テルアビブ・オン・ファイアのレビュー・感想・評価
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普段見れない中東の食べ物とか見れて良かった
画面に出てくる車が、マツダ車が多くてびっくりした。マツダや商社の方は通関業務、いろいろ大変だったろうな。 映画は、たくさん映画観てきて目が肥えてるものとしては内容は普通でした。観て良かった。
最後のオチに爆笑しました
途中多少中だるみしましたが(隣の人なんか寝てるし)、最後のオチで大爆笑! 映画館じゃなかったら、もっと声出して笑ってたかもw 「テルアビブオンファイア」は、劇中のメロドラマのタイトルなのですが、音楽、雰囲気が、昔の日本でもありそうな、テンプレなメロドラマ感、それだけで結構笑えました。 途中、パレスチナ青年と、イスラエル軍人に、脚本作業を通じて友情らしきものが芽生えます。ちょっとグッと来ます。それなのに、その後、軍人さんが青年にする仕打ち、ちょっと酷いのでは?どうまとめるのだろうか、と思っていたら、そう来たか!最後は青年も成長して、軍人さんも良かったね!な感じで。 高校レベルの世界史の知識+フムス=ペースト状の食べ物、程度の予備知識で観に行きました。面白く観るためには、やはりもう少しバックグラウンドを理解しておく方が楽しめますね。
壁を超えて交流の可能性は?
この映画でイスラエル人パレスチナ人は同じ人気メロドラマ『テレアビブ オン ファイアー』を見て笑ったり泣いたり怒った共有しているが、現実の社会でふたつの人種は交わらず壁を超えて交流はしていないといえるようだ。ウェストバンクのラマラア( Ramallah)にパレスチナのテレビの撮影所があるから、エルサレムから車で通勤しているサラム(Salam)はイスラエルの検問所で身分証明書の提示を求められ、武器や爆発物などを持っていないかどうかの確認される。これが現実の世界。サラムがイスラエルの検問所長アッシに身分証明書を取り上げられ、検問所を通って、家に帰れず他の道をさがして車で彷徨うシーンは私にとって圧巻だ。そこにはイスラエルとパレスチナを分ける高い壁がたちはだかっているだけだから。政治的に作られた壁が妨害して一般市民を拘束していて、イスラエルという国が壁により分けられ自由に動くことができない。 この政治的コメディは滑稽で私を笑わせ、健康にとてもいい。ゲラゲラ笑いながら見終わった映画だ。でも、この中でいくつか感心するシーンがある。 1)サラムという主役:彼はADDのようで、オタク風で自分の感情を顔に表さない、典型的なコンピューターエンジニアのような存在。はっきりいって、今まで脚本を書いたことがなかったから彼の才能が見出されにくかった。最初、何も書けないが最後にタイプのスピードは速くなり、エピソード2を書いている。才能の開花シーンが好きだ。 2)ハムス(Hammus) の話:壊滅的被害を被ったShuafat (エルサレムの町でウエストバンクの近くにあった)という町がイスラエルにとられ、この内戦の間どこにも行けず、サラムは6歳でだった。ハムス缶以外は何も食べられなかったと。1ヶ月は子供のサラムにとって長かったと。アッシを本物のハムスが食べられるレストランに招いてこのことを話すシーン。アッシにとって壁を超えたパレスチナのハムスはなかなか食べられないご馳走だ。壁のこちら側のサラムにはハムスが憎しみに変わっている。 個人的にパレスチナ人の経営する店とイラン人、トルコ人の経営する店のハムスを食べたことがあるが、パレスチナ人の経営するハムスが一番好きで、菜食の私にとってハムスはタンパク質たっぷりのご馳走で、今でもそこに買いに行く。 3)このテレビ番組に、イスラエルの検問所の兵士は『シオニストじゃない』『反ユダヤ主義』だとかいって興味を示さないが、一般市民はロマンチック、ハンサム、というレベルでこのテレビ番組を鑑賞しているのには笑っちゃう。でも、上司アッシーの脚本を兵士達の話すと興味を示さなかった?兵士たちも上司の話すのを聴き始める。上下の社会構造の典型。 4)確かに1969年のテレビ番組でイスラエル将校とアラブスパイが恋に落ちて、結婚するというのはサラムのいうとおり、時代に合っていないかもしれない。サラムはそしてこう続ける。この二人が結婚するには、現実が変わらなければと。これを今我々が生きている時代に当てはめると、現実が変わるのをメディアが待っているように聞こえた。メディアこそ率先して、現実を変えるようにリードしてもいいと思う。メディアの存在がますます増大しているから。 パレスチナとユダヤ人の争いはいつになっても続いている。テレアビブオンファイアーというメロドラマは1969年からの内戦を描いていると。69年のこのテレビ番組の最後のシーンではイスラエルの将校、エデルマンとアラブのスパイ、レイチェルは逮捕されてしまう。 現実問題としても、この民族の争いは続いていて、結婚までこぎつけるカップルはどのくらいいるか知らないが多くないだろうと想像する。このテレビ番組のエピソード2で、検閲官のアッシを使うということで、もっと政治以外のレベル?民衆のレベル?で、民族間の歩み寄りを見せていると思う。検閲官アッシーの伴侶やサラムのガールフレンドを大変満足させるように出来上がっているが、政治以外の社会ではこういう考えが大切にされるのかもしれない.
【何時まで戦っている積り?。パレスチナ問題をコメディータッチで描く、異色作。】
1967年の中東戦争終盤期を舞台にした、アラブとイスラエルのスパイ合戦をTV番組にした”劇中劇:テルアビブ・オン・ファイア”を絶妙に絡ませ、物語は進む。 ユダヤのコシェル認証や、”フムス”など普通、見聞きしない単語が頻発するが、しっかり見ていれば大丈夫。 只、オスロ合意を含めて、イスラエルとアラブの歴史は軽く攫っておくと良いと思います。 ー ここから、一部、ネタバレ ー ドラマ制作陣(最初、言語翻訳係、色々あって脚本家に昇格)のサラーム君(パレスチナ人)が ・検問所のアッシ(イスラエル人)や ・上司バッサム(パレスチナ人プロデューサー) ・主演女優(ルブナ・アザバル) から人気ドラマの脚本について、無理難題を言われ、四苦八苦しながらも、ちゃっかり元カノ、マリアムへのアプローチの言葉を劇の台詞に盛り込む辺り、笑う。 (別れた理由は、サラーム君の”君といると死海の魚の気持ちになる・・”という言葉:死海に魚いるのかい!と、一人で突っ込む。) [無理難題の数々・・] 特にアッシが面倒である。彼は、家では女性陣に頭が上がらないが、彼女たちが熱心に観ている”テルアビブ・オン・ファイア”のストーリーを知ることで尊敬されようとしている・・。 ・ラストをイスラエルの将校とパレスチナの女スパイが結婚するようにしろ!(本当は、女スパイがブーケの中に忍ばせた爆弾を破裂させる筈だった。) →そんな結末はありえない!と怒る上司、バッサム。 ・自分の写真をさり気無く写せ! ・言うことを聞かないと、IDを取り上げるぞ!で、取り上げられる・・。 そんな中、彼が放った起死回生のラストとは・・。 <”テルアビブ・オン・ファイア”のパートⅡ放映が決まり、流れたテロップの”そして、まだまだ戦いは続く・・”が、ブラックな笑いを秘めて流れた瞬間、今作の得意な立ち位置が決定した>
物凄く面倒くさ過ぎでは…?
基本、映画って舞台になってる国や地域の問題や情勢などを盛り込むってのが鉄板で、この映画もわかるんですが、何か物凄く面倒くさくて…(ーー;) ん……この演出あーだこーだのやり取りは、互いの国を皮肉ってんだろうけど、駆け引きが退屈過ぎて眠気が… 最後は亡命ってこと??
まさにシニカル・コメディ・・・だからon fire!
展開がまったりしてるので、切迫していない感じでいるのだが、 その内容はその展開とは異なり、かなりシリアスなものだ。 ストーリー自体はコメディなのだろうが、笑うに笑えない、笑うことを許されるのかがわからない内容が続く。 それぞれの登場人物のキャラを強烈に描くことはそれぞれの人々の出自を色濃く反映させること。 しかし、それはこの地では軋轢を生む。自らIDカードを失った時、かえって、人は自分が何者でもないことに気付くことになるのかもしれない。 人は、いつでもどこでも何者でもない人になることが許されることはない。 -アイデンティティは人の生き方を隷属化する、そのようなことを考えされる映画であろうか。
文化や民族を超越した面白さもある
脚本を検閲され、言われたとおりに修正していく話といえば「笑の大学」(三谷幸喜演出の舞台で映画化もされた名脚本)を思い出す。無茶苦茶な指示を出されても、それを上回る面白い脚本に仕上げていく話は印象深い。 検問所の役人という強者と言われた通りに直さざるを得ない弱者という構図は同じだが、本作はプロデューサーや他の脚本家、俳優たちからの要望も調整するという荒技が繰り出される。基本板挟みの面白さだ。さらに、パレスチナとイスラエルという民族問題も扱う。 いかんせん中東の民族問題は馴染みがなさすぎる(時代設定の問題もある)。わからないながらも笑える箇所はあってそれなりに楽しめたが、もっと笑いに走れたのか、それともものすごくがんばって笑いにしてたのか。そういう意味で自分にはちゃんとした評価ができない気がした。 ただ、最後の決断はやはり笑えた。文化や民族の違いを超越した面白さなんだなと実感した。
好きなタイプ
ものすごい映画って訳でもないんだけど、ほんわかずっといい雰囲気。毎日仕事に行くだけなのに検問所を通らなきゃいけないなんて日本人からしたらとんでもない一大事なのに、なんかほんわか通ったり通れなかったり。面白さを伝えづらいけど面白かったです。
中東情勢の知識がほとんどなくても楽しめる映画。 強引な展開だけど一...
中東情勢の知識がほとんどなくても楽しめる映画。 強引な展開だけど一気に見終えるスピード感が心地よさを残す作品です。
「君に愛の実のいちじくをあげるよ。」「間違いよ、愛の実はトマト。」
敵対するイスラエルとパレスチナ、理解し合えない間柄。それをどう仕掛け、どこまで小ばかにしながら、どう落とし前をつけるのか。国と国、人と人。その舵取り具合が絶妙で、誰も傷付けず、皆が納得する誘導の見事さ。言葉選びも、お国柄なのだろうか。「ああ、死海で釣りをする人ね。死海に魚はいないわ。」に絡むやりとりなんて最高だった。 音楽はロマンチックで情熱的。コメディ一辺倒ではなく、やや政治的でラブロマンチック。 名声を上げると女の態度がガラッと変わるのは、今どきにはちょっと古典的。でもそこが安心できる要素かも。なんかいいもの見たなあって気持ち。おすすめ。
惜しい
中東の映画にしては珍しくコメディ物。ただ、いかんせん前半が、やや退屈なのとイスラエル・パレスチナ問題を正しく理解していないと面白さも半減するのがマイナスであった。まぁ日本で上映する限り、致し方ない事かもしれないけれど。
思わず「はぁ!?」と笑っちゃうエンタメの新たな凄み
現地で感じる違和感や憤りがそのまま散りばめられながらもコミカルなキャラクターと不謹慎でも笑わせてしまうストーリー。 最後は思わず声を出して笑ってしまった〜。 ライフル持った若いイスラエル兵に睨まれ待ち受けられる検問所はほんと怖い。どこまでも続く圧迫感のある高い分離壁は檻の中のようで叫びたくなりそう。そんな非日常が日常で、でもストーリーで笑わせてしっかりと作品になってて。 いやー、面白かった。どうやって撮影を進めたんだろう。そう想像すると凄みを感じる。
もっと攻めて面白く出来ると思うけどこれでいい
社会・占領・分断・軍団などネタになりそうな環境があるので、もっと笑いをとれるコメディになれそう。しかし、そうしたらこのやさしい雰囲気がなくなりそうなので、このままでいい。 厳しい政情をやさしく諷刺し、その中で働く人々を淡々と、面白く描いているのが、この映画の、いいところ。 板挟みになって困っているサラームの表情がいい。 マリアムがかわいくて、サラームと幸せになってもらいたい。
ゆるさの中にもピリリと辛い
翻訳すると「燃えあがるテレアビブ」みたいな題名の昼ドラのシナリオを巡って、パレスチナ・イスラエル問題をあつかうゆるコメディ。 死んだ人が生き返ったり、物語があっちこっちいったり、視聴率がよければ結構なんでもありなソープオペラのシナリオ(主に誰と誰がつっくつか)をどうするかで、そもそも脚本家ではないバイトだかインターンだかの立場のサラムが、もっと焦った方がいいんじゃないのか?と思われる展開の中、むしろ昔から気になってたマリアムとのデートの約束の方に慌てるストーリー。 ドラマは大人気で、メインは男2、女1のよろめきドラマ。母、奥さん、妹もファンなイスラエルの検問所のオフィサーも登場人物の名前と人間関係を知ってる。パレスチナで昼ドラ制作というのが少々もう面白い。 単なるネタかと思うことに実は深い意味があったり、問題は明確だったりこっそりだったりいろいろ散りばめられていて(有名なガザの防御壁も出てくる)、ストーリーも現状に向き合うこととなる。どうすればいいのか。自分には解答は出せなかった。 登場人物が皆つっこみどろこ満載なので、心の中でお気に入りのツッコミの人に常時ツッコミを入れらせるような映画だった。後缶詰でもいいから美味しいハムスが食べたくなる。
残念ながら入り込めず
ものすごくレビューも高く高評価のようなので楽しみに鑑賞しましたが、個人的な感覚ですがパレスチナ問題はなかなか体感的に理解しにくく日本、韓国、欧米、インド映画とも違った独特の雰囲気に残念ながら途中何度か寝落ちしてしまいました。
分断の壁が…。
コメディドラマで笑えるけどブラック。検問場所が生活の必需場所だなんて平和ボケしてる日本ではわからない感覚だよなー、と。いろんな不自由さを全て丸くまとめた展開は笑って終わりで良いのか、なんてちらっと思ったのでした。
複雑なパレスチナ情勢を背景にした爆笑コメディ
パレスチナ人のサラムは愛する妻にも愛想を尽かされたダメ男。親戚のコネで人気ドラマ『テルアビブ・オン・ファイア』の制作現場スタッフとなるが、毎日イスラエルの検問所を通過して自宅から撮影スタジオまで通わなければならない。ある日検問所で職質を受けた際にドラマの脚本を検問所主任のアッシに見つかってしまうが、アッシの妻がドラマの大ファンでアッシはサラムに頼まれてもいないのにあれこれ脚本のネタを提供する。そのネタが大当たりしてサラムは脚本家に抜擢、アッシはどんどん調子に乗ってドラマの進行にあれこれ口を出し始め・・・。 複雑なパレスチナ情勢を背景にしているのにあくまでもホノボノした爆笑コメディ。凡庸なメロドラマが二人の個人的事情を脚本に反映させていくうちに視聴者がドラマに夢中になっていき、そのドラマがサラムとアッシのみならず彼らの周りの人々にも影響を及ぼしていく辺りを実に軽妙に描いていて痛快でした。
機微な問題をコメディにできる力
冒頭からいきなり「それっぽい」感じ全開のメロドラマ「テルアビブ・オン・ファイア」。検問にうっかり引っかかったドラマのヘブライ語指導担当の主人公が、実はドラマの熱烈な視聴者である検問所の司令官に脚本家と勘違いされ、ドラマへのアドバイス(というかダメだし)を受けて...。 主人公は頼りなさ全開の、イスラエル生まれのパレスチナ人。スパイもの、恋愛もの、三角関係というメロドラマの題材は緊張関係にあっても皆に受けるようで、イスラエル人にも大人気の「テルアビブ・オン・ファイア」。司令官も「反ユダヤ的だ!」とか言いながら夢中である。 物語の根幹は、イスラエルからパレスチナからそれぞれの希望のストーリー案を突きつけられて困る主人公が、あちこちぶつかって悩みながらも成長していくさま。そして簡単に「解決」できないパレスチナ問題である。 途中まで完全に司令官アッシの言いなりで物語を作っている主人公サラームが、どんどん自分の言葉を得ていく様子は観ていて爽快だ。しかし自分の言葉を得るということは、結局、全部人の言いなりにはなれないということを意味する。 全体的に緩いテイストで物語は進む。途中から完全に提案が命令になってしまう司令官、1967年という時代を生きてきたおじの思いと主張、なかなか扱いが難しいフランス人女優などなど、あっちを立てればこっちが立たずという格好である。現実も結局そうなので、コメディでありながらリアルを非常に綺麗になぞっているともいえる。 歴史に無頓着に見える主人公サラームにもフムスのトラウマがある。なぜ彼がフムスを嫌うのかが、最後の重要なキーになる。 最後の強引な持って行き方は笑ってしまうが、現在も続く問題においてあの妥協案が結局最前の策なのだろうなあ、とも。誰も傷つけないのは無理でも、現状をとりあえず踏まえて先へ進む。まだ続く物語。 物語を通してぐんぐん成長していく主人公が面白かった。5分と座っていられないところからあそこまで成長するなんて...!強引にも見えるけど、人の成長ってある種の希望だよね。主人公は希望であるのだ。 そしてフムスね。フムス食べたいね。映画館はここでフムスを出せば大流行なのでは...
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