長いお別れのレビュー・感想・評価
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家族を大切にしよう、そんな気持ちにさせられます。
ストーリーそのものはさほどドラマティックではありませんが、それでも俳優陣の名演と家族愛、家族の絆に感動させられます。
「湯を沸かすほどの熱い愛」で脚光を浴びた中野量太監督ですが、今作も期待を裏切らない良作でした。
たとえ認知症を患った父に忘れられてもそれでも温かく父を見守る家族の姿に、この映画を見終わったあと家族を大切にしよう、きっとそんな気持ちにさせられているはずです。
名優の名演技光る
認知症を長いお別れという事らしい。山崎努さんの名演技に尽きる作品であるが随所に見所・泣き所があって涙腺崩壊する事数回。突然奥様にプロポーズするシーンはかなりヤバいですね。
松原さん竹内結子さん蒼井優さんで家族愛とくればもう観るしかないでしょう!
是非映画館で🎦
家族映画の傑作
いやぁ、凄い映画だった。
暖かく魅力的な家族映画。当人たちにとっては長い闘いの日々だろうが、どこかチャーミングで憎めないエピソードの一つ一つが家族の良い思い出となるのだろう。
山﨑努さんの演技力はさすがだった。松原智恵子、竹内結子、蒼井優ら日本を代表する演技派女優が脇を固めていて、非常に見応えがあった。
愛される父親
認知症を患う父親を持つ家族の話。ストーリーは、なんの変哲も無い物だけど、父はとても家族に愛されている。
認知症であろうとなかろうとそれは変わらない。認知症の父も家族を愛してやまず、認知症ぶになってもそれは変わらない。
家族がそれぞれ問題を抱えながらも、父への愛をつないでいく姿はとてもほっこりさせられる。父の対応もとてもいい。
山崎努の父の良さには脱帽するが、配役陣の演技も素晴らしい物があり、見事な家族像を描いている。
私も数年前に父を亡くしたが、それに被るように思えた。
静かな家族愛を感じたい方は是非見て欲しい。
山崎 努の老練な演技と、尊厳を守り抜く家族の風景に泣けてくる
中野量太監督といえば、前作「湯を沸かすほどの熱い愛」(2016)が日本アカデミー賞で、宮沢りえが最優秀主演女優賞、杉咲花が最優秀助演女優賞のW栄冠。その他の各賞も受賞したのは記憶に新しい。
この成功は、言うまでもなく、インディーズ監督作品に宮沢りえが主演したことが大きいが、それは中野監督のオリジナル脚本に惚れ込んだからこそ。
しかしそんな中野監督の新作は、オリジナルではなく一転して、中島京子の同名小説の映画化である。認知症になった父親とその家族の物語。家族の風景を描くのは前作と共通している。
原作の中島京子といえば、直木賞受賞した「小さいおうち」(2014)。山田洋次監督によって映画化され、松たか子と黒木華という2大女優を輝かせた。
なるほど、"中野量太監督×中島京子原作"の企画ならば、これだけのキャストが揃うのもうなづける。父親役に山崎 努。2人の娘として蒼井 優、竹内結子が共演する。
タイトルの"長いお別れ(=ロング・グッドバイ)"は、認知症の症状である、時間をかけて少しずつ記憶を失っていく様を例えた言葉だ。実際に著者の父親である中島昭和がアルツハイマー型認知症になり、亡くなるまでの10年間の体験をもとにしている。
また原作は連作短編形式で、父親を中心として、家族ひとりひとりの人生の群像劇となっているわけだが、それぞれのエピソードが家族と父親との年月の変化を、ユーモラスな筆致で描いている。映画もその空気感をうまく伝えている。
この手のテーマにありがちな深刻で重たい空気感が一切ない。
しかし微笑ましくみえて、認知症患者を家族に持つということの実際は、シャレにならないほど壮絶なはず。母・曜子(松原智恵子)が絶えず貫く、父親の尊厳を守り抜く姿勢に頭が下がるばかり。
なんといっても、山崎 努の老練で的確な演技が見どころ。認知症の進行、体力の減衰、コミュニケーションの喪失が明確に分かる。もちろん髪型や服装、メイクなどのサポートもあるのだが、セリフの発声、仕草や姿勢などが徐々に変わっていく。
山崎 努の演技に呼応するように、全力でぶつかる一家を演じる、松原智恵子、蒼井優、竹内結子が作品のバランスを高度に支えている。
明るく描けば描くほど、泣けてくる。
(2019/6/1/ユナイテッドシネマ豊洲/ビスタ)
映画館で鑑賞。 泣かせたい、笑わせたいってのが頻繁にあるんだけど、...
映画館で鑑賞。
泣かせたい、笑わせたいってのが頻繁にあるんだけど、どのシーンにも共感する事が出来なかった。泣きも笑えもしなかった。(唯一、離婚して離れていた子供と面会するシーンだけは涙が出そうになった)
認知症もなんかリアルティに欠け、終始話しの中へ入っていく事が出来なかった。人工呼吸器は結局どうしたんだろう?まあ、どうでもいいんだけど。
伏線をはり、後で繋がるっていう映画の王道的なものも頻繁にあるんだけど、わざとらしくてこれもイマイチに感じた。お小遣いの話し、ポンカンあめ、もみじの葉、じゃがいもなど。
ただ、俳優さん達は、皆さん演技が上手でした。
監督の前作、湯を沸かす…が良かっただけに期待しすぎたのかもしれません。
誰かの為に。
父親の70歳の誕生日に母親からの呼びかけで姉妹共に約1年ぶりに実家に帰ったら、半年前から父親が認知症を患っていると知り、そこから巻き起こって行く話。
自分達の生活やそれに関する問題を抱えつつも、気にかけて行く姉妹に意に介さずな当の本人と当たり前に世話をする母親。
予告編やCMの通り、すっとぼけた笑いを交えつつ認知症患者と家族達を明るく楽しくみせて行く判りやすいドラマで、コテコテだし奇麗事だけど、温かく優しく日本映画らしくて面白かった。
とぼけているのか寝ぼけているのかということや、失念しているのかという様な出来事をたまーに感じるところから始まって行く認知症。
もっと軽度だったし期間も短かったものの自分も身内の認知症を経験したことがあるけれど…こればっかりはねぇ…。
現実はこんなキレイなものでもこんな気楽なものでもないし、本当に奇麗事だけれど、こういう優しさや温かさや愛情は忘れないでいたい、少なくともたまには思い出したいと思うよね。
笑い泣き、泣き笑い
予告通り、お父さんが痴呆になっていく話。
これだけで、ある程度はストーリーが予想できると思います。
私も母を亡くし、祖母は大往生でしたが、痴呆と延命治療の有無など経験しました。この経験は誰にでも当たり前に起こることなので、ちょっとしたシーンで涙が出ます。
さらに、家族の物語があります。
明るく淡々と当たり前のように介護しても存在も忘れられていく妻。
旦那と息子との関係に悩む長女。
仕事も恋愛も上手くいかない次女。
これもよくある当たり前の話ですが、どの目線にも共感できるので、涙が出ます。
ココ最近で最も泣けてしまいました。映画館で嗚咽寸前です。
が、、、暗い映画ではありません。
同時に、とても明るく楽しい映画でもあります。
映画館でも何度も笑い声がおきるので、ある意味コメディ要素もあると言えます。
最後のシーンにも笑いが起きました。
笑っていると急に泣けたり、泣いていると急に笑わせられたり。感情崩壊です。
とても気持ちのいい、後味のいい映画でした。
所々、昭和のの演出もありましたが、4人の俳優さんの熱演が良かった。また、セリフ無しで笑顔や手を挙げるだけで泣けてしまう演出には脱帽です。
最後の校長先生のシーン 孫はどうなったの?
とてもいい映画でした。
私も認知症になるような気がしてなりません。
どうすればよいのでしょう。
アメリカ長女家、なんでだろう? しれ―ッとした空気が漂っています。
旦那は悪い人ではないのだが。
気になるシーン。
息子(孫)は、あれは退学処分?
もやっとした気分で映画が終わりました。
登校拒否になってしまった息子(孫)
その後はどんな人生を選んだのかとても気になります。
心苦しいのですが、批判的な立ち場でレビューします。
相性の悪さはどうしようもないということでしょうか。
『湯を沸かすほどの熱い愛』について、
❶黒焦げの遺体が風呂釜に残るであろうこと、死者への尊厳の欠如、愛する母親の遺体がそう扱われたことに無頓着な遺族(死体遺棄という犯罪への加担でもあり、ユーモアとしての許容範囲を超えるのではないか、と個人的には感じています)
❷いじめ被害者や家族への配慮の無さ(下着姿にまでなってわが子、それも女の子が闘うことを望む親がいるのだろうか)
を主な理由として、批判的な立場でレビューしました。
前回、個人的な思い込みが強かったという可能性もあったかもしれないので、今回はなるべく客観的で公平な見方を心掛けて鑑賞したのですが、やはり、ダメでした。
この映画で気になったことを箇条書きすると下記の通りです。
❶原作には無い万引きシーン
認知症の方が実際に起こしてしまう可能性、認知症を口実に犯意を否定する事例。どちらも取材に基づき、本当にあることとして描いたのかもしれません。だとしても、介護してる方の心労やいたたまれなさを想像したら、わざわざ描く必要は無いのではないでしょうか。また、スーパーの店長さんや幹部社員と思われる方の対応もあそこまで悪辣に描くのは日々万引き対策に苦労している現場の人への配慮にも欠けると思います。多くの現場の方はもっと人間的な対応をしているはずです。
❷風評被害への配慮不足
フクシマの事故について、当時外国では放射能漏れの危険性を声高に叫んでいたのは事後の報道で知る限りたぶん事実だと思います。なので、原作では心配のあまり結果的には過剰反応だったことが分かるように書かれていますが、この映画では、セシウムが東京圏でもかなりの警戒レベルだったように受け取られてもおかしくないように描かれていたように思います。風評被害の悪夢(農作物、イジメ、差別的言動など色々な場所で多岐にわたり、発生したと記憶しています)を思い出す方もいらっしゃるのではないでしょうか。そう思うと安易な扱いのように思えるのです。
❸今度は遺体ではなく、衰弱した患者への思いやりの無さ
誕生日会の小道具のひとつである星模様の円錐形の帽子。
15センチも動かしたら、人工呼吸の管が外れてしまうかもしれないし、床ずれにも影響するのではないかと心配になりました。勢いあまって他の部位を骨折するかもしれないわけですし、意識があろうがなかろうが、あの奥様がそんな夫の体への思い遣りのない悪ふざけ⁈に近い行為を一緒になって行うことに違和感がありました。
中野監督は総じて、当事者の心持ちや関係者の受け止めようへの想像力よりも自分の技巧的な泣かせの演出の方を優先する方のように見えてしまうのです。
中野監督ファンの皆さまには、一片の違和感もないのでしょうか。
などと書くと感情的に噛み付いてるように見えますが、この映画の良いところもそれなりには分かってるつもりです。ただ、自分の感覚が異常なのかな、とついつい不安になってしまっただけですので、お気になさらないで下さいね。
この家族に会いに行ってみて下さい
少年の成長や優しさを見ることが出来ます。
母親の強い決意を知ることが出来ます。
娘たちの、川の土手を涙がこぼれないように上を向いて歩かなくてはならない辛さや、孤独を感じても意地でも頑張る姿勢を感じることが出来ます。
そして、父親の三本の傘の思いやりに触れることが出来ます。
亡くなった僕の父は、幸いにも認知症にはなりませんでした。
しかし、すごく大好きだった伯父が、認知症になって、行方不明にもなって、結局見つかりましたけど、その後施設で暮らすことになりました。
伯父の妹、僕の母が行っても、もう分からないからと言われていたので、半ば顔だけでもと、会いに行ったつもりのお見舞いで、僕から、伯父の息子、僕の従兄弟のお兄ちゃんの話を試しに切り出してみると、
「ああ、一昨日来たよ」
と、はっきり話しました。
「うん、元気、元気」
とも言いました。
本当に、従兄弟のお兄ちゃんは、一昨日来ていたのです。
僕のことを覚えていたかは分かりません。
でも、なんかホッとしました。
海軍学校を出た後、戦争に行って、ガリガリになって帰って来た伯父だそうです。
もう亡くなりましたが、ちょっと不思議な体験でした。
この家族に会いに行ってみて下さい。
何か思い出すこともあるかもしれません。
家族の話。
あの「湯を沸かすほどの熱い愛」の監督作と知って、慌てて観に行った。
山崎努主演、このタイトル。なんとなくストーリーは想像できる。(原作を知らないので)
ラストは大泣きなんだろうなと…
オープニングの、全くストーリーに絡んでこない少女二人。
そのあと、途中クスクス笑いながらしばらく物語に引き込まれてて、すっかりこのオープニングシーンを忘れていた。
そして後半、そのオープニングに戻るとクライマックスとも言えるあの名シーンへとつながる。
ずっと戻りたかった場所…
娘たちの日々の困難も、ギューっとしてなんとかしてくれそうな父親だったんだろうな。
だから認知症になっても家族皆で見守り続ける。
ちょっとピントずれてるけどいつも家族のことを考えてる母親が、何しろあんなに愛してやまないのだから。
そして、なぜか分かり合ってる孫との関係。ここがこの映画の一番のキモかもしれない。
観終わったあと、決してハッピーな終わり方ではなかったけど、結末は見えてただけに監督の前作同様爽快なラストだった。
謎のお誕生日帽子(笑)
あーこんなんあるあるって思いながら、ウチにもあったかも…と、なかなか思い出せずにいる。
個人的には良い日本映画
泣き笑いあり、楽しめる映画でした。
原作は未読だが、一点だけどうしても腑に落ちない所がある。
物語は2011年以前に遡り始まる。
合間で何年後と出てくるから、徐々に3.11の日付に近づいて行くことが分かる。
そして遂にその日が来る。
やはり、東日本大震災に物語も触れていく。
ただ、そこに物語として大きなターニングポイントを感じられなかった。
日本人の大半が共通認識としてある大震災、多くの方が亡くなられている。
その事を扱うにはあまりにも軽く触れているように感じ、その描写事態が作品にとって蛇足となっているようで残念だった。
※監督や原作者批判とかでは無い。個人の感想です。
泣きたかった。
原作 中島京子、そして監督があの『湯を沸かすほどの熱い愛』の方。
更に、キャストも外れるわけがないメンバー。
間違いなく面白いに違いないと期待して見に行きました。
でも泣けなかった。
予告通りのストーリーをなぞるような簡単な映画。
全152件中、121~140件目を表示