プロジェクト・グーテンベルク 贋札王のレビュー・感想・評価
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オチがちょっとね
導入から贋札づくりに入るプロセス、贋札完成までの前半部はテンポも良いし、難問の解決過程も面白かった。
後半は趣向が変わって、販売・回収プロセス、目まぐるしく展開される取引場所と登場する怪しげな商売相手。海千山千感もありハラハラドキドキ。派手なアクションも楽しめる。負傷した女性を愛した女性の顔に整形するのも面白い。ここまでは良し。
ただね、「画家」がそうだったか、ラストの違和感持ったのが残念。このオチがなくても充分だった。「画家」を実在にしてもう一捻りしても良かったのではないか? ラストのボート爆破と、彼女のセリフ、これも何か悲しい。結局、主人公は、彼は「観客」を超えられた??
60歳過ぎてもユンファアクション健在
久しぶりのユンファアクションが堪能できました。
二挺拳銃にスローモーションのユンファが見たかった人には必見の作品、ユンファのアクションも良かったけどストーリーのサスペンス性や最後の結末のオチも意外性があったけどなんだか物足りなさがあるのは何故かな??
【”極めれば、場合によっては贋作は本物に勝る”と”画家”は言った・・。見事なる”贋作”ムービー。】
■貧しい画家レイ(アーロン・クオック)は成功しようとして足掻く日々。恋人のユン・マン(チャン・ジンチュウ)は画家として、成功への道を歩もうとしていたが・・。
そんな中、レイは”画家”(チョウ・ユンファ)と出会い、偽札作りの世界に。そして、”画家”は捕まらないために、仲間に厳しい掟を守らせていた・・。
◆感想
・序盤は、偽札作りのリアルなプロセスに魅入られ、”特殊インク” ”透かしの技術”・・・
・中盤、紳士を装っていた”画家”の本性が露わになり・・
-ゴールデン・トライアングルでの”将軍”との、諍いどころではない、ロケット・ランチャーが飛び交う凄まじいシーン。鳴り渡る轟音。炎を上げ、燃え上がる”将軍”の家。ー
・後半は、”ええっ、そうだったんですか!”と一瞬、混乱するも脳内を一瞬で整理して鑑賞。 前半に”仕掛けられていた”伏線が生み出す複数のドラマにも、”参りました・・”
<非常に面白かった、贋作ムービー。
今作、どこから、○○が▽▽だったか、序盤で分かった人は凄いと思います。
私は、序盤は偽札作りの巧妙なプロセスに魅入られていて・・・。
あ!そうか! 巧いなあ・・。
今作、劇場で観れば良かったなあ・・。近くでセカンド上映していたのに・・。>
いやあ、ぶっとんだ。
いやあ、ぶっとんだ。
最近TV番組で見せてもらった 「絵を描いた和紙をはいで複数枚にする裏技」 も登場する前半 1/3 で、アジアのコピー文化を反映した傑作なのかと思った(著作権侵害ではあるが、職人の精巧さを、芸術の一分野に匹敵するほどと自賛する表現は、本作に限らず、ときどき見かける)。「真実が何にせよ、売れ残ったということが 売れ残ったということが事実だ」 というひとことのもとに自らの絵を燃やすシーンも、「なんてスタイリッシュなんだろう」 と感心して観ていた。
しかし中盤の大アクションシーン! 「とにかくこれだけ撮りたかったんだろうな」 と思わせる。「西部警察」 か(たとえが古い!かつ、本作の制作陣に怒られるな)。すごいなあ・・・
あとはエンディングまで、"スタイリッシュ" の大暴走だ。おまけに、さしはさまれる恋愛劇がなんか陳腐だ。というように、前半1/3を感心して観ていた俺は、後半 2/3 は微笑みながらの鑑賞となりました。まあ、びっくりするほどの、作中方向転換だった。
「複製」 を全編に散りばめた脚本も、最後のどんでん返しも、全部吹っ飛んで、俺にとっては 「ただの微笑むだけの映画」 になりました。ああ、びっくりした。おなかいっぱい。
おまけ
音が、仰々しいです。
香港ノワールのアイコン、チョウ・ユンファの起用そのものが大いなるトラップ。清々しいくらいに騙される痛快なクライムサスペンス
90年代のバンクーバーで絵画制作に勤しむ恋人同士のリーとユアン。やがてユアンの作品は画商に認められて注目され始めるが、なかなか芽が出ないリーは贋作の制作に手を染める。そこに現れたのが“画家“と呼ばれる謎の男。画家はリーに贋札作りに協力することを要請、どんな贋札発見機でも検知出来ない精緻な贋札を作るため仲間達と試行錯誤を繰り返すが・・・からのクライムサスペンス。
山奥で隠遁生活を送っていたと噂されるチョウ・ユンファが久しぶりに堂々たる風格で演じる画家の存在が本作の肝。『ゴッド・ギャンブラー』シリーズや『男たちの挽歌』シリーズへのリスペクトが漲る映像はスリリングでダイナミック、香港ノワールの正当な後継作品を鑑賞しているなという至福感で胸がいっぱいになりますが、実はそれ自体が壮大なトラップ。周到に用意された精緻なドラマがまんま贋作であることが示されるクライマックスとレンブラントの絵画のような深い陰翳が印象的なラストカットに打ちのめされました。
運命に翻弄される主人公リーを演じるアーロン・クォックのヘアスタイルが独特過ぎて目を奪われてしまうのが唯一の難点ですがこれはメッチャクチャおすすめ、頭空っぽにして鑑賞することを強く推奨致します。
切ない・・・
シウチンにとっては、愛する人が本当の自分を愛してくれない悲恋物語。画家に取っては最後まで本物に届かない悲恋物語。何かどんでん返しはあると思っていたが、画家がチョウ・ユンファでなく、アーロン・クォックだったとは。しかも、ユンと恋人同士ではなく、単なる憧れていた隣人だっとは。冒頭はオーシャンズを思わせる、偽札作りの工程におけるそれぞれの専門家が描かれたり、違うのはリーダーであるチョウ・ユンファが殺しも厭わない非情だということ。将軍と呼ばれる軍隊を持つテロリストを男たちの挽歌を思わせるマシンガンで壊滅させるところはちょっとやり過ぎか。後半はどうやってアーロンが組織を抜けるだろうと思いきや、どんでん返しでした。ユンは夫を殺され、完全に逆恨み?ストーカー?に巻き込まれた一番の被害者。
デューラーの銅版画で期待感アップ
偽札作りのプロセスにすごく興奮しました。紙をさらに薄くはがすのか、インクや紙も大事で政府管轄下なのか、凸版印刷ではダメなのか…。
ゴールデン・トライアングルのドンパチ場面、二丁拳銃登場!爆発!なども興奮しました。
彼はいつもオドオドして心優しい人なのにと思いながら、なんでそんな彼を危険な所に連れまわし、彼の為に良かれと思うことばかりしてくれるんだ、二丁拳銃は?という疑念が途中で私の心を掠めましたが、あえて無視しました。
そしたら、え~!そうなのか~!もう1回、私の疑念と良心に従って見なくては!音楽選曲よかったです。
2回目見ました!ホー警部補がとてもよく(以前と以後の外見、可愛らしさの違い、でも一途の気持ち)、自分は本物?偽物?、晴れ舞台にたてる人を見上げるだけの人の思いが刺さってしまいました。
皆さまご指摘のUS、知りませんでした!でも私の好きなガブリエルが出ていることがわかったので、USも見るんだい!
心をこめれば贋作も本物になる
テーマとしてはこれしかない!贋作も本物を超えることがあるんだと。監獄から手紙を出すシーンなど、最初から緊張感MAX。香港に移送されてからも、かつての恋人だったユンが迎えにきてくれて、徐々に過去を語りだすといった手でストーリーは展開する。しかし、お前も贋作だろ?と、ホー警部やユンや「画家」さえも疑って見てしまいました・・・この疑心暗鬼に溢れた鑑賞法は『ユージュアル・サスペクツ』でも失敗しています・・・
まぁ、そんなストーリーそのものよりも、米新100ドル札をいかに偽造するかというテクニックに惚れ惚れしてしまいました。ここまで手が込んでいたら、そんなに儲からないんじゃね?などと感じるとともに、原版、無酸性紙、特殊インク、透かし、凸版凹版など通常の印刷知識だけではわかんない、科学的な偽札作りに呆気にとられてしまいました。
カナダで恋人同士だったレイとユン。画家として成功したユンに比して、レイは贋札作りの道を歩む。世界中での取引において、カナダではインクを奪うために警備員たちを殺しまくり、ゴールデン・トライアングルでは復讐のため「将軍」と呼ばれるボスと私設軍隊を殺しまくる。
ここではチョウ・ユンファが二丁拳銃、さらには二丁マシンガンをぶっ放し、爆弾炸裂、仲間もロケットランチャーでアジトを壊滅!無茶やりおる。そこで愛人(?)のシウチンを助け、自分の恋人にしてしまうレイ。整形で顔も変えて・・・など、アクションも全開、チョウ・ユンファファン必見のシーンだ。
このシウチン(ジョイス・フォン)がまたいい。命を救ってくれたレイに尽くし、徐々にユンに似てくるのです。刑事とユンの婚約者殺害の部屋では茶髪だったし、これが記憶を曖昧にしてくれるギミックとなっています。え、どっちだっけ・・・と。また、ホー警部も過去の顔と現在の顔が微妙に違ってるし、もう贋作ならぬ贋顔ばかり。クルーズ船での出来事の時系列も違っているのでさらにややこしい。
「画家」=チョウ・ユンファでも良かったんですが、最後にはやっぱり・・・と、翻弄され続けていたホー警部だけが可哀そうに思えてくる。海外の撮影もいっぱいあるし、結構金かけてるな~と思わせる。とにかく掟(自ら偽札を使うな)を守らなけりゃね。誰が作った掟か知らんけど。
グーテンベルクとはドイツの印刷機または発明した人名。サブタイトルの「贋札王」なんて、「巌窟王」をもじっただけか?などとも感じたオープニングの牢獄シーンでした。
売れない画家の使い道
主人公(アーロン・クォック)は売れない画家で、同じく画家の恋人が売れていくのが面白くなかった。
ある時、贋札の製造を頼まれ、ボス(チョウ・ユンファ)の迫力に負けて作り始める。
派手なアクション満載で、ヒネリのある香港映画。
男たち、女たちの贋札
中国や香港で大ヒット、国内で多くの賞を受賞するなど高い評価を得、韓国でのリメイクも決定。
日本公開前から実は結構気になっていたアジアン・クライム・ムービー、評判違わぬ面白さだった。
タイの刑務所から香港警察へ身柄を拘束された男、レイ。
彼は、世界的贋札造り組織のメンバーであった。
組織からの報復に怯えながら、取り調べを受ける。自身が関わった経緯、“画家”と呼ばれるチームリーダーの事…。
時を遡り、90年代のカナダ。
恋人との安定した生活を夢見るレイ。が、才能を認めて貰えず、“主役”になる事は夢のまた夢…。
生活の為に、贋作に手を染める。元々腕はいいので、本物と見紛う出来映え。
そんなレイの前に現れたのが、“画家”。自身の組織にスカウトする…。
実在の事件に着想を得たという本作。
先日NHK-BSの番組『ダークサイド・ミステリー』でも実在の贋作画家の数奇な運命を取り上げていたが、共通している事がある。
画家として大成出来るのはほんの一握り。中には、死後数百年も経って伝説になる画家も。よほどの才能と運がない限り無理。絵画の世界の事など知らない自分が言うのも何だが。
本当は画家として大成したかったのに…、ある一時の魔が運命を狂わす。
そしてそれが延々と、もはや後戻り出来ず、深みにハマり…。
この世界でこそ、自分はやっと認められ、“主役”に。
贋札製造の過程は不謹慎ながら、興味津々。
勿論犯罪だが、芸術レベル。
と同時に、“本物”にしか見えない完璧レベルの“偽物”が最先端の対策をかいくぐって造られ続けるから、こうした犯罪も永久に無くならない恐ろしさ。自分もひょっとして、知らぬ内に世に氾濫する偽札に一度は触れた事あるかも…。
単なる偽札題材に非ず。
スリリングな取引、駆け引き、裏切り、騙し合い…この手の作品の必須要素!
それから、これ本当に偽札題材のクライム・ムービーだよね?…と思うくらい、ド派手なアクション・シーンも。
ガン・アクション、大爆発、バイオレンス…かなり迫力ある見せ場にもなっている。
ちと人間関係…特に男たちを取り巻く女性たちがこんがらがるが、エンタメ性も抜群!
“画家”チョウ・ユンファの存在感は言うまでもなく。あの出世名作を彷彿させる二丁拳銃やショットガンをブッ放す出血大サービスも!
『ワイルド・スピード』で例えるなら、ユンファがドミニクなら、ブライアンはアーロン・クォック。
偽札造りの世界にハマっていく…。
“画家”や組織メンバーと友情を育んでいく…。
特殊な用紙やインクを手に入れる為なら殺人も厭わない“画家”。
“掟”は絶対。
次第に“画家”に対して怖れを募らせていく…。
本来の画家としての苦悩…。
恋人の存在…。
実質主役みたいな立ち位置で、“色んな”意味で旨味のある役回り。
監督は『インファナル・アフェア』シリーズの脚本家、フェリックス・チョン。
そう、ストレートなクライム・ムービーを作る訳がない。
どんでん返し!
これには素直に騙された~!
レイが警察に話していたのは嘘で、あのOPシーンから予測するに“画家”が助けに来て、これは全て作戦だった…というのはよくあるパターン。
本作はちょっと捻り。あのOPシーンは“そのまんま”。
答えみたいなもんだが、ネタバレチェック付けるので触れるが、『ユージュアル・サスペクツ』的。
そう言うと既視感あるかもしれないが、これはこれで面白く、OK!
やはりもう一度見返したくなるほど。と言うか、再見してしまった。
内容的に“男たちの偽札”な感じだが、先にも触れた通り、女たちの存在も絡む。
男と女、求めた真の愛…。
“画家”は警察や世界を手玉に取った。
でも最後、愛憎とでも言うべき感情で“画家”を翻弄したのは、寧ろ女たちであった…。
(華のあるアジアン・ビューティーなのも宜し)
ちょっと手口が古い印象
チョウ・ユンファがひたすらかっこいい!
ノワールものとして面白いし、見応えあり。
ただ、逆転の仕方が、ちょっと卑怯。
騙しの手としちゃ悪すぎ。
「なんだよそれ」的な。
しかも、10年くらい前までには散々使われた手法で、今更これかい、とスレたオッさんは思わなくもない。
手堅いクライムサスペンス
タイで偽札使用の罪で逮捕されたレイは、香港警察に身柄を引き渡される。警察は、偽100ドル札事件の犯人グループへの関与を彼に問い質し、グループのリーダー『画家』についての供述を迫る。『画家』による粛清を恐れつつ、彼は一連の事件の真相を語り始める。
『インファナル・アフェア』のフェリックス・チョン監督。伏線とどんでん返しの見事な脚本、スタイリッシュな映像や音楽、スリリングなアクションは、相変わらずの切れ味。
前半は、犯罪集団がチームプレイで偽札防止のギミックをひとつひとつ無効化していく楽しさ。きな臭さを増す中盤からは、アクションとバイオレンス。最終盤にサスペンス的どんでん返しと、様々なエンタメのテイストが味わえる。
真相は、何となくそんな感じだろうなーと薄々思ってはいたものの、一人称の物語の映像作品という、コンテンツそのものの特性を利用して、観客の認識を根底から覆してくるダイナミックさはなかなか爽快。
ただ、役者の顔判別が苦手な私は、役の把握がザックリ気味だったのと(特に女性の、過去と現在で髪型や雰囲気が全然違ったりするともう駄目)、種明かしの映像で役回りや人格がガラッと入れ替わったりするので、結局どこからどこまでがそういう事!?と、若干混乱してしまった。
真相を知ってからもう一度見返すと、伏線となるシーン、台詞の意味がピンときて、二度面白く見られるかも知れない。
う~ん
ラスト30分までは、まぁ、それ程、楽しめたわけでもなく、それなりに鑑賞できたのだが、ラスト30分の展開は全く意味不明。話を詰め込み過ぎてこんがらがっているのが目に余った。期待したよりも、つまらなかったなぁ。
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