グリーンブックのレビュー・感想・評価
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人と人との繋がり方は色とりどりなのだ。
差別は人の心の中にはあるもの。
自分の胸に手を当てて、目を閉じてさぐれば見つかったりする。ないなどと言える人は腹黒く始末の悪い性格の持ち主だろう。
白とか黒とか、言葉尻に余りにも神経を使い過ぎる世の中なのだ。
この映画で見えてきたもの。それは人間同士が理解しあえるには時間と勇気が必要なのだ。そんなことはとっくの昔に分かっている。なのに、現実は昔より悪くなっている。街に溢れる外人の群れにイライラする人達。僕も含めてだけれど…。
本音を言葉で伝え、相手を怒らせらることがあったとしても、相手の言う言葉に辛抱強く耳を傾ける。
傷つけ傷つく。痛みは想像以上だ。
その痛みを緩和するものは、時間とユーモア。
そんな当たり前のことを見せてくれる映画だった。
そして、自分の気持ちをさらけ出す勇気というものが必要だ。
自分だけは安全な場所にいて、同調してくれるエセ友達とばかりと愚痴を言い合ってるぬるま湯のこの国に明日なんか無いような気がしてきて黒い気分になった。
こんなことを書く僕もどうかしている。
音楽がいい
ドンシャーリーへの人種差別の描写は、あくまでも表面的なものばかりだった。実際はもっと酷かったと想像できる。それよりも、受けた差別の鬱憤、その力を、うまく音楽に方向転換して演奏しているのが印象的だった。音楽家って、そうやって自分自身の経験を音にのせて表現していくんだろうなって、演奏を聴いてて胸が苦しくなった。ピアノを弾き終わると、最後は笑顔と感謝の一言。それがまた素晴らしい。寛大な心を学ばせてもらった。
ちょっと感想を書ききれないから、取り敢えず。今日4回目を観てきたけど、この映画、きっと自分の家にいるよりも居心地が良いんだわ。
心温まるロードムービー
黒人差別を主題としながらもしっかりと楽しめるエンターテイメントに仕上げ、「映画好きがよく考えて楽しむ映画」となっていない。である上にアカデミー賞作品賞を受賞しているとはなんて完璧な映画なんだろう。
主人公バレロンガの心情変化に違和感がなく、人間のリアルとなっているのも良い。人間の気持ちがゆっくりと変わっていくのが全編を通して行われているのがかなり好印象。また、その反面、ロードムービーらしく旅の要所要所で起こる出来事、それに比例する登場人物の心情変化がわかりやすい。
心が温まる実感を得られる映画。
親友への道
2ヶ月(本当は1年以上だったらしい)の旅路で確かな友情が育まれる、バディ・ロード・ムービー
生まれや育ちは関係ない
お互いが認め合い、相手を思いやり、信頼できるようになれば生涯付き合っていける
そして音楽には人を惹きつける力があるんだろう
本人はそこにまたジレンマを感じているわけだが。。。
僅かな変化かもしれないけれど、人が変わるには十分なきっかけがそこにあった
◆音楽は差別すら超えていく
あらすじとしては、人種差別がまだまだ根強く残る1960年代に、ある黒人のピアニストとあるイタリア人の運転手兼用心棒が、アメリカ南部にコンサートツアーに出るというロードムービーです。
監督はピーター・ファレリー。そう、あの「メリーに首ったけ」を撮った監督さんです。正確にはファレリー兄弟だけど、ファレリーがこんな真面目な作品を撮るのは初めてなんじゃないかな。
「グリーンブック」は実話なんですよ。これがまた感動を呼ぶのですが、1960年のアメリカ合衆国の南部の時代背景については少し触れなければなりません。
この本を読んだことはありますでしょうか。
「私のように黒い夜」
人種問題の専門家である白人の著者が黒人社会を調査する為に、薬等で実際に黒人に為り、人種差別を体験するというルポルタージュなのですが、まさに命がけの旅行記です。
この本は歴史的にも価値がある書だと思いますし、あの時代に差別を受け、虐げられた人たちがいた歴史を黒人目線でつぶさに記してくれた著者に畏敬の念を禁じ得ません。あの当時、黒人がどれだけ虐げられた存在であったのか、本なのに、、視覚的にも(描写がリアルなので)理解できますので、映画とセットで!
映画として、ストーリーの面白さ、盛り上がりが加速度的に高まっていくので、そりゃ作品賞取るわなっていうのが率直な感想です。黒人に対して元々差別的な感情を持っていたイタリア人のトニーが、黒人ピアニストのドクターが奏でるピアノの心躍る旋律にはじめて触れて、「彼のピアノすげーだろ?」みたいなニュアンスで嬉しそうに語るシーンがあるのですが、そこから物語にグッと惹きこまれましたね。
ストーリーの本筋としては、アメリカ北部では既に有名で名声も勝ち得たピアニストであるドクター(NYCのカーネギーホールの上に住んでますから)が、ある使命を果たすために、差別が根強く残る南部で、文字通り命を賭けてのコンサートツアーに臨むというものです。
その旅の中で、トニーと何度もぶつかり合い、友情の絆を深めていったり、黒人に対する理不尽な差別を実際に受けながらもツアーメニューを完遂しようと頑張るのですが、、、、結果は劇場でご覧ください。最後のオチは感動でした!
総じて小気味好いロードムービー
最後の方のバーでの演奏シーンは鳥肌立ったな〜あと終わり方が個人的に秀逸。マハラーシャ・アリが笑うと嬉しくなる。描き方としてはコメディを中心としつつ、要所要所でピリリと人種問題を投下してくる。構成がとてもよく面白かったです。
ケンタッキー!のフライドチキーン!
監督の世代が日本もアメリカもここらの世代が多くなったのか、触れやすくなったのか。ともかく時代に触れる側面としても、気持ちの良い作品でした。
何でもない会話から出た単語が後々にさらっと回収されるバディムービーの黄金展開。なーんてことない風景に気持ちよさを感じながら、ラジオの音楽に耳を傾けるロードムービーな側面。そして、アメリカに根差す黒と白。ただし、単純に白だけでも枠組み出来ない。だからこそ、イタリア系アメリカ人のトニーは輝くのだろう。
じんわりと染みてくる映画でした。
涙と解放の、そして友情のブルース。
ひとりの男は自分を「“デタラメ”で生き抜いてきた」という。
きっとこの男がどこにでもいる「アメリカ人」なんだろう。自他共に認める“デタラメ”イタリア系アメリカ人。
そして「どこにでもある」黒人差別。
友情の話はどこにでもありふれている。
でもこの作品は差別の悲しみにだけ寄り添ってはいない。
「複雑な」人生を送るそれぞれの個人に寄り添おうとする。
問題は人種差別だけじゃない。
闘っている個人にほんのりと寄り添っている。だからこそ深い友情の物語が成り立つのだと思う。
演奏シーンも素晴らしい。
最後のブルースは涙があふれた。
やっぱりアメリカ。
難しさを知っても相変わらず憧れている。
友情のロードムービー
偏見→仕事→認める→共感→友情っていう過程が綺麗に丁寧に描かれてて観ていてどんどん引き込まれる。アメリカの風景もとても綺麗でロードムービーとしても面白い。ユーモアのセンスも日本人にも理解できるもので笑える。何より新鮮なケンタッキーフライドチキンが食べたくなるムービー。
エボニーアイボリー達の信念
正しく映画館で観る映画だった。
人との友情に肌の色は関係ない。
主人公のトニーはイタリア系アメリカ人
彼自身も黒人は好ましく思っていなく
彼らが使ったグラスを捨てる程だった。
そんな彼に舞い込んだ運転手の仕事。
黒人ピアニストシャーリーの運転手。
彼も差別的が強い中南部でツアーをするのは
ある種の戦いだった。
お互い最初こそ自分達の主義主張をぶつけ合う
だけだったが、トニーは黒人の、シャーリーは
自身の優等生的な考えに疑問を感じ始め
最後のレストランでのディナーショーでは
自分達の信念を貫き通し、ショーをしなかった。
人種差別を軽く触れたがそれを二人で乗り越える所は
黄色人種の自分としては感動的だった。
(黄色人種は更に差別されてるし)
アルの演技は本当に最高だったな。
アフリカ系の彼が演じるのは現在も続く差別的な
行為後へのオマージュか?
さらっと流してくれて良かった。
友情物語としては成功例だろう
黒人でも白人でもない
「黒人でも白人でもない自分は何者なんだ」というセリフが印象的でした。あたかも世界は黒人と白人の二種類しかいないような言いっぷりです!
最後の展開で続編ができそうですね。違った趣旨の映画になりそうですが!
アメリカは良くなるも
アカデミー作品賞なので、見に行きました。数多くの受賞作を見てきましたが、バードマン以来の満足ですね。日常茶飯事にある様々な人種差別を、ハリウッド的に笑いと涙で語ってくれました。世界中の人々に見てもらいたいです!
良かれと思ってアメリカ南部を旅する黒人向けホテルやレストランを掲載...
良かれと思ってアメリカ南部を旅する黒人向けホテルやレストランを掲載したグリーン・ブック。
下流の白人と上流の黒人互いに理解し合えたのは他でもない彼らの旅の中で築き上げられたのでしょう。
差別や偏見を題材にしつつもそこまで暗くならず、翡翠や手紙でほっこりさせてくれ、それでいて心に残るものがありました。いい映画であることは間違いない。
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