ドント・ヘルプのレビュー・感想・評価
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「ドント・ブリーズ」の亜流作品と侮るなかれ
「ドント・ヘルプ」=助けるななんてどんなタイトルだよと思うが、意外と間違っていないタイトルである。パッケージとタイトルからしてどの様な内容なのかと気になる所だが、本作は「エクソシスト」に近い作品である。だが、王道の展開とは違う、独自路線のストーリーとなっており、意外と楽しめた作品だった。
主人公ら三姉妹が息子を失った議員夫婦の自宅に強盗に入る所から始まるのだが、確かにこの辺は「ドント・ブリーズ」的展開である。手違いから夫婦を軟禁するのだが、「地下にだけは行くな!」と必死の夫婦をよそに、地下に行ってしまう姉妹。そこには何と監禁状態の夫婦の娘が…という展開を迎える。
その娘が憑かれた状態なのだが、主人公らの過去のトラウマをなぶり出す様に追い詰めて来るのだ。決して恐怖シーンを多用せず、じわじわと精神的に追い詰めてくる辺りは趣があって良いのだが、ホラーなのだからしっかり怖がらせて欲しかった気もする。
本当に恐怖シーン等無いに近いが、謎の黒い影が登場するシーン等に、「呪怨」でお馴染みの声の様なものが聞こえるのが少し壺である。わざわざバチカンからエクソシストが来て悪魔祓いをするのだが、このシーンも予想がつかない展開であり、悪魔祓いのシーンに対して一切の恐怖を感じない私の独断と偏見では、久しぶりに悪魔祓いのシーンで観入ってしまう位であった。亜流タイトルでは稀な良作である。
他にやり方あるだろうに・・・
メキシコだと、スペイン語になるのかな?
「原題を直訳すると何なんだろう?」
鑑賞中、ずっと考えていたり。
どうせ、配給会社が似た内容だから、『ドント・・・』なんてタイトルにしたんだろうから。
まぁ、いいや。
①3人組。
②金目的の強盗。
③住人に見つかり。
④目的は達成出来たが、すぐに退散出来ず。
⑤地下に監禁された少女
ここまで書けば、とある作品まんま。(笑)
違うのは⑤の部分か。
地下に監禁された少女を開放したことによって、起きる恐怖体験。
努力は認めるが、この展開にするのであれば、別に泥棒でなくても成立させることが、可能だったと思える。
やり方1つじゃないかな。
前半と後半。
別々に見れば成立しているように見えるんだけど、組み合わせると、何かアンバランスに見える不可思議な作品でした。
古典的ホラー
期待してたのと違う…
コンクラーベ
教皇逝去に伴い、コンクラーベが行われようとしていた。このコンクラーベ。枢機卿が何日も立てこもって選挙するというので、日本語“根比べ”と覚えておけばすぐに記憶できる。試験には出ないかもしれませんが・・・
さて、強盗に入った3姉妹、カミラ、マリア、アニータ。アニータは車でお留守番。8年の服役後、金を持ってこないと殺されるというカミラのため、妹たちも協力した形。上院議員宅では警備員たちが解雇されたため、その中の一人から金庫の暗証番号などを聞き出しておいたので、簡単に終わるハズだった。が、金がない!しょうがないので、議員夫妻を起こし、拳銃で脅して金を奪おうとするのだった・・・そんな時、地下室から声が聞こえてきた。
「娘は入院中だと言ったのに地下に監禁するとは何事だ!」と、強盗に入ったくせに正義感を出す長女カミラ。次女のマリアとともに父親から性的虐待を受けていたトラウマからか、子供を虐めることが特に気に食わないらしい。議員は「やめろ、金持って出ていけ。娘を外に出すな」と忠告するのだが、カミラはとにかく議員の娘タマラを助けたくなったのだ。タマラを車いすに乗せたのだが、どこかに行ってしまった。タマラを探すカミラとマリア。留守番していたアニータも呼び、議員宅を隅々探し始めた。そして恐怖劇場が始まる・・・
なんだかんだ言って、結局は悪魔に取りつかれた話。『エクソシスト』の亜流ではあるが、ローマからわざわざ神父がやってきて、悪魔祓いをする展開。リンダ・ブレアほど怖くはないのですが、このタマラは人が秘密にしていることをすべて見抜いてしまい、姉妹の確執まで生ませてしまう。「あんた、裏切ったわねー!」とか喧嘩になるのだ。もう、真実を見抜かれるほど怖いものはないといった感じ。しかし、エクソシストたる神父が帰りに死ぬわけでもなく、姉妹も議員夫妻も悲惨だったが、平和的に解決?ノー、ノー、ノー。ラストはコミカルと言っていいほどのオチが用意されてました。
タイトルなし
DVDで。
メキシコの女ズッコケ三人組が金持ちの家に強盗に入ると、そこには監禁されてる少女が。
ズッコケ三人組はその娘を助けようとするが、実はその娘には悪魔が憑いていて、事態は急転していく…みたいな。
あの「ドント・ブリーズ」に端を発した「ドント○○」邦題ホラー映画最後ぐらいの刺客。
最近流行りは「クワイエット○○」ですしね。
監督が、イーライ・ロスの「グリーン・インフェルノ」とか「ノックノック」とかの脚本の人で、そこら辺みたいな、アメリカとかキリスト教圏の昔から言われてる恐怖とか倫理の部分をもう一回現代で「こええぞ!」ってした上でもう一個何かメッセージを付け加えてみせる…ってのはこの映画にもあります。
平たくネタバレすれば、扱ってるモノ的には「エクソシスト」なんだけど、言ってることは「ローズマリーの赤ちゃん」みたいな映画なんですよ。
でも、そこらへんより更に、一般の人、何ならこの映画の中では正しいとされる人物たちの怖さにスポットを当ててるのが、この映画の特徴じゃないすかね。
それを寓話的にやってる脚本は、なるほど確かにいい…かもしれない。
でも映画的にはダメダメで、とにかくローキーで見辛いし、主人公の過去パートがま~解りづらい。
あと人間側の残機が多い問題もありますね。
死に方とかに楽しさがあるタイプではないので、絶体絶命までが長い!
エクソシストは実質二人じゃん、残機!
実質以外の死に方も面白いじゃない。
平たく言えば退屈なんだよ!
怖いことが起こるまでが長いってのは別にいいんだけどさ、それまでをローキーで家の美術の不気味な様子でしか保ててないから、飽きんだよ!
あと、脚本も何だかんだで、オチが結構決まってるのに、そこでまだ主人公が信じてるものとかを考えると、え?信じるものの話をしてたのに、信じ方の問題( ᷇࿀ ᷆ )?みたいになっちゃう気もします。
『和風を感じさせる恐怖描写』
自宅にて鑑賞。メキシコ産。某スマッシュヒット作に肖り、捩った邦題が附いているが、強盗に入った家で返り討ちに遭い、酷い目を見ると云う共通点はあるものの両作に直接的な関係性は無い。この邦題、一見、某作に便乗しただけかと思いがちだが、最後迄観ると、誰を助けてはいけなかったのか、真意が判り、なかなか味わい深い(原題の"El habitante"はイスパニア語で「住民」の意)。徐々に気味悪さを増し、真相へ辿り着く展開は、定石乍ら惹き附けられ、とんでもない意外性さえ期待しなければ、充分鑑賞に堪えうる一作。60/100点。
・序盤からオカルトで、サタニックで、デーモニックで、エクソシズムで、と文字面だけだとマニアック寄りにも思えるが、然程のゴアシーンも無く、凡常なスリラーとして愉しめる。有り勝ちな悪魔祓いだけに帰着せず、ラストの捻りもアイロニックでニヤリッと出来る。神への不信感とも云えるテーマが貫かれており、短めの尺の割に、中身がギュッと詰まっていたと思う。
・前半のサスペンスフルな展開から、後半のおどろおどろしい流れへ移行し、振り返ると違ったテイスト二本分を鑑賞した気分。そして超常的なじめっとして粘着質な描写は、Jホラーの影響を受けているのではないだろうか。
・登場する三姉妹の不安げな表情は悪くないし、“ペドロ・ナタレ”枢機卿のF.ベセミルもそれなりに見える。そして何より、鍵となる不気味な“タマラ・サンチェス=レールモントフ”を演じたN.カブリアの好演が印象深い。
・較べるのも憚られるが、敢えて触れるなら、映画の出来は別として、邦題を捩った『ドント・ブリーズ('16)』より本作の方が、好みのストーリーであり、作風や展開も性に合っていた。
・鑑賞日:2018年9月23日(日・秋分の日)
信仰とは
舌舐めずり
ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛
よくあるエクソシストのエピソードに色々絡めてややこしく仕上げた作品。
オカルトホラー的な霊障はあまり起こらず、過去のトラウマを刺激された精神的なストレスと幻覚の作用が強い。
強盗に入った三人姉妹がヤバイ奴を見つけてしまう設定が面白い。ありがちでもあるが。
流れで判明してしまった思わぬ真実はだいぶ気持ち悪くて好き。家族関係が酷すぎる。
地下室の儀式ではとにかくコロコロと力関係が変わり、逆転から逆転の展開が続くので先が読めなくて面白かった。
どうなることかと見守るも案外普通な結末にガッカリ感はある。信仰に忠実すぎる人間は苦手だ。
そもそも議員夫婦が禁忌を犯した目的にブレがある気がする。
その行動から幸せに戻れるわけないのに。それほど切迫詰まって苛まれていたということかな。
とにかくタマラのビジュアルが絶妙で堪らない。
髪の毛を抜くから薄毛で青白い肌のシャープな顔つきで、絶叫シーンはだいぶインパクトがある。
まだ子役だろうに頑張ったな、と変に感心してしまう。
姉妹も美人揃いで良かった。私はカミラが好き。
個性的な進み方でわりと面白く観られたけど、恐怖シーンはもう少し欲しいところ。
黒い人影はなかなか不気味で良かった。ちゃちだけど家の隅々にチラッと見えてきそうで怖い。本編との関連性は薄いけど。
しかし宗教や文化にケチ付けるわけではないけど、信心と祈りの言葉と十字架と聖水だけで何故悪魔が祓えるんだろう。何故悪魔は人に取り憑くんだろう。
もし祓わなかったらどうなるんだろう。死ぬだけ?
洋画のホラーは悪魔を扱う作品が多いので、今後のためにも悪魔についての認識を改めて理解していきたいと思った。
憑依
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