劇場公開日 2019年10月4日

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蜜蜂と遠雷のレビュー・感想・評価

全422件中、281~300件目を表示

4.5執着と呪縛と好きの解放

2019年10月10日
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鑑賞方法:映画館

コンクールとは不公平で残酷なものである。
どれだけ打ち込んで練習しようとも、審査員に評価されなければ意味がない。
どれだけ情熱を込め気持ちを昂らせて演奏しても、クールな正確さや緻密さがないと点数は上がらない。
かといって完璧なだけでも物足りない。
審査員の好みや何を評価するかも人によってバラバラだし、絶対的な数値で結果は出ないので本当に難しい。

と、学生の頃に団体でコンクールに出場していた身なので、痛いほどの実感がある。
本番直前のステージ裏の風景に見覚えがありすぎて、まるであの頃に戻ったかのようにドキドキした。
ピアノのような個人戦なら見られる点も格段に多いだろうし、プレッシャーも格段に大きいだろう。

母の死をきっかけに舞台から遠ざかっていた亜夜、米国で技術を磨き「完璧」を背負うマサル、妻子持ちで仕事と両立している明石、ピアノを愛しピアノに愛されている塵。

予選を重ねるごとにだんだん混ざり合い変化していく4人の様子と、彼らがたどり着く至高の演奏を描いた作品。
ストーリーやキャラ設定自体はわりとベタなものの、繊細で説得力のある演出と演技がスッと入ってきて、とても面白く観られた。

ほとんどピアノの前で進む物語。
明石以外のプライベートの生活にはほとんど触れず、ただひたすらに彼ら彼女らとピアノとの距離を徹底的に詰めた描き方が印象的。
ピアノに対面する人間というものが濃縮して伝わってくるし、明石が目指した「生活者の音楽」というものが際立って感じられる。

課題、練習、苦悩、本番、の順で繰り返されるたびに成長して何かを掴み取っていく姿に、一つ一つ涙してしまった。
最後の圧巻の演奏には号泣。
それぞれがたどり着いた答えの形があまりにもかっこよくて、惚れ惚れとしてしまった。

私からしたら全員超絶レベルの演奏。
しかし四人とも音の聴こえ方がちゃんと違っていて、各人の目指すものや感情がビンビン響いてくることに感動した。
ほとんど執着や呪縛とも思える「ピアノを弾きたい」「ピアノが好き」の気持ちが、これでもかというほど身体に伝わってくる。

あーちゃんとまーくんの再会の時が好き。
亜夜のちょっと子供っぽい話し方が好き。
月夜の連番で目を合わせる表情と、月光の当たり方が好き。
互いを認め合い影響し合い、仲の良い四人の関係性が好き。
子供に微笑みかける劇場入り口のスタッフのお兄さんが大好き。

飢餓感すら覚える潔い締め方も本当に好き。
ダラダラしない美しさ。
シンプルな結果発表からまた色々と読み解ける。
深読みと希望を重ねて余白を楽しめる最高のラストシーンだった。

ショートボブの髪の毛がちょっとした動きでサラサラと揺れうねる様子がとても好きで、そんなちょっとしたフェチ的なものを満たせる映画でもあった。
亜夜の綺麗なボブヘアーがピアノを弾く時に乱れに乱れる様子、もう本当に堪らない。存分に堪能させていただきました。
ロングや段付きのショートヘアよりも切り揃えられたボブヘアって、少しの振動や動きであちこちに揺れるんだよね。ハァーー好きだなーーー!

身を切るようなコンクールの緊張はもう勘弁かも…と思いつつ、あの頃の一生懸命さって今ではなかなか経験できないよな、と改めて思った。
あーあ、またティンパニ叩きたいしまたボンゴコンガ叩きたいしティンバレス叩きたいしサッシン叩きたいしまたバリサク吹きたいなーーー。

でもあれね、演奏聴いてる時にベラベラ私語する審査員って絶対嫌だね。

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KinA

3.5原作が読みたくなる作品

2019年10月10日
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鑑賞方法:映画館

楽しい

知的

幸せ

「原作を読んでからの映画」の順番だったら、
ここまでの高評価はしなかったかも。
しかし、「映画を見てからの原作を」なので、
細かいところが気にならず、
良かったです。

観るか?を悩んでいるなら、観てほしい作品でした。

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瀬波

4.0それぞれの戦い

2019年10月10日
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鑑賞方法:映画館

ピアニスト、それぞれ戦いが素晴らしい❗
塵くんをもっと掘り下げて欲しかった

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jamjam

3.0原作と映画が違いすぐる

2019年10月10日
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鑑賞方法:映画館

原作ファンは、期待しないほうがいい。まったくの別物と心得ましょう。
音楽ファンは、最後の30分まで我慢だ!!
映画ファンは、訳のわからない馬の疾走シーンと、最初の10数分間の手振れ映像を亡き者にしましょう。

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Come

4.5小説読んでからの鑑賞

2019年10月10日
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小説は上・下と結構ボリュームがあります。
でも、このくらいの時間でスピード感もあり、テンポも良く上手くまとめてましたね。あっという間の2時間でした。

マサル演じる俳優さんがかっこよすぎて、イメージ通り。
風間塵もイメージぴったりで、本当に良い映画だった。

この映画は松岡茉優ありきの映画ですね。彼女の役者魂に感動しました。ピアノを弾く姿がセクシーで、いやぁ彼女の演技力に脱帽です。見惚れてしまった。

海のシーンでの3人が美しかった。

トータル的にかなり良い映画。音楽に携わる全ての人々に観てほしいです。

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あさ

4.0天才の苦悩

2019年10月10日
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天才の苦悩
楽しかったピアノが
いつしか苦しみにすり替わっていく瞬間

何が原因で彼女が一線から姿を消したのか
母親の死やオーケストラのプレッシャー、
周囲の目など、映像から想像することはできても
詳細に本人の言葉や思考で語られることがないので
もう少し深く知りたいところではある

ただピアノが好きでたまらない
世界を鳴らす人を探す
そんな少年に出会って、元天才少女が
自分のブランクとその間に閉ざされてしまった
心の傷を癒していく

天才ピアニストたちの世界はわからないけど
過去の栄光をなんらかの形で乗り越え、
自分自身の芯を強くしていく、
過去に捉われずに
今を鮮やかに生きていく決意をする。
そんな経験に少しでも覚えのある人なら、
天才でなくとも
共感できる部分があるのではないかと
思います。

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幸せなひまつぶし

2.5原作を読んでいないと理解が飛んで、謎の部分が多くなるのではないだろ...

2019年10月10日
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原作を読んでいないと理解が飛んで、謎の部分が多くなるのではないだろうか。しかし、原作を読んでいるとあまりにも内容が薄まっていてがっかりする。数回連続の連続ドラマでないと原作に近づけないのかもしれない。それでも、原作の「言葉で奏でる音楽」を、映像化するのは可能なのだろうか・・・

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kacchan

3.5別世界‼️

2019年10月10日
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ラピス・アーテル

3.5松岡茉優が震えていた

2019年10月10日
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泣ける

興奮

消えていたピアノの天才少女が7年ぶりに戻って来てコンクールに出場するところから物語は始まります。

3人の天才と1人の努力家の対比。
大好きな母の死から弾けなくなってしまった天才少女の苦悩。

あの時……亜夜がドタキャンした時にも担当していた
このコンクール会場支配人の田久保寛役として平田満の言葉のない彼女への思い。

この世界は音楽で溢れている、この世界の音はあなたが鳴らす。亡き母の笑顔に天才は蘇るのか?

松岡茉優が震えていた。今までのあらゆる想いに。

松岡茉優のラストシーンが圧巻でしたね。
コンテストの順位に物言いを入れたかったりして。
でもあの結果でよかったんですよね。

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西国くん

0.5一般人は「天才の苦悩」には共感できない

2019年10月10日
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にゃかの

3.5伝わる

2019年10月10日
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ピアノ全然弾けなくても楽しめました。個人的には塵くんの のびのびと楽しんで弾いている姿が、とても良かった。

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M U

3.5求めよ、されば与えられん

2019年10月10日
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音楽の天才たちが、遠雷のように見えないけどどこか遠くに鳴り光る「その音」をひたすら求めている蜜蜂なのだと思った。
天才たちだけがたどり着くことができる「その音」だけが「音」ではなくて世界は音であふれているのだから天才たちだけのものではないことも伝えたいのだと思う。
原作では膨大な言葉で伝えてくるのを映画のフレームの中では的を絞るしかないので、亜夜編として鑑賞すれば及第点だと思う。
個人的には天才ではない高島編を観たかったかなと思う。

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ベッラ

3.5良くも悪くも音楽映画

2019年10月10日
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ストーリーで見せるような映画ではないので驚きや感動はさほどない。これは正直残念な点。
ただ、クラシックを聞かない自分でも最後のプロコフィエフは確かに“踊れた”
あの長い原作をよくこの2時間にまとめて、音楽で魅せる作品に仕上げたことが素晴らしいと思う。
「羊と鋼の森」でも感じたが、機械的なピアノ、音楽の中に自然を見せる発想がもうすでに美しい。
あと、ほんと松岡茉優は芸達者

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にゃたろう

3.0ピアノ演奏シーンの配分に不満

2019年10月10日
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知的

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n7777

3.0台無し

2019年10月10日
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こた

4.0クラシック好きにはたまらない

2019年10月9日
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音楽に対する愛情を感じます。天才の感性はわからないけど素晴らしい音楽が生まれる瞬間ってこんなかなって思わせるものがありますね。
原作を読みたくなりました。

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goma1962

4.01本のドキュメンタリー

2019年10月9日
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を見るかの様な、奇をてらったものが一切無い作品でした。それがかえって爽やかさと面白さを作っているのかもしれません。

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ごっとん

5.0音が良かったです!

2019年10月9日
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原作は読みました。
私は、最後のピアノのシーンがすごく好きでした。
全然、専門知識がないので、映画的にどうこうというのは分からないのです。
しかし、あのピアノの音はすごかったです。
原作を読んでいるからこそかもしれませんが、「えいでんあやが復活した」と体が震えて、思わず笑顔で見てました。

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うみ

3.5蜜蜂はどこに行った?

2019年10月9日
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コンクールに臨む4人のピアニストの物語。
それぞれの背景をまるでドキュメンタリーを見ているような演出で描写
それぞれ異なる手法での演奏シーン

ほんとうに演奏シーンは圧巻でした。

クラッシック音楽になんの造詣もない自分でも
最後の亜夜の演奏シーンでは息するのも忘れるほどの迫力でした。
あの原作をとてもよく練り上げられた脚本と編集で2時間という枠の中に上手に収めたのは
素直にすごいなと。

でもなんです。
原作を知っている一観客としてはちょっと置き去りにされてしまったような

この物語の主演のひとりはあくまで「蜂蜜王子」でもあり
すべての既成概念を壊す象徴として塵が描かれていたと思うのです。
原作者の恩田さんが描いたものは亜夜の覚醒復活物語だけではなく、ホフマンが残した「ギフト」も大切な主役なんだと思うのです。

この脚本だと蜜蜂も遠雷もみえてこない
水平線の向こうに見える雷雲も安直な描写だなと感じてしまう
雨の馬の描写だけでは、残念ながら亜夜が幼少の頃に聴いていたギャロップが聞こえてこない

無数に飛ぶ蜜蜂を音符に例えて、その蜜蜂から聞こえる羽音が音楽を奏でる
世界は無数の音楽に溢れているという情感が沸いてこなかったのが寂しいのです。

個人的に映像として見たかったものは
復活の亜夜に「お帰りなさい」と声をかける田久保寛であり
亜夜の演奏に胸がいっぱいになる奏が存在する物語でした。

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ripc02

3.5原作を読むこと必須の作品かな

2019年10月9日
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lara