グリーンブックのレビュー・感想・評価
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素晴らしい作品に出会えて良かった
知人から紹介されるも食わず嫌いで放置。
音楽系で差別的な内容だろう。
見なくてもわかるからいいやと遠ざけていて
今になって見ることが出来て逆に良かった。
のんびり見れる映画で外れてもいいやと見だしたら細部まで見逃すことなく見入ってしまった。
冒頭の分かりやすい布石から
ラストの感情の変わり具合の流れが締まっていて本当に、本当に良い完結の仕方。
痛快で豪胆で爽快で。
流れ的には単調で一本道なのに全く飽きさせない展開で気持ちよく見終わる事もでき、実話を元にした作品とはいえ、映画って本当にいいなと改めて思わせてくれた作品です。
見て損は絶対にないです!!
これを見てまあ普通だったと感じる人とは仲良くなれないですね、しらんけど。
考えさせられたり、怒りを覚えたり、少しグッときたり、笑ったり、気持ちよかったりと色んな感情を一度に全部放出する事が出来ました。
いつもはネタバレ書いたりしますがこれは書きません。
ぜひご自身で見てください!!!
アカデミー賞受賞式で
助演男優賞プレゼンターのキー・ホイ・クァンに対する、ロバート・ダウニー・Jrの振る舞いがニュースになった。それを報じる映像の中には、本作ドン・シャーリー役のマハーシャラ・アリもいて、ロバート登壇の際には、祝福のために一歩踏み出した彼も無視されていたのだが、そのことは誰からも触れられていないようだ。(追記:後でXにて「マハーシャラ・アリ」で検索したら、少しいた)
そんなことを考えながら、「ああ、グリーンブックを見返すならこのタイミングだな」と思ってAmazonプライムで鑑賞した。
細かな内容の一つ一つについてはここでは述べるつもりもないが、観終わって、差別は完全に「する人の問題」だということを改めて再確認した。
「差別される人」の属性の問題なのではない。
その人の属性に起因する様々な結果が問題なのでもない。
その属性や、それに起因する様々な結果を「問題にしたい人(つまり差別する側の人)」が、自覚のあるなしに関わらず、「差別する目的で問題にしている」に過ぎない。それを、この映画では全編に渡って様々な例で描いている。
例えば、演奏会のメイン演奏者であるドクが、そのホテルのレストランで食事をさせてもらえないシーン。ホテルのマネージャーは、かつてNBAのチームの選手たちもここで食事をとらなかったことを引きあいに出し、「この地域の伝統だから」と説明する。「自分は差別してるつもりはない。ただここではそういうきまりになっているから」というのは、レイシストに限らず差別する側の常套句だ。
なぜ、受け入れる理由を探すよりも、排除の理由を探すのか。
答えは「差別したいから」以外には見つからない。
主人公のトニー・ヴァレロンガも、差別をする側であると共に、される側でもある。彼は、黒人、ユダヤ人、ドイツ人、中国人への差別感情を口にするが、自分もイタリア人であることで、差別的な取り扱いを受ける。
ある時は、白人として恩恵を受けるが、ある時はイタリア人として蔑みの対象になるというように、差別の基準がコロコロ変わるのは、「差別は、差別する側が恣意的に基準を変えてまで行う、する側に起因したもの」ということをよく表している。
特定の属性に対する無知や偏見は、それが指摘され可視化されることによって少しずつ減ってきていることは事実で、実際、あらゆる面で状況は改善されてきている。
差別を減らしていくためには、そうした地道な一歩一歩が大切だと思うが、時に差別を訴える声に対して、周囲から否定的な言動がなされることもある。
しかし、それこそが「差別はする側の問題」で、「否定的な言動=差別したい気持ちの表明」ということをよく表していると思う。
民主主義社会である限り、心の中で何を思おうがそれのみでは問題にされない「内心の自由」は、最も大切にされるべき権利だが、だからといってそれに従った振る舞いが許されるかどうかは、全くの別問題だ。
アカデミー賞での、ロバート・ダウニー・Jrの振る舞いについて、彼の差別意識があったかなかったか、彼の内心を周囲が騒ぎ立てて問題にするのではなく、可視化されたものに対して一人一人がすべきことは、「自分の中の差別したい気持ちと向き合い、より良い振る舞いについて考えること」しかないと思う。
最後は、話題を変えて。
グリーンブックの中で一番好きなシーンは、ラストのドロレスがドンに抱きついてお礼を言うところ。
もう今回で4回目くらいの視聴だが、やっぱりそこは泣いてしまう。なんでかなぁ。
わかり合っていく2人
トランジットで暇だったので3本続けて映画を見た3本目。前の2本はオスカーノミネートだけどこちらはオスカー3回受賞作品なだけあって、すごく良かった!!
黒人差別を少なくしていきたい志を持って、あえて黒人差別の程度が大きい南部へとツアーに出たその気持ちがドクらしいなと思った。気品があってお金持ちだけど孤独なドクと、ガサツでお金がないけど家族がいるチャーリーが少しずつ違いの理解を深めていくのが良い!ドクがピアノを弾く時はもてはやされるのに、弾いてないときは差別されるという白人でも黒人でもない立場を誰とも共有できない!!と告白したところが印象的。
奥さんがちゃんと手紙はドクが書いたものってわかっていたのがすごい笑夫婦だら相手のことをちゃんとわかってるんだね。やっぱり家族を大切にしたいし、家族は自分を大切に思っているんだと思い出させられる作品です。
勇気
少し差別意識があるけど憎めない主人公トニーと孤独を抱えているドク。
二人が二人にないものを補い、お互いから学び、理解をすることがみえる映画。
育った環境が違うからこそ補える存在がとても素敵でした。
人はちゃんと人と同じ時間を過ごすことによって偏見はなくなり、友になれる。
映画の中での
"Because genius is not enough. It takes courage to change people's hearts"
というのがとても印象的。
天才であるだけでは人の心は変えることができない、そこには勇気が必要。
ドクはそれをわかっていてこの南部のツアーを行っている。勇気を持ってやっているドクに対するレストランの無礼な対応をみて、トニーがドクに演奏なんかする必要ないと決めるシーンはドクのトニーへのリスペクトがみえる。
もう一つが
"The world's full of lonely people afraid to make the first move."
これも勇気がテーマとなっていて、ドクは待っているだけではだめだとトニーは伝える。
これが最後にドクがトニーのお家に行くことに繋がるんじゃないかと思った。
まとまりがないけど、とても好きな映画の一つです。
友達に勧められて
アイデンティティに気づく旅
過去鑑賞作のレビュー。
アカデミー賞とったというのに、全くノーマークだった作品。
もう何百人もの方がレビューを書かれていて、ALLTIME BESTにも選出されている名作なので、映画のあらすじは書きません。自分が感じたこと、考えたことを書きます。
■黒人差別の知らなかった一面を知った
アメリカにおける黒人差別がどういうものかは、歴史の教科書以上のことは知らなかった。この映画で、1960年代当時にアメリカ北部と南部でこれだけ違う社会があったということも知らなかった。そして、北部では一部の才能や富を持つ黒人が(一応は)社会的に高い地位にいたことも知らなかった。この人種差別は我々日本人の想像以上に複雑なものだったということを知った。
主人公2人も劇中で「黒人差別の知らない一面」を知り、衝撃を受けるのだから、何も知らない日本人が衝撃を受けるのは、当然と言えば当然か。
■俳優2人の演技力
トニー役のビゴ・モーテンセン、ドクター・シャーリー役のマハーシャラ・アリの演技が素晴らしい。粗暴だが、家族想いで本質を見抜く眼を持つトニー。教養高く気品に溢れるが孤独な天才シャーリー。全く水と油のような個性の強い2人が、それぞれの個性を徐々にむき出しにして衝突していくが、その衝突が契機となって相互理解を深めるという過程を違和感なく演じている。淡々と進むロードムービーではなく、動のトニーと静のシャーリーがいて、物語にリズムが出てくる。
■これは1人の天才が、1人のオヤジの力で、自分を取り戻す旅の話
この作品は、大人の男同士の人種と価値観を越えた友情物語であり、美談です。制作側もそれを意図して、狙って作っていると思います。ラストシーンもベタと言えば、ベタです。でもそれだけだろうか?
私が一番印象に残った台詞は以下の2つ。私はこの2つの台詞がこの映画の本題を表しているように思う(あくまで個人的解釈)。
「If I’m not black enough, and if I’m not white enough and if I’m not man enough, then tell me Tony, what am I?」(私が完全な黒人じゃなくて、完全な白人でもなくて、完全な男でもなかったら一体私は何者なんだ?)
「Anyone can sound like Beethoven or Joe Pan or them other guys you said. But your music, only you can do that.」(ベートベンとかジョーパンとかは大勢が弾く。あんたが弾くような音楽はあんただけ)
それぞれ別のシーンで出た台詞だが、繋がっていると思う。自分が何者かわからなくなっている天才に「おまえは唯一無二だ。おまえはおまえだ!」と言うオヤジ。
シャーリーの雨の中での魂の告白には心打たれたが、トニーの言葉には「やるなオヤジ!」と声をかけたくなった。
他にも、名シーン、名セリフがいくつもあり、色々な気づきを得ることができた。感動だけではない、味わい深い映画だった。
対象を深く知ることで世界が広がる
腕っぷしが強く快活な性格だが無学な白人のトニーと、教養があり名の知れたピアニストだが黒人差別に悩むシャーリー。トニーはシャーリーから文章力や黒人差別の現状を、シャーリーはトニーから差別へ立ち向かう気概や、縁の無かったアメリカの大衆文化を学ぶ。対照的な2人が、交流を深めることで互いの良い部分を学び合い、世界を広げていくのが面白い映画。何事にもチャレンジしていくことが、人を成長させるのだと思える映画。
2人が黒人しかいないジャズレストランに行くシーンがある。ここでシャーリーは、今までに見せたことの無いような楽しそうな表情でピアノを披露する。トニー含めた観客は拍手喝采する。白人のトニー、上流階級にいるシャーリー、そして一般大衆の黒人達とが、人種や階層の垣根を超えて一体となった瞬間であり、観ていて心が温まる。
人や物事に対する偏見は自分もたくさんあるが、多くの場合表面的にしか対象を見ていないから生じる。対象と深く付き合おうとしなければ、本当のことは何も分からない。そういったことを考えさせられる素晴らしい映画だった。
腹の出たビゴの名演
じ、実話〜〜!!?
トニーが個性的で魅入ってしまった。 会話から多くを学べる映画。 1...
歴史、知的、エンターテイメント
出たギャガのツボを外した映画 がっかり 不信感 バックドラフトを見...
出たギャガのツボを外した映画 がっかり 不信感
バックドラフトを見た後もっとバディもの見たくて視聴
黒人の表情が始終変
虐げられた状況を描写もっと小汚いはずなのに全体の色調がキレイからそれに合わせて補正しているの気づかない人多そう
当時の黒人の状況は私のイメージだと西成のあちゃーという薄汚い環境ホルモン屋多いああいう所なんでしょ?もっとひどい所
実話ドン・シャーリーのyoutubeあり 現代音楽ジャズの品のいい感じ ロシアの音楽学校留学
イタリア系(黒人と同様に差別罵倒されてたアメリカ移民の中で一番はドイツユダヤなのかも)かッとして手を出す戒め
それにしてもこの映画安いな安いのにSNSでも人気あるこの映画で面白いって言ってる奴のレベル低い
→JBジェームズ・ブラウンの伝記どのようにして成功できたのか?考え方成長の仕方
アレサ・フランクリンの育った環境若くして13、4で妊娠出産→アレサ・フランクリンの伝記 牧野富太郎東大の植物学者戦前妾が12,3だったらしい 戦前までの価値観は初潮迎えたら性行為可 でもそれでは女性の教育地位の向上がいつまでもできないから
→役者ビゴ・モーテンセンの存在 人気凄いみたい「ロード・オブ・ザ・リング」見たい
話の動きは遅いが観てよかった
ふと観たくなる作品
一度映画館で見たことはあったが、2度目の鑑賞。 こんなに心刺さる作...
一度映画館で見たことはあったが、2度目の鑑賞。
こんなに心刺さる作品だったのか、自分が大人になったのか。
身分もカラーも違う2人。見てる世界が全然異なる2人。
ドクは蔓延る差別を体感し、それを変えていくため。演奏することで少しでもその社会のしがらみを解いていくため。誰かに勇気を与えるため。
トムは自分の家族のため。妻を子供を守るため。
この世は複雑。
行くとこ行くとこで差別をされ、努力の結果たどり着いたこは城に篭って1人孤独。演奏を聴きにくるのは自分の演奏会にくれば教養の泊がつくと勘違いしてるただの白人金持ちたち。
低賃金で不衛生でも働いて、生きるのに精一杯。ただ家族で幸せに暮らしたいだけ。
どちらが優れているとか、どちらがホワイトブラックとかそんなもの一言では言い切れないほど、この社会は複雑で、肌の色、国籍、性別でくぐれるほど甘くはない。
ブラックだけどショパンを弾いても良いじゃん、金持ちでもケンタッキー喰えばいいじゃん、その人なりの言葉遣いで喋らせてあげれば良い、育った環境食べたモノしてきた経験で皆変わる。そんな当たり前のことを目の前の人間に対して理解できた時に、友情は芽生えるもの。
そんな強いテーマがありながらも(個人的解釈だけど)、楽しい音楽と美しい女性の存在で重すぎず、でも心にささる、そんな作品。好きな作品リストに追加だー。
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