グリーンブックのレビュー・感想・評価
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ケンタッキー!のフライドチキーン!
監督の世代が日本もアメリカもここらの世代が多くなったのか、触れやすくなったのか。ともかく時代に触れる側面としても、気持ちの良い作品でした。
何でもない会話から出た単語が後々にさらっと回収されるバディムービーの黄金展開。なーんてことない風景に気持ちよさを感じながら、ラジオの音楽に耳を傾けるロードムービーな側面。そして、アメリカに根差す黒と白。ただし、単純に白だけでも枠組み出来ない。だからこそ、イタリア系アメリカ人のトニーは輝くのだろう。
じんわりと染みてくる映画でした。
涙と解放の、そして友情のブルース。
友情のロードムービー
エボニーアイボリー達の信念
正しく映画館で観る映画だった。
人との友情に肌の色は関係ない。
主人公のトニーはイタリア系アメリカ人
彼自身も黒人は好ましく思っていなく
彼らが使ったグラスを捨てる程だった。
そんな彼に舞い込んだ運転手の仕事。
黒人ピアニストシャーリーの運転手。
彼も差別的が強い中南部でツアーをするのは
ある種の戦いだった。
お互い最初こそ自分達の主義主張をぶつけ合う
だけだったが、トニーは黒人の、シャーリーは
自身の優等生的な考えに疑問を感じ始め
最後のレストランでのディナーショーでは
自分達の信念を貫き通し、ショーをしなかった。
人種差別を軽く触れたがそれを二人で乗り越える所は
黄色人種の自分としては感動的だった。
(黄色人種は更に差別されてるし)
アルの演技は本当に最高だったな。
アフリカ系の彼が演じるのは現在も続く差別的な
行為後へのオマージュか?
さらっと流してくれて良かった。
友情物語としては成功例だろう
黒人でも白人でもない
アメリカは良くなるも
良かれと思ってアメリカ南部を旅する黒人向けホテルやレストランを掲載...
お涙頂戴に流されないのが良い
普遍的というかありがちなプロットでも完成度の高さは賞賛されるべき
差別が色濃く残る六十年代のアメリカで著名な黒人のピアニストがイタリア系アメリカ人の運転手と共に、更に差別が酷い南部にツアーの旅に出る物語。
ロードムービー・ふたりの男の友情物語・差別問題など取り上げられているプロットは普遍的でありつつ、散々取り上げられたものですが、心に暖かいものが残る秀作。
それは主演のふたりとその妻の3人の好演はもちろんのこと、手堅い演出や脚本によるものではないでしょうか。
ストーリー展開を思い返すと、ダメパターンを次々と回避していることがわかる。
例えば‥
・ふたりがけんかしても長びかない
・主人公が旅の途中で他の仕事に誘われても、運転手を続けることを早々に決意
・トリオの他のメンバーが裏切るなんてことはしない
・留守中に妻が浮気するなんてしない
・強盗に襲われてどっちかが死ぬとか重体なんてことは無い(この話のオチは秀逸)
数え上げたらキリがないが、これらの話しの1つ1つがすんなりと入ってくるからストレス無く感情移入できる。
簡単なようでみんなができない。だからこのような作品が賞賛を受けるのでは。
偏見との戦い
理解することが人生を豊かにする
多くのレビューで類似作品として紹介されるフランス映画「最強のふたり」であるが、
構造こそにているが描いているものは全く違うものである。
本作「グリーンブック」と「最強のふたり」の類似点は、立場の違う黒人と白人が絆を深めていく構造である。
ただし、決定的に違うのは、「最強のふたり」は「不理解」がふたりの人生を豊かにしている事に対して、「グリーンブック」では「理解」が二人の人生を豊かにしているという点である。
「最強のふたり」の「不理解」というのは、「健常者」と「障害者」の不理解である。
主人公は首から下が神経麻痺により動かないが、周囲から障害者扱いされ気を使われることを疎ましく思っていた。
そこに、全く障害者であることに気をつかない男によって、人生の楽しさを取りもどしていく。
「グリーンブック」の「理解」とは、「黒人に対する差別」だ。
カーネギーホールに住む黒人の天才ピアニストであるシャーリーは、北米では白人と同等の扱いを受けていたが、差別が色濃く残る南部にイタリア系のトニーとともに公演ツアーを行う。
シャーリーが教養ある"白人"のような振る舞いであるのに対して、
粗暴でよりステレオタイプな"黒人"のようなトニーが黒人に対する差別と偏見の理解を深め、黒人/白人の立場を超えて友人としての絆を深めていく。
それぞれが立場を超えて絆を深める事で救われていくストーリーではあるが、「理解」と「不理解」と相反することが描かれていることが非常に興味深い。
おじさんが可愛い
カーネギーホールに住んでるってどういうこと?
人を信頼したくなる、そんな暖かい気持ちにさせてくれる映画でした。差別をテーマにしていますが、これはいつの時代もなくなることはないでしょう。立場の弱い者に偏見を持ち、攻撃したり不当な扱いをするのは、人間の本性の一部ですから。自身は道義的によくないと思っていても、周りの状況に逆らえないのも人間の弱さです。そんな理不尽な状況に敢然と立ち向かうふたりのおじさんがとてつもなく愛らしくかっこいい。二人に共通するのは「勇気」と「正義感」だと思う。ドンは「静」のトニーは「動」の正反対の性格だが、「勇気」と「正義感」では次第にぴったりとあっていくのが面白い。
差別の根深さや、上流階級のいやらしさ、人間同士が本気で向き合うことの大切さなどいろいろなことを感じさせてくれる作品でした。翡翠と手紙のエピソードが個人的にはとても好きです。
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