「観なきゃ損!」グリーンブック みんもさんの映画レビュー(感想・評価)
観なきゃ損!
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いい映画だった!この思いは誰かに伝えたい。そして、ぜひ観てほしいと薦めたい。正直、あまり期待せずに観だしたのだけど、一気に引き込まれて途中で止められなくなった。
時代は1960年代。まだ黒人差別が色濃く残る南部アメリカへ、黒人ピアニストのドン・シャーリーは演奏ツアーに赴く。随行するのは運転手兼用心棒のトニー・リップ。始めはギクシャクしている2人だったが、苦労を共にするうちに友情が芽生えてくる。
映画の音楽も素晴らしい。特に飛び入りで演奏したショパンは絶品。ちなみに私はジャズを好んで聴くけど、シャーリーのことは全く知らなかった。調べてみると本当に才人で、最近まで存命していたのにどうして埋もれてしまったのか謎。
車中でフライドチキンを食べるも面白い。ただ、フライドチキンのルーツは黒人奴隷の料理にあることを知っているとまた観方が変わってくるかも知れない。
一方で映画には批判もある。黒人差別を批判的に描いているように見せて、その実、常に白人に救われる黒人を描くことで二重に差別しているのではないかというもの。なるほど、そうした感性は研ぎ続ける必要があるなと反省。しかし映画で描かれるトニー自身、イタリア移民で、必ずしもアメリカ白人のメインストリームにはいない。移民で構成されるアメリカ社会の複雑さを感じる。
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