いつか家族に
劇場公開日 2018年12月22日
解説
「活きる」で知られる中国の作家・余華(ユイ・ホア)によるベストセラー「血を売る男」を映画化したヒューマンドラマ。「1987、ある闘いの真実」「お嬢さん」「チェイサー」など数々の話題作で活躍する俳優のハ・ジョンウが監督としてメガホンをとり、自ら主演も務め、物語の舞台を朝鮮戦争後の激動の韓国に舞台を移して描いた。朝鮮戦争終戦直後の1953年。現場仕事でなんとか食いつないでいるサムグァンは、ポップコーン売りの美しい女性オンナンに一目ぼれする。オンナンには羽振りのよい恋人の存在があったが、そのことを知りながらもサムグァンはオンナンにプロポーズし、彼女の父親を説得し、2人は結婚する。3人の子どもを授かり、けっして裕福ではないものの一家は幸せな毎日を送っていた。しかし、11年間わが子として育てた息子が、実は他人の子ではないかという妙な噂が流れ出す。ハ・ジョンウが主人公サムグァン、「マンハント」のハ・ジウォンが妻オンナン役を演じるほか、「お嬢さん」のチョ・ジヌン、ドラマ「コーヒープリンス一号店」のユン・ウネらが顔をそろえる。
2015年製作/124分/G/韓国
原題:Chronicle of a Blood Merchant
配給:ファインフィルムズ
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2020年4月13日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
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原作は中国の作家・余華によるベストセラー「血を売る男」(原題「許三観売血記」)。タイトルをそのまま邦題にしてしまうと、ホラー作品と勘違いされてしまいそうなので、変更は仕方無しといった感じでしょう。「血を売る男」という題名から暗いイメージを抱きがちですが、物語は極めてパワフルで感動的な方向へと向かっていきます。
主人公は、現場仕事で食いつなぐ男・サムグァン(ハ・ジョンウ)。手っ取り早く幸福を手に入れるため、彼が目論んだのは“売血”という方法です。字面の通り、自らの血を金に換えていきます。“売血仲間”から教えられた「血を増やすために、水を飲みまくる」「血を抜く前に、水道水で鉄分を摂取する」というトンデモ理論を実践。日常生活におけるドーピング――これがサムグァンの“最終手段”として確立され、後半パートへの伏線となっていきます。
本作では“売血”のほかに、もうひとつ“血”を象徴するものがあります。それが“家族”です。“売血”が功を奏し、美人の妻、3人の子どもを授かったサムグァン(結婚へと至る方法が、わりと、いや、かなり強引なところが笑えます)。しかし、息子のひとりが「他人の子だ(=別の“血”を継いでいる)」という噂が流れ始めるという展開に。邦題は、この辺りの流れに紐づいてくるのですが――それぞれの葛藤を飛び越え、大きくうねりながら迎えるクライマックスには、きっと涙腺を刺激されるはずです。
余談:「他人の子だ」と噂される子の純粋さと対比させるように、急に非道な親ぶりを発揮させるサムグァン。何度か石を投げたくなるかもしれませんが、グッとこらえましょう。
2020年12月19日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD
子供に罪がないのは分かっていながら、サムグァン、非道になる様に無理して自分に言い聞かせていたのかな。オンナンだって無理矢理されて身籠った訳だから、本来だったら被害者ですよね。もっと労ってあげてもいいのに。こういうところ、男性のダメなところだと思います。だけど、息子の為に命をかけるサムグァンをみていたら、やっぱりそんな自分が情けなくて許せなかったんだと思います。家族で肉まんが食べられて良かったね。
2020年10月1日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
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売血(>_<)
恐ろしい。
自分、献血でフラフラになった事あるから見てて怖かった💦💦💦
長男良い子(T_T)
これちょっと凄い話じゃない?
実の父に似てる、ってそんなに言われちゃうって。
で結局実の父はどうなった?
数奇な物語に引き込まれてました。
2020年7月12日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル、映画館
ー初鑑賞時には、サムグァン(ハ・ジョンウ)の長男イルラクが、自分と血のつながりがない疑惑が生じてからの態度急変と、ストーリー展開の粗さが気になった作品。-
・1953年、朝鮮戦争終結直後の韓国の田舎でサムグァンはポップ・コーン売りのオンナン(ハ・ジオン)に一目ぼれ。オンナンには金持ちの恋人、ハ・ソヨンがいることを知りながら、父親に結婚を猛プッシュ。ついに、父親の了解を得る。
ーえ、デートで肉まん、冷麺、プルコギをオンナンに振舞って、父親にも直談判。強引だなあ。え、結婚しちゃうの?-
■時は流れ、11年後の1964年。
・サムグァンとオンナンの間には、3人の元気な男の子が。
長男、イルラク
二男、イラク
三男、サムラク
が、イルラクはハ・ソヨンに似ているとの噂が流れ、血液検査を受ける。結果は・・。
”イルラク、皆のいる前では、おじさんと呼びなさい”Byサムグァン
ーそれは、酷いんじゃないの?子供に罪はないよ。確証もないし。-
・ハ・ソヨンが倒れた際に、怪しい道士から”息子に願いを・・”といわれ、イルラクはハ・ソヨンの家へ。
ー可哀そうだよ。-
・が、イルラクも突如、倒れオンナンと病院へ。入院費を稼ぐためにサムグァンはあらゆる手段を使って売血し、お金を稼ぐが・・。
<貧しい人は、売血して生計を立てていた時代の物語。最後はハッピーエンドで終わるが、イロイロとストーリー展開の瑕疵が気になった作品でもある。が、そこは韓国映画の力業でねじ伏せたのかな。再見すると、面白かったから。>
<2019年1月20日 出張先の歓迎宴会を一次会にて抜け、シネマテーク高崎にて鑑賞。但し、酔いが回っていた・・。>
<2020年7月 別媒体にて、再鑑賞>
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