靴ひものレビュー・感想・評価
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母の死をきっかけに同居することとなった父と息子。息子には発達障害が...
母の死をきっかけに同居することとなった父と息子。息子には発達障害が。よくあるシチュエーションかな。施設に入る方がいいと思うが、それでは映画になりませんから(笑)
イスラエルって普通の生活が送れているの?なんかそんないらざる心配をしてしまう。
深刻で重い内容なのに清々しい
その姿はとても暖かでした
ずっと昔に別れた父親と、障害を持った息子との心の触れ合いを描いた作品。
イスラエル作品て殆ど観たことがないので、まず聞き慣れない言語に少し戸惑いました。
が、それ以上に主演の二人の演技が素晴らしく、すぐ作品に入っていけました。
特に父親役のドブ・グリックマンが、実に味わい深い芝居なんです。
障害と社会、紛争の絶えないイスラエルにある支援の現実、腎不全に臓器移植、こうしたビターなテーマをユーモラスに包んでいました。
また演出は控えめで、淡々と動いているのも良かったです。
そうして皆優しい。ガディの周りは小さな愛に溢れているんですね。
噛み合わない共同生活の後に、いつの間にかお互いを必要とする親子へ。
「これ以上息子から奪うことはできない」と苦悩しながらも、もう互いに与え合っていたのでしょうね。
ラストはあまりに突然で、でもそだからこそガディの成長にも繋がったのでしょう。
最後、前に進んだその姿はとても暖かでした。
素晴らしい作品です。
本当は貰ってた
いい話で終わらせない真っ当な無常感
最高の映画
うらやましい
親友と相棒
珍しいイスラエル映画で評判も良かったので行ってみました。
母親の急死によって発達障害のある息子ガディと暮らすことになった自動車整備会社を営む父ルーベン。
掃除のチャンピオンで自称歌手のガディ36才。なにかとマイルールの多いガディに振り回されるルーベン。会社のこと、自らの体のこと、正直面倒を見きれない。疎ましくさえ思う日々。
しかし一緒に暮らす内に不思議な魅力に気付いてゆく。その純粋さ、明るさ、そして自分が負わせてしまった深い心の傷。
30数年の時を経て父として息子に向き合ってゆく。
王道の物語のようで一味違ったラストシーンに思わず涙。一見シュールにも感じるけど味わい深いエンディングだった。
誰だってどこか欠けている。
完璧な人間なんていない。
必要ならサポートを受ければいいし、自分が手を差し伸べてもいい。
ガディにとってルーベンは親友。
ルーベンにとってガディは相棒。
笑えて、泣けて、たくさんの愛に溢れた素敵な映画でした。
奪ったのか、与えられたのか
父子が別々に暮らした長い時間。
父子が一緒に暮らした短い時間。
そこで二人は、それぞれに何を得たのだろう?何を失ったのだろう?
障害があるとか、ないとか、そんなことよりも、自分のことをしっかり人に伝えられること。だれかに助けを求めること。
それができたら、障害のあるなしは関係なく生きやすくなるんじゃないのかな。
「僕はサポートを受けなければならない人だけど」自分から、それを言える強さ。
特性はあっても、人の言葉をキャッチできる感性。いったい、この人の何が障害されているのか?
かたや父親は、どう?
何も語らず、隠し続け、人にSOSを出そうとしない。とても生きにくそうだ。
自分が周囲から愛されていることにも、気づかず、がんこで弱虫にすら見える。
でも、たしかに愛されているんだ。
不器用だけれど、そんな父のことを包み込む大きさが彼にはある。
それが、子どもの頃からの療育の結果なのかもしれない。
それが母が遺した宝物なのかも。
障害って、いったいなんだ?
そんな余韻が残る映画でした。
人の関わり方に関して考えさせられる
日本じゃあまりお馴染みではありませんが、イスラエルの実話をベースで作られたイスラエルの映画で、2年前に毎年行われている東京国際映画祭の中で出品され上映され反響が有ったのと、要望が強かったので日本公開が決まったらしいです。
本作品、色々な角度から考えさせられる作品で、ひとつは発達障害の方に関して、ひとつは、親と子供の関わりに関して、もうひとつは、臓器移植に関して、もうひとつは、人と人との関わり方に関して色々な角度から見る事が出来ます。
また、本作品の監督を務めたヤコブ・ゴールドヴァッサー監督自身で、発達生涯を持つお子さんの親御さんから、時に、厳しい角度から、時にユーモア溢れる角度から、決して、難しくもなく、しかし、寂しくも無く、時にユーモアを交えながら本作品を創りだしています。
イスラエルの映画なんので私たちにはお馴染みでない事から、監督さん俳優さんのデータがあまりないですが、俳優さんもしっかり演技の出来る方で、見ていて大変に気持ちがよくなります。
内容の方が少々淡々としている部分が有り、ちょっとお話進め方が淡々し過ぎている部分もあるので、ちょっと飽きる部分も有りますが、しかし、なかなか見応えはある作品に仕上がっています。
この手の重度の発達障害を持つ人に関して、軽度の発達障害を持つ人に関しても、日本でも十分に考えていかなばならないテーマだと思います。
私的には、本当に最後ですが、発達障害のある主人公が自立に向かっていく(私の勝手な解釈ですが)ラストが大変に素晴らしいと感じたかな・・・
日本でも多くの人に見て貰いたい作品でした。
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