長いお別れのレビュー・感想・評価
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蒼井優と繋がりたい・・・
認知症患者数は高齢者の7人に1人とまで推計され、軽度まで含めると今や400万人を超える方が患っている。介護する人、家族まで含めるとほとんど全ての人が関係してくる問題とも言えます。そんな時代、『ばあばは、だいじょうぶ』のような入門編に加え、今作では大きな決断をも要求されるテーマを扱っています。誤嚥性肺炎とかも参考になったし、人工呼吸器に加え胃ろうの問題もあればもっと良かった。
「家に帰る」という意味。「繋がりたい」という思い。メインテーマとは別に、家族がそれぞれ抱える問題をも描き、笑いもあり、泣き所もあり、そして汚物処理などの介護の現実もグサッと胸に突き刺さりました。さらに病院におけるインフォームドコンセントが必要な時代なため、延命治療も重要なテーマ。病院から呼び出されて、処置を施してもいいかを尋ねられる経験をしているだけに胸が締め付けられるほどだった。そこを笑い飛ばす演出にしたのは賛否両論だと思いますが・・・
また、完成度の高さを感じる伏線の回収。遊園地の幼い姉妹、クッキー、紅葉の栞、漢字マスター、挙手など、あぁ使ってるなぁと感心するばかり。ちなみにネットでエリザベスを検索したら“易利薩伯”と出てきました。襟なんとかって、ちょっと変です。笑っていいのかどうかわからなかったのが、「上を向いて歩こう」を歌った直後に網膜剥離の手術後にずっと下を向いて歩いていた松原智恵子でした。
次女の麻里を演じた蒼井優は最高!もう日アカ女優賞は決まったかもしれません。そして山崎努も助演男優賞決定です。残念なのは、演技は問題ないのですが、竹内結子パート。アメリカに住んでいるという設定自体が不要。予算的なものもあるかもしれませんが、アメリカらしさを感じられませんでした。最後に出てきた左ハンドルのプリウスが最もアメリカらしかったほど。
やっぱり蒼井優の存在は大きい。宿題やって50円もらったエピソードもいいし、男運、仕事運に恵まれないところも。「なかなか繋がれないね」・・・そんなことはない!俺が繋がってやる~と叫びたくなる縁側での会話。それでもね、家族の繋がりだけじゃなく、認知症患者に対しては近所の人や旧友など、周りの人の優しさも大切なんだよ。道彦くんも良かったけど、彼も忘れっぽいから・・・
泣いた、白けた、ほっこりした。
誰が一番好きかと聞かれたら、速攻回答、蒼井優。ホント、日本の女優さんで蒼井優が一番好き。何を見ても「この脚本、蒼井優であることを前提に、彼女のために書かれたんじゃないの?」と思わされるくらい、カメラの前で自然に話し振る舞う彼女は、すごいと思う。その対極が今回の共演者である竹内結子。何もかもが「ざーとらしい」。作り物感、ありありで、白ける事が多い。これ、あくまでも個人の感覚でしかありませんけど。蒼井優は10代の時から見てることになるけど、相変わらず可愛い。途中、変な映画が何本もあった気がするけど、今すごく良い。
縁側での山崎務と蒼井優のシーンが好き。これ芝居?演技?ホントの父娘のひと時にしか見えへんし泣かす。ここがピークだった。
介護の現実、女性が夢を叶える事の厳しさ、なんてのを上手く見せてはくれるけど。いや、そこは良いんだけれど。アメリカでのエピソード要るんか?つか、無理くりのグローバル化、英語化に、これまた速攻拒否反応。
学校もお家も研究所も日本建築じゃん。英語しゃべる役者さん、あかへんやん。Long Goodbyeと英語から攻める必然性、ないじゃん。ベタな東京物語にしなかった理由を、製作陣に聞いてみたいです。はっきり言うと、あれで感動半減、涙も乾くってもんで。
嫁不足の北海道。彼も未だ独身かなぁ。「そろそろ要る頃」。タイミング良いなぁ、って思いました。今、彼女に必要なのは君だから!
*家族が老いていくことの切なさといとおしさを描いた作品
現役時代は校長まで務めた知的な父親に少しずつ認知症の症状が現れる。その父親を世話する母と2人の娘たち。母、長女、次女が父との関わりの中でそれぞれが抱えている悩みや苦しみを織り交ぜながら、懐かしい思い出を辿り、そして気持ちを分かち合っていく。家族ならではの やるせなさ、温かさ、切なさをとても優しく描いた作品で、とても感動しました。
時折、クスッと笑える場面、静かに涙ぐむ場面、じーんと胸に迫る場面、、などなど細やかな描き方は中野量太監督の素晴らしさを感じます。
山崎務さんの言葉を必要としない表情だけの演技には圧巻です。松原智恵子さん扮する 品の良さの中にどこかズレたようなほわんとした母親が可愛らしく健気でした。夫をひたすら支え、尽くすという昭和の時代の典型例な理想の夫婦像が表現されていましたが、そのつながりに夫婦を超えた人と人との愛を感じました。
長女の息子(孫)との非言語の関わりにインターネットがそのつなぎ役をしているという今の時代らしい背景もうまく表現されていました。素晴らしかったです…!
前作より
心温まる作品だが
見なくても内容が分かる
個人的な上半期1番です
すばらしかったです!おそらく個人的な上半期1番になるかと!
キーヴィジュアルではあまり惹かれるものがなかったのですが、監督の前作もキーヴィジュアルも予告もいまいち惹かれなかったのに映画が最高に感動したので!今回もそれでした。
山崎さんが本当にたまりません!難しい役どころを自然に生きて、素敵でした。
夫婦、娘、孫、三世代との関係が丁寧に描かれていて、問題を抱えつつ不器用に活きる家族の様子がいとおしく、切なく、時々くすりと笑えて、本当に素敵な映画でした。
個人的には予告にもあったメリーゴーランドのシーンは、お父さんの視点というか情?が唯一見て取れて泣いてしまいました。
やさしい涙を流すことができて、家族に会いたくなる、本当に素敵な時間をいただきました。
家族を大切にしよう、そんな気持ちにさせられます。
名優の名演技光る
家族映画の傑作
愛される父親
山崎 努の老練な演技と、尊厳を守り抜く家族の風景に泣けてくる
中野量太監督といえば、前作「湯を沸かすほどの熱い愛」(2016)が日本アカデミー賞で、宮沢りえが最優秀主演女優賞、杉咲花が最優秀助演女優賞のW栄冠。その他の各賞も受賞したのは記憶に新しい。
この成功は、言うまでもなく、インディーズ監督作品に宮沢りえが主演したことが大きいが、それは中野監督のオリジナル脚本に惚れ込んだからこそ。
しかしそんな中野監督の新作は、オリジナルではなく一転して、中島京子の同名小説の映画化である。認知症になった父親とその家族の物語。家族の風景を描くのは前作と共通している。
原作の中島京子といえば、直木賞受賞した「小さいおうち」(2014)。山田洋次監督によって映画化され、松たか子と黒木華という2大女優を輝かせた。
なるほど、"中野量太監督×中島京子原作"の企画ならば、これだけのキャストが揃うのもうなづける。父親役に山崎 努。2人の娘として蒼井 優、竹内結子が共演する。
タイトルの"長いお別れ(=ロング・グッドバイ)"は、認知症の症状である、時間をかけて少しずつ記憶を失っていく様を例えた言葉だ。実際に著者の父親である中島昭和がアルツハイマー型認知症になり、亡くなるまでの10年間の体験をもとにしている。
また原作は連作短編形式で、父親を中心として、家族ひとりひとりの人生の群像劇となっているわけだが、それぞれのエピソードが家族と父親との年月の変化を、ユーモラスな筆致で描いている。映画もその空気感をうまく伝えている。
この手のテーマにありがちな深刻で重たい空気感が一切ない。
しかし微笑ましくみえて、認知症患者を家族に持つということの実際は、シャレにならないほど壮絶なはず。母・曜子(松原智恵子)が絶えず貫く、父親の尊厳を守り抜く姿勢に頭が下がるばかり。
なんといっても、山崎 努の老練で的確な演技が見どころ。認知症の進行、体力の減衰、コミュニケーションの喪失が明確に分かる。もちろん髪型や服装、メイクなどのサポートもあるのだが、セリフの発声、仕草や姿勢などが徐々に変わっていく。
山崎 努の演技に呼応するように、全力でぶつかる一家を演じる、松原智恵子、蒼井優、竹内結子が作品のバランスを高度に支えている。
明るく描けば描くほど、泣けてくる。
(2019/6/1/ユナイテッドシネマ豊洲/ビスタ)
タイトルなし(ネタバレ)
映画館で鑑賞。
泣かせたい、笑わせたいってのが頻繁にあるんだけど、どのシーンにも共感する事が出来なかった。泣きも笑えもしなかった。(唯一、離婚して離れていた子供と面会するシーンだけは涙が出そうになった)
認知症もなんかリアルティに欠け、終始話しの中へ入っていく事が出来なかった。人工呼吸器は結局どうしたんだろう?まあ、どうでもいいんだけど。
伏線をはり、後で繋がるっていう映画の王道的なものも頻繁にあるんだけど、わざとらしくてこれもイマイチに感じた。お小遣いの話し、ポンカンあめ、もみじの葉、じゃがいもなど。
ただ、俳優さん達は、皆さん演技が上手でした。
監督の前作、湯を沸かす…が良かっただけに期待しすぎたのかもしれません。
誰かの為に。
父親の70歳の誕生日に母親からの呼びかけで姉妹共に約1年ぶりに実家に帰ったら、半年前から父親が認知症を患っていると知り、そこから巻き起こって行く話。
自分達の生活やそれに関する問題を抱えつつも、気にかけて行く姉妹に意に介さずな当の本人と当たり前に世話をする母親。
予告編やCMの通り、すっとぼけた笑いを交えつつ認知症患者と家族達を明るく楽しくみせて行く判りやすいドラマで、コテコテだし奇麗事だけど、温かく優しく日本映画らしくて面白かった。
とぼけているのか寝ぼけているのかということや、失念しているのかという様な出来事をたまーに感じるところから始まって行く認知症。
もっと軽度だったし期間も短かったものの自分も身内の認知症を経験したことがあるけれど…こればっかりはねぇ…。
現実はこんなキレイなものでもこんな気楽なものでもないし、本当に奇麗事だけれど、こういう優しさや温かさや愛情は忘れないでいたい、少なくともたまには思い出したいと思うよね。
笑い泣き、泣き笑い
予告通り、お父さんが痴呆になっていく話。
これだけで、ある程度はストーリーが予想できると思います。
私も母を亡くし、祖母は大往生でしたが、痴呆と延命治療の有無など経験しました。この経験は誰にでも当たり前に起こることなので、ちょっとしたシーンで涙が出ます。
さらに、家族の物語があります。
明るく淡々と当たり前のように介護しても存在も忘れられていく妻。
旦那と息子との関係に悩む長女。
仕事も恋愛も上手くいかない次女。
これもよくある当たり前の話ですが、どの目線にも共感できるので、涙が出ます。
ココ最近で最も泣けてしまいました。映画館で嗚咽寸前です。
が、、、暗い映画ではありません。
同時に、とても明るく楽しい映画でもあります。
映画館でも何度も笑い声がおきるので、ある意味コメディ要素もあると言えます。
最後のシーンにも笑いが起きました。
笑っていると急に泣けたり、泣いていると急に笑わせられたり。感情崩壊です。
とても気持ちのいい、後味のいい映画でした。
所々、昭和のの演出もありましたが、4人の俳優さんの熱演が良かった。また、セリフ無しで笑顔や手を挙げるだけで泣けてしまう演出には脱帽です。
最後の校長先生のシーン 孫はどうなったの?
とてもいい映画でした。
私も認知症になるような気がしてなりません。
どうすればよいのでしょう。
アメリカ長女家、なんでだろう? しれ―ッとした空気が漂っています。
旦那は悪い人ではないのだが。
気になるシーン。
息子(孫)は、あれは退学処分?
もやっとした気分で映画が終わりました。
登校拒否になってしまった息子(孫)
その後はどんな人生を選んだのかとても気になります。
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