「自分の身にいつ起こるとも限らない…。」アマンダと僕 ガーコさんの映画レビュー(感想・評価)
自分の身にいつ起こるとも限らない…。
いってらっしゃいと、普通に別れたその日が永遠の別れの日となる…。
家族の突然の死…。
そんな、あまりに突然の出来事に、いざ自分がそんな事件にま見込まれたら、どうするだろうと考えてしまいました。
7歳という幼い年で母親を失った娘。
24歳の立派な大人だけど、頼りない子供のような叔父。
大切な家族を失った現実に2人が、どうやってこの現実を乗り越えていくのかを描いた映画。
自分もこの男のように、頼りない大人だから、いざ大切な人が突然死んでしまったら、耐えられるかどうか…。
彼を自分自身に置き換えて、観てしまった自分がいました。
7歳のアマンダは、悲しみを感じながらも、今ある現実を受け入れようと小さいながらに頑張っている。
対する僕は、アマンダに気を遣いつつも、なかなか現実を受け入れられず、右往左往で不安定。
そのアンバランスな関係が、逆に互いを助け合い、支えあいながら生きていけてる感じがしました。
大切な家族を失ったもの同士、心の傷を癒し合いながら、生きる姿がとてもリアル。
よくある、頑張ろうぜ!
あかるくふるまって、この悲しみを乗り越えようぜ!
みたいな、無理やり心を奮い立たせようとする感じがないところが良いです。
自然に、あるがままの今を受け入れ、時の歳月に身を委ねるというような、悲しみの乗り越え方が、素晴らしく良かったです。
全てを諦めることも何か違うけど、全てを受け入れることも違う…。
今ある心の状態を受け入れ、素直に生きることが、大切なのだと思いました。
頑張らずに、悲しい時は泣いて、歳月を待つことも、悲しみを乗り越えるには必要なこと。
7歳のアマンダから、予想以上にたくさんのことを学ばせてもらいました。
子供は大人以上に、強くてたくましくて、素直だってことを教えてもらいました。
ありがとうございました(^^)