOを務めた会社の株価上昇のためにイラク戦争を起こした。1人の私利私欲のため何万人もの命が奪われた。
作者の「惑わされるな、疑え!」っというメッセージしかと受け取りました。
ドラマ「ハウスオブカード」のような作品ですが、決定的な違いは実際に本人がいるということです。
※エンドロールは最後まで見ましょう。
黒幕
妙に納得した作品であった。
冒頭、ちょっとした言い訳が語られる。
事実に基づいた話ではあるが、正確には分からないというような内容だった。
まぁ、一国の副大統領をやり玉にあげようというのだから、そんなものかと思う。
そんな注釈から始まったものだから、どこかボンヤリとした印象のまま作品は進む。
特殊メークは流石の出来栄え。
クリスチャン・ベールである事すら忘れてしまう。
ただ…あのクリスチャン・ベールがなぜこの作品をチョイスしたのかと思う程淡々と本作は進む。公表されている事象と、その内側をちょこっと憶測を盛り込んで羅列してるだけだ。
ディック自体は悪でも善でもない。
予想以上の事は起こらないし、起こそうとする器でもなさそうだ。
なんて事を思ってる内にエンドロール。
「えっ?俺寝てた?」
と思う程早かった。
なんて事を思ってたら、第1幕の終了みたいな事で…第2幕目からはブッシュ政権下の話が展開される。
丁度「記者たち」を前日に見た事もあって、俺の目はランランと輝く。
ブッシュは傀儡で黒幕はこいつなのか、と。
さあ、どんな悪事が暴かれていくのかと思っていたら、これまた目新しい事はない。
文字と言葉によって得た情報を映像化したような事で、基本的には第1幕と変わらない。
…盛り上がらねえなあ。
ラストカットは、ディックのインタビューだ。
どおやら本国では、かなり糾弾されていたのか、ド直球で戦争の話題が振られる。
ああ、このまま終わりかと思っていたら一転、ディックはカメラ目線で「俺は謝らない」とまくし立てる。
こりゃまた…とんだ幕引きだぜと思っていたら、こっから先が主題だった。
エンドロールが流れ始めた後の映像。
マーベルでいうところのオマケ映像だ。
ものの5分もない。
そこでこそ、この物語の黒幕が語られる。
「虚栄心」と「無関心」だろうか?
あまりの断定感に吹き出す程だ。
ディック自身、初めから腹黒かったわけではない。芝居もアングルも、照明でさえ、わざと色をつけぬよう配慮されてたように思えた。
敢えて「中立」の立ち位置を、ずっとこの作品はとっていたように思う。
映画クルー達は盛大な前振りを、精一杯のリアリズムとともに提示していたように思えた。
まさに冒頭の「言い訳」通りだ。
このラストが語るものは、ディックは「虚栄心」と「無関心」を餌に育っていったのだ、と。
このままでは、第2第3のディックは出て来るぞ、と。
エンドロール途中の5分足らずの映像。
ここに来て曲者クリスチャン・ベールとこの作品が結びついたような気がした。
見せ方が面白い!曲者ばかり!見事。
久々にびっくりさせられました。
なんという映画!!
クリスチャン・ベールの怪演ぶり、エイミー・アダムスの見事なあげまんぶり、サム・ロックウェルのダメダメ大統領(ブッシュ)ぶり、カレルのこれまたイケイケ国防長官のハマりっぷり。
を、さておいたとしても、脚本がめちゃくちゃ面白いです。
マッケイ監督の手腕、すごいと思います。
珍しく解説付きの語り口調で話が進むから、これ誰が語ってるのかな?と思ってたら、最後の方にわかるんですが・・・なんということ〜!
それにしても、この前観た「記者たち」ともリンクします(記者たち、は、このブッシュ時代のイラク戦争の真実を暴く生粋の新聞社の話なので、合わせて観るとめちゃわかります)が、この時代のアメリカ最低やな笑。
2001.9.11以降、頭に完全に血が上ってしまったアメリカ。
報復と称してイラク戦争にまで発展したものの、結局 大量破壊兵器は発見されず、結局はアメリカがイラクを一方的に敵国に仕立てただけ、という…結末でした。
この戦争で、米兵士4,550人、イラクの一般市民は50万人以上犠牲に。
蔓延するでっち上げ、完全なウソ、政府のシナリオ、とにかく戦争を始めたい、アメリカにとって戦争はビジネス?、政界は私利私欲にまみれていた。
その裏側が生々しく描かれる映画。
すごい映画だ〜
政治もの好きな人はおすすめ。
はい、もちろん完全実話!
主演男優賞とってもおかしくなかったな〜これ。
真面目な映画です
ブッシュ政権の副大統領として、好きなように権勢をふるったチェイニー氏をこき下ろす映画。9.11を受けて、CIAも疑問視するイラク攻撃を決断し市民にも被害を与え、さらに結果的にISISの乱世を招いたという批判。
救われるのは、私利私欲のためにずるいことをした、という救いのない話ではなく、本人はよかれと思って信念をもって行った点か。いや、立場が立場なだけに、信念をもって、という点が最も怖い点か。
真面目な映画です。
カメ止めか!途中退席しようとした人が2人
テーマが絞り切れてない気もして、ちょっと肩透かし食らった感じでした。これなら『記者たち』の方が見やすいし、内容もわかりやすかった。テーマを9.11以降に絞らずに、60年代まで遡ってディック・チェイニーの伝記を見せられた気分になった。映像の編集の仕方はまるでオリバー・ストーン作品のようで、社会派であるが、ちょっと小難しい作りになっている。ただ、シニカルなコメディパートについていけなかった人、中盤で政界を引退したときにエンドロールが始まったところで笑えなかった人、イラクに大量破壊兵器が本当にあるとまだ信じている人には向かないのでしょう。途中退席しようとしたおば様二人は結局退席してしまった。
たしかに妻リンの内助の功とか、父ブッシュに仕えて、子ブッシュから副大統領の打診がある流れは必要だったかもしれません。そこまでやるなら石油会社のCEOになった時点で、「中東の石油は全部俺のものだ」的な、引退しても悪魔のような性格だったことを見せてくれてもよかったかな。まぁ、石油利権という点では他にも影響しそうだから控えたのかも・・・
「一元的執政府論」という言葉が何度も出てくるのですが、大統領制を逆手にとって議会の承認を得なくてもよいことを前面に出してました。バイスが大統領の耳に囁くだけで戦争もできる仕組み。子ブッシュもバカだから、「俺もフセインを潰したかったんだ」と同調する始末だ。ここでのやりとりが世界を動かしたと考えると、恐ろしいものがある。現代ではゴルフ場で密約がされるのかもしれませんが。
個人的に一番面白かったのはウェイターのアルフレッド・モリーナがとんでもないメニューを説明しているシーン。散りばめられたブラックジョークの中でも最大級のものだったと思います。また、ナレーターだと思ってた人物(誰?)が車にはねられ心臓を提供するというブラックなところも。
今月の新刊は、ホワイトハウス妖怪図鑑。
なんと言っても、C・ベールのなりきり演技が凄すぎで、ぶっ飛びました。映画は、権力の伏魔殿ホワイトハウスでの妖怪みたいな連中の生態を淡々とコミカルなタッチで描いています。ブッシュJr.は、まさに生け贄みたい。
正直言って予習が必要な作品なんだけど、自分たちの国の政治をテーマにこれだけの映画を作れると言う、製作陣の度胸も凄いです。
何度も何度も見たくなる
奥を極めたくなる映画でした。何度も何度も見て理解度を高めたくなります。多分この映画はディックチェイニー批判が主旨でしょう。彼のUnitary Executive によって、多大な命が失われたことは許されるものではありませんが、彼の生き様には凄いものを感じます。911という戦時下、彼がやったことはいったい何だったのでしょう。
よく作れたなあ、、と感心してしまいました
興味深い作品でした。
戦争とテロと政治と。。。まだご存命の方ばかりなのによく作れたなあ、、と感心してしまいました。
(配給も。。よくかけてくれたと思います)
脚本の作りが面白くて、演技派の俳優陣が妙絶で、ブラックでコミカルでとても面白い映画でした。
政治的な内容にはあまりついて行けませんでしたが…
バイス (字幕)鑑賞してきました。
前の人の座高が高過ぎて字幕2列ともど真ん中が頭で隠れて見えなかった事も有り、内容にはあまりついて行けませんでしたが、クリスチャン・ベール は確かに凄かった。各登場人物も、本人達の事はよく知りませんが、いかにもな感じ。語り手の正体には驚いた…
エンディングまでみて!
素晴らしいです。
こういう映画が、作られ、公開され、鑑賞できる事を幸せに感じます。
確かに民主党に偏った感じにはなっていますが、制作者もそれを承知の上で、それさえも映画の一部としているのが、公平さ(それも少しズルイ!)を感じます。
最近のハリウッド映画あるあるな演出を思う存分パロディとして楽しめます。途中のエンドロールは本当に笑えました。半分くらいまではまさにコメディで、それからは徐々に笑えなくなってきます。
よく政府が許したなぁ
日本なら作れないような映画。
ここまでオープンなのもお国柄なのか。
アメリカの当時の政治のずさんさや、大統領のアホさを軽快に描いているが、内容としては笑えない。それを無理にコミカルに描こうとしている感が強く、私は入り込むことができなかった。
がしかし、ラストシーンでは少し笑ってしまった。
番人受けはしないと思うが、個人的には退屈はしなかった
こんな映画が作れる国か?
日本は?!どうかな??
いつか日本版のこんな作品を観てみたいものです。特殊メイクもありますが俳優さんたちの演技が面白かった。
記者たちも観たので、より楽しめた。
そして時代の空気を色々思い出しました。
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