劇場公開日 2019年11月22日

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「【何時まで戦っている積り?。パレスチナ問題をコメディータッチで描く、異色作。】」テルアビブ・オン・ファイア NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0【何時まで戦っている積り?。パレスチナ問題をコメディータッチで描く、異色作。】

2020年1月18日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 1967年の中東戦争終盤期を舞台にした、アラブとイスラエルのスパイ合戦をTV番組にした”劇中劇:テルアビブ・オン・ファイア”を絶妙に絡ませ、物語は進む。

 ユダヤのコシェル認証や、”フムス”など普通、見聞きしない単語が頻発するが、しっかり見ていれば大丈夫。

 只、オスロ合意を含めて、イスラエルとアラブの歴史は軽く攫っておくと良いと思います。

ー ここから、一部、ネタバレ ー

 ドラマ制作陣(最初、言語翻訳係、色々あって脚本家に昇格)のサラーム君(パレスチナ人)が
 ・検問所のアッシ(イスラエル人)や
 ・上司バッサム(パレスチナ人プロデューサー)
 ・主演女優(ルブナ・アザバル)
 から人気ドラマの脚本について、無理難題を言われ、四苦八苦しながらも、ちゃっかり元カノ、マリアムへのアプローチの言葉を劇の台詞に盛り込む辺り、笑う。
 (別れた理由は、サラーム君の”君といると死海の魚の気持ちになる・・”という言葉:死海に魚いるのかい!と、一人で突っ込む。)

 [無理難題の数々・・]
 特にアッシが面倒である。彼は、家では女性陣に頭が上がらないが、彼女たちが熱心に観ている”テルアビブ・オン・ファイア”のストーリーを知ることで尊敬されようとしている・・。

 ・ラストをイスラエルの将校とパレスチナの女スパイが結婚するようにしろ!(本当は、女スパイがブーケの中に忍ばせた爆弾を破裂させる筈だった。)
 →そんな結末はありえない!と怒る上司、バッサム。
 ・自分の写真をさり気無く写せ!
 ・言うことを聞かないと、IDを取り上げるぞ!で、取り上げられる・・。

 そんな中、彼が放った起死回生のラストとは・・。

<”テルアビブ・オン・ファイア”のパートⅡ放映が決まり、流れたテロップの”そして、まだまだ戦いは続く・・”が、ブラックな笑いを秘めて流れた瞬間、今作の得意な立ち位置が決定した>

NOBU
きりんさんのコメント
2020年12月29日

検問のアッシとドラマの武官イェフダ。二人ともメロメロのグダグダ。抱腹絶倒でした。男は家庭内では世界共通のようで。

良いお年を!

きりん