劇場公開日 2018年11月10日

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「全身真っ赤に染まりたまえ」マンディ 地獄のロード・ウォリアー KinAさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0全身真っ赤に染まりたまえ

2018年11月14日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

良くも悪くも苦行のような映画だった。
画力とキャラの強さが半端なくストーリーも面白いのに、信じられないくらい冗長なテンポに意識が飛びそうになる。
マンディの顔面が恐ろしくて頻繁に目が合う度にヒィッとなった。眉毛描いて。

前半のマンディとレッドの会話の隅々に「これは意味があるんだろうな」と注意してドキドキして耳を傾けていたのが馬鹿らしいったら。
もういいよなんでも、全部どうでもいいよ、好きにしなよ、とりあえずカルト野郎もバイク野郎も全員ぶっ殺してくれよ!!皆苦しみ叫べよ!!と、謎テンションに昇華。

殺戮のバトルシーンの楽しさでギリ持ち直してくれる。
一人一人の殺し方が違うのも細かいところにこだわったゴア描写もゴクゴク飲めちゃいそうな血液も良い。
真っ赤に染まったスクリーンの美しいこと。
木こりだから斧なのか。あの中二病デザインの型はどうしたんだ。

ジェレマイアの幼稚な自己愛と裸体もいいけど、何より狂ったバイク野郎達の造形が最高だった。細かいディテールの解説付き写真集を頂戴。
AV流しながらコカインをキメる股間ナイフ氏が狂おしく好き。セクシーな液体ドロドロ仮面さんも好き。全身トゲトゲ君は動きにくそう。
あのオカリナみたいなやつ吹いたら飛んで来てくれるの?率先して呼びたい。車の窓開け閉めして待ってるから。

赤を基調にした強いライティングのドラッギーな映像が好き。
終始ゴォォォ〜と鳴り響く音楽はこの映画に合ってるけど、スリリングなシーンもどこかグダッてるように感じてしまうのでもう少し小出しにしてくれてもいいのでは。
全体的に好きな要素がたくさんあるのに意味がわからないことも多く、何だかノリ切れなかったのが悲しい。もう少しいい感じにトリップしたかった。
強めの酒を飲んでテンションの高い夜にもう一度観ようと思う。

KinA