グリーンブックのレビュー・感想・評価
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痛快バディコメディ
試写会で拝見しました。
すんごく楽しい話で、痛快。
コメディとシリアスのバランスが素晴らしい。
バディものとしても秀逸。
脚本が練られまくって、最後の最後にあるセリフまで完璧。
おすすめします。
ただし、1962年当時のアメリカ南部における、黒人差別の基礎知識が必要かな、と。
歴史、ニュース、ドキュメンタリー、小説などで得た範囲内で構わないです。
映画なら、『ドリーム(Hidden Figures)』や『42 ~世界を変えた男~』などを楽しめた人には、たまらない面白さがあると思う。
だが、逆に話題作だけ、年に1〜3回程度しか劇場に足を運ばないタイプの日本人には、おそらくよくわかんないんじゃないかな、という点は不安としてあります。
笑わせながら感動させるバディムービー
良い話だった!
時には笑わせながら、その背景にある問題点もきっちりと描きつつ
最後にはホッコリ心が温まる作品だった
1962年のアメリカ
当時、最高の黒人ピアニストと言われたドク・シャーリー(マハーシャラ・アリ)が南部へ二ヶ月間のコンサートツアーに行くために、イタリア系白人のトニー・バレロンガ(ヴィゴ・モーテンセン)を運転手に雇う
しかし、トニーは黒人嫌いな上、育ちも考え方もドクとは違い、二人は何事にも対立しあっていた
この映画は、そんなドクとトニーの友情を描いたバディムービーである
タイトルにある「グリーンブック」とは、その当時に実在していた黒人向けのガイドブックのこと
というのも、この当時のアメリカ南部では、黒人の入れる場所と、入れない場所があり、グリーンブックは「黒人が入っても良い場所」が記載されているガイドブックなのだ
トニーは、そのグリーンブックを頼りに、ドクが泊まれるホテルを選びながら二ヶ月間の旅に出た
しかし、その差別の現実は、かなり衝撃的だった
これだけを守れば良いという統一された法律だけでなく、州ごとに様々な規定があって、本当に「グリーンブック」が無いと、旅行できないような状況だっただろうと思う
それも、たかだか50年前のできごとだ
未だに、差別がなくなっていないと言われても、そうだろうなと思ってしまう
トニーとドクが行く先々で困難にぶつかるのを観て、差別というのがいかに愚かなことかというのが浮き彫りになっていく
明らかに理不尽なことを言っているのは、常に差別する側の方だからだ
そんな日々を過ごしているうちに、初めは差別主義者だったトニーも、差別される側の立場になり、差別することの愚かさを知ることになる
そのようすを観ると「グリーンブック」というのは、今思えば恥の記録だったんだなと思う
その中で、常に自分を負けずに勇気を持って堂々と毅然とした態度でいたドクは、とても立派な人だと思う
本来なら、ドクは北部で裕福な白人相手にピアノを弾いていれば、こんな辛い目にはあわなかったのに、それでも、南部でツアーをしたいと思ったドクの勇気に感動させられた
この映画は誰が観てもわかるようにできているので、ぜひ、たくさんの人に観て欲しいと思う
ほっこり
観やすく満足出来る
『コパカバーナ』のトニーの珍道中?
1962年のニューヨーク。有名クラブ“コパカバーナ”で用心棒を務めるイタリア系アメリカ人のトニー・リップはクラブの改装のために無職となってしまう。家族思いのトニーはそれでも明るく振る舞い家族に内緒で質屋に行ったりして小銭を稼ぐも実入りはたかが知れている。そんな折医者がドライバーを探しているので面接を受けないかとの連絡を受けて飛びつくトニー。教えてもらった住所を訪ねるとそこはカーネギーホール。医者だと勘違いしていたが相手は著名な黒人ピアニストのドン・シャーリー。8週間に渡って南部の各都市を巡るツアーのドライバーを探していると語るシャーリーを見て動揺するトニー。実はトニーは大の黒人嫌いだった・・・からのエボニー&アイボリーなロードムービー。
無教養で乱暴でおしゃべりのトニーと幼い頃から音楽の才能に長けロシア留学も果たしたインテリでリッチなシャーリーは完全に水と油、しかしステージ袖でシャーリーの演奏を聴いたトニーは目を丸くする、こいつは天才だと。一方ニューヨークのハイソな世界に身を置き庶民が親しむ黒人文化を何も知らないシャーリーは粗野な上におしゃべりが止まらないトニーに頭を抱える。そんな2人が黒人向け観光ガイドのグリーンブックを頼りに黒人差別があからさまな南部で様々なトラブルに巻き込まれる珍道中に場内大爆笑。そんな2人がぶつかり合いながら次第に心を開いていく様はとんでもなくキュート。それでいて流麗かつテクニカルなピアノ演奏にシャーリーの感情を滲ませる演出は物凄く繊細。ポスタービジュアルでも顕著な1962年製キャデラックのボディカラーに象徴される通りオッサン2人の友情が鮮やかで美しいです。ヴィゴ・モーテンセンとマハーシャラ・アリの演技も非の打ちどころがどこにもない素晴らしいもので、オスカー各賞ノミネートに何の疑いもない傑作でした。
一方で気になることが1つ。コパカバーナで働くトニーといえば、バリー・マニロウの名曲『コパカバーナ』の歌詞に出てくるバーテンダーもトニー。こっちのトニーはチンピラのリコと乱闘の末死んでしまいますが、実在のトニー・リップにインスパイアされてたりするのでしょうか。
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