僕たちは希望という名の列車に乗った

劇場公開日:2019年5月17日

僕たちは希望という名の列車に乗った

解説・あらすじ

ベルリンの壁建設前夜の東ドイツを舞台に、無意識のうちに政治的タブーを犯してしまった高校生たちに突きつけられる過酷な現実を、実話をもとに映画化した青春ドラマ。1956年、東ドイツの高校に通うテオとクルトは、西ベルリンの映画館でハンガリーの民衆蜂起を伝えるニュース映像を見る。自由を求めるハンガリー市民に共感した2人は純粋な哀悼の心から、クラスメイトに呼びかけて2分間の黙祷をするが、ソ連の影響下に置かれた東ドイツでは社会主義国家への反逆とみなされてしまう。人民教育相から1週間以内に首謀者を明らかにするよう宣告された生徒たちは、仲間を密告してエリートとしての道を歩むのか、信念を貫いて大学進学を諦めるのか、人生を左右する重大な選択を迫られる。監督・脚本は「アイヒマンを追え!ナチスがもっとも畏れた男」のラース・クラウメ。

2018年製作/111分/PG12/ドイツ
原題または英題:Das schweigende Klassenzimmer
配給:アルバトロス・フィルム、クロックワークス
劇場公開日:2019年5月17日

スタッフ・キャスト

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(C)Studiocanal GmbH Julia Terjung

映画レビュー

4.0 もしあの教室に自分もいたらどんな選択をしていただろう

2025年8月24日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

ドキドキ

戦後からベルリンの壁が出来るまでの間のドイツで、こんなことが起こっていたなんて驚愕した。
ナチスという偏った思想に支配されていた後に待ち受けていたのが、ソ連の共産主義支配という、たまたま東ドイツ側に生まれ育っただけで、こんなにも生き方や人生をがんじがらめにされるなんて、自由とは何なのかを考えさせられた。
それと同時に、もし日本も戦後アメリカではなくソ連に統治されていたら、きっと今の日本は無かっただろうなと思った。

そもそも、全員が同じ思想で同じ考え方で生きろという方が無理があるし、それを強制しようと暴力や脅しで支配しようとするやり方はうまくいくはずがない。

子供達が大人や政治や国やら、とてつもなく大きなものから押し潰されそうになっても、震える手を握りしめて自由と希望を掴みにいく姿には、とても感動した。これが実話なのか。

単純に子供たちだけを追った話ではなく、親たちの苦悩や人生も感じられるストーリーだったおかげで、作品に深みが増した。彼らが選び取った選択は少し苦味もあって、でもタイトルの通りでもあって、じんわりと胸に染み渡る余韻が広がる話だった。

自由に生きれる今のこの環境を大切にしよう。

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AZU

4.5 なんと力強いドラマなことか。彼らのその後の人生が知りたくてたまらなくなる。

2019年5月31日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

知的

様々な書籍やTVドキュメンタリー、または映画などを見て、第二次大戦後の東ドイツにまつわる歴史は大方知っているつもりでいた。が、本作で描かれた史実に愕然とさせられた。ほんのちょっとしたボタンの掛け違いのような出来事がやがて大きな騒動にまで発展していく皮肉————いや、これは皮肉という言葉では片付けられるものではなく、むしろこの一点にこそ、社会や幅広い世代をめぐる大きな問題や歪みが集約されていたと考えるべきだろう。その意味で若者たちの戦いは無駄ではなかった、と。

『アイヒマンを追え!』ではナチス追跡人の懸命なる捜索を骨太に描ききった監督が、今回は若手とベテランを巧妙に配しながら丹念なるヒューマンドラマを紡ぎあげる。そこで巻き起こる感情線が決して単調ではなく、幾重にも絡まり合って社会の矛盾を織りなしていく様が実に見事だ。彼らはどのような人生を歩んだろう。物語のその後を知りたくてたまらなくなる。

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牛津厚信

4.5 実は多層構造

2025年6月5日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

学生たちのストーリーの他にも、親たちの辿ってきたストーリーも垣間見え、因果は巡るというか、単純にハンガリー動乱の犠牲者に対する黙祷から始まった話ではないことに興味をそそられました。
共産主義者以外、誰も望んでいない社会制度で生きなければならない、息苦しさは十分に伝わってきましたし、共産主義って誰も幸せにしないね、って再認識しました。

関係ないですが、隣に座ってたおばさまが号泣してました。いや、いい作品で感動的なところもありますが、号泣する作品ではないとは思いますけど・・・。

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zem_movie_review

5.0 ベルリンの壁ができる少し前の実話

2025年1月29日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

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ゆい

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