暁に祈れのレビュー・感想・評価
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地獄の中の希望
とんでもないものを見せてくれる作品だ。タイの刑務所は地獄のようだと本で読んだことはあったが、ここまですごいとは。
ジャン=ステファーヌ・ソベール監督のリアリティへのこだわりによって、撮影場所は元刑務所の建物で、囚人役も元囚人たち。なかには殺人を犯したものを混じっているらしい。刑務所内で暴行も殺人もクスリも当たり前、周囲のどこを見渡しても希望のない世界で、主人公のビリーは殴り合いの世界「ムエタイ」に光を見出す。ムエタイは神聖な競技だ。ワイクルーとという、神に祈りを捧げる踊りを試合前に行う。一方で賭博の対象になっていたりもするし、貧困から抜け出すことを夢見る少年たちが身を投じる世界でもある。
暴力が支配する地獄の刑務所で見つけた希望が、格闘技という殴り合いだったことは、主人公はどこまでいっても暴力から逃れることができないことを示唆していかもしれない。それでも生きる意思の強さが胸を打つ。
暗闇の中に差す一点の光
常時主人公に至近距離で張り付いたハンディカメラが、暴力と賄賂が渦巻く刑務所内をぐるぐる回り続けて、閉塞感を通り越した一種の快感を呼び覚ましていく。1カット1テイクを再編集して構成したという映画のフォーマットが、まさか、こんな効果をもたらそうとは!?そして、麻薬所持で逮捕、投獄されたイギリス人ボクサーを取り囲む、褐色の肌にどす黒いタトゥを入れたタイ人収監者たちの殺気が、これほどまでに観る側を震撼させるとは!?字幕スーパーでカバーされない意味不明のタイ語が、さらに戦慄を増幅させる。数ある刑務所映画の中でも、暴力と孤独を克明に描いたという意味で、これを超える作品を今は思いつかない。主人公が救済へと手がかりを見つけるまでの約2時間は、しかし、不思議な心地よさを与えてもくれる。それを表現するとしたら、暗闇の中から光が差し始める瞬間を待つ、祈りの時間とでも言おうか。個人的に、今年のベストワンと断言できる1作だ。
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暁に祈れ
❇️『超‼️入墨輩祭り開催❗️』
★彡中々の死んだ方がマシ感がエゲツない😱
🇹🇭タイ
地下格闘技でギリギリの生計を立てていた男が主人公。ドラッグ漬けで試合に負け、窃盗の容疑で警察に捕まる。
刑務所内の壮絶な生活でボロボロになっていく主人公は光を見つける事が出来るのか?
実話ベースのクライム成り上がりストーリー
◉83D点。
★彡『私も祈る気持ちで観てました。』
グラグラの主人公のダメっぷりどこで破滅してしまうのかと祈る様に鑑賞🙏
🟢感想。
1️⃣『入墨だらけに驚く😱』
★彡何故ここの刑務所は入墨だらけなのか?
2️⃣『問題だらけの刑務所怖すぎる😨』
★彡ドラッグ、イジメ、暴力、レイプ、自殺、殺人、まさにドラマの『プリズンブレイク』を見ている様。
3️⃣『悪いことはしてはいけないな。🙂↕️』
★彡タイの刑務所は本当に嫌だと思った。
4️⃣『自伝なんやな。🤔』
★彡良く🇹🇭タイがこの映画を許可してくれたなと思った。本当はもっとエグいのかも😱
刑務所の生活感がすごい
採点3.9
ドラッグに落ちぶれた元ボクサーの再起の物語。
服役したタイの刑務所がひどい。暴力・レイプ・ドラッグ・賄賂が蔓延していて、「あしたのジョー」の酷い版。
刑務所が本物(じっとりした感じがすごいリアルだと思ってたら)だったり、囚人にも元本物を起用するこだわりよう。
なので刑務所の生活感がすごいんですよ。
こんなところには1秒もいたくないってなります。
囚人はみんなとにかく刺青がやべえレベルで、中でもゲン(一目見たら「あ、こいつか…」ってわかる)はどうしてそうなった?状態です。
あとソムラック・カムシン(元天才ムエタイ選手で、国際式に転向しタイ初の金メダリスト)が出てたりと、リアリティに対する徹底ぶりには驚かされます。主演のジョー・コールも色々頑張ってました。
とにかく、地の底からのしあがる様が凄まじく、自伝が元なのでドキュメンタリーのようでもあります。
実に見応えのある作戦でした。
実話ベースの映画というよりドキュメンタリー
ボクサーであるビリー・ムーアの自伝『A Prayer Before Dawn: My Nightmare in Thailand's Prisons』が原作の実話。
地獄のような刑務所に収監された主人公が過酷な日々の中で闘志と正しい心を取り戻していくという流れは『あしたのジョー』を彷彿とさせる。
舞台となっているのはタイに実在するクロンプレム中央刑務所(この刑務所に原作者のビリー・ムーアは収監されていた)。
それだけではなく、エキストラも元囚人なので映像に圧倒的なリアリティがある。
ムエタイのコーチの動きがキレが良いなと思ったら、アトランタ五輪の金メダリスト ソムラック・カムシン!
過去鑑賞
この作品もレビューしてなかったですね。
英語の箇所のみの翻訳だった事も有り、言葉による情報量が極端に少ない作品ですね。
そのため映像とその雰囲気から推測するしかないシーンが多々ありましたが、これが全く気にならず、寧ろ近接するようなカメラワークもあって、リアリティに感じられました。
個人的にはこの雰囲気もストーリーも含め、かなり好みの作品でした。
刑務所プラス格闘技という熱くなる要素が2つもあるお蔭もあって、実話ベースとは思えないくらい面白かったです。
実話ベース、ドキュメントタッチが奏功。ミッドナイトエクスプレスに酷似
白人が有色人種開発途上国で薬物犯罪を犯し服役。おぞましく悲惨な収監状況からの・・・・という点で真っ先に思い出されたのがアランパーカー監督「ミッドナイトエクスプレス」。
本作品の異なる点は白人服役囚が刑務所内のボクシングチームに活路を見出し、スポ根的イケイケ活劇になっていた事。
だから、フィクションかノンフィクションか判断しずらいものがあり、エンドロール前でようやく実話ベースと判明した時はオォッ!!・・・・・と小さく驚かされた。
エンタメ色は極力排除し、リアリティ重視で間延び感が生じないよう矢継ぎ早にエピソードを展開させたことでこちらの好奇心も常に賦活。
加えて、ボクシングに打ち込み出した白人服役囚についつい感情移入させられ、さらにエンディングに〝リアルな主役元服役囚”を登場させるという憎い演出を重ねる追い打ち効果からかなりの充足感と爽快感が残されることとなった。
お見事でした。
なんちゅう絶望
刑務所で撮影し、劇中に登場するメインキャスト以外の大半が元囚人という、実話に基づくヤバい映画。イギリス人が麻薬で捕まり収監されるのだが、そこは頭から全身タトゥーの入った厳つい輩達の巣窟。殺人、リンチ、ホモレイプ、何でもござれ。完全アウェイの主人公。運命や如何に…。
絶望の中で見つけた道
描写がリアルで前半とか見ていてけっこうしんどくなるし、主人公の苛立ち、不安、絶望等が凄く伝わってくる。
タイ語に字幕がつかないのが不安に拍車をかける。言葉がわからないってめっちゃ不安だよな。
ムエタイに打ち込みはじめてからはわりと良い方向に向かいはじめて少し安心した。
試合はちょっと見辛かったかな。カメラワークが微妙。
ラストだけど、線路の先に彼は何を見たんだろうね。
スッキリ要素皆無
いやぁ、エグいです…ホント。
地獄という名に相応しい刑務所…周りは全身隙間なく刺青だらけの文字通り鬼のような顔の凶悪な囚人ばっかりで一部屋数十人でベッドもなくパンイチで雑魚寝。たまに隣は既に死体だったり…もう最悪
頼むから、ここにだけは行きたくないです😭
映画なので臭いがないのだけが救い
途中出てくる他の軽レベルの刑務所がまるでパラダイスに見えてくるわ😩
展開としては、スッキリ要素皆無ですが実話という事でこれはこれでイイんじゃないでしょうか
最後出てくるオトーサンが実は…!
タイトルとエンディングは良い
何の知識も持たずに見始めたけど、実話ベースなんですねコレ。
終わり方は映画ならではの演出で面白かったけど、そこだけ。
原作本には「事実を伝える」っていう価値があったんだろうけど、
映画として発表するなら、もうちょい魅せる工夫をしてほしかったな。
過酷
自伝を映画化した作品。
タイの刑務所が悲惨な環境のなか、ムエタイを通じて主人公が再生する話です。
主人公がイギリス人でタイ語を話せないので、映画全般的に言葉数が少なく過酷な状況を見せられている感がとてつもなく大きく感じました。
その影響もあり、なかなか2時間の尺は長く感じ、疲れました。
面白みという点では、ほぼない作品だと思います。
見る人を選ぶ作品だと思います。
リアリティにこだわりすぎ
何ならもっとドキュメンタリー・タッチで描いた方が潔かったかなぁ。中途半端な主人公ビリー・ムーアの描き方により心の奥底までは伝わってこない。序盤の逮捕劇や刑務所入所の辺りがもっとも面白かった。
レイプ、自殺、殺人、汚職。色んな悪がはびこっている刑務所内。こんな所へは絶対に入りたくない!東南アジアといえば、タイに限らず外国人の不法逮捕というニュースも耳にするし、誤認逮捕の可能性も十分ありうる。しかも言葉が通じない怖さ。危なっかしい所はとにかく行きたくもない。主人公はその恐怖をヤッバーと呼ばれる覚せい剤で紛らわせたのだろうけど、普通の人じゃ耐えられません・・・
タイトルなし
タイの刑務所に服役したイギリス人ボクサー
ビリー・ムーアの自伝を映画化
ジャン=ステファーヌ・ソヴェール監督は
リアリティにこだわり
本物の刑務所で・本物の元囚人たちを集め
その会話にも台本はなく罪状も事実だそう
.
劣悪の極みのような刑務所
そこにいる囚人たち
それだけでもう圧倒されてしまった😨
彼らが話すタイ語には字幕なく
何を言ってるのかわからず怖い😭
頭のてっぺんから足の先まで全身タトゥー
それも顔面まで😱
本物の囚人たちの本物のタトゥー
観賞後に知ってまたビビる😫
.
タイの監獄のドキュメンタリーを観た気がします
絶対絶対ここに入ってはいけない!!!!!!
「サウルの息子」に似た、残酷→絶望感→微かな希望
スゴイ映画を観たという満足感!
タイの刑務所の劣悪さは有名ですが、その中でも最悪な刑務所で、更には言葉が通じないという絶望的な状況。
しかも、寝ている間に隣で男がレイプされているわ、その後謎の死を遂げているわで、もう、生きた心地がしない。
この、絶望的な状況の描き込みが最高です。
劣悪な状況であればある程、そこから這い上がろうともがく主人公に感情移入し、応援したくなるもの。
独房でも筋トレをしている姿に涙がでました。
にしても、刑務所内の人々の全身タトゥーは凄まじいな。
それだけでも観る価値アリ!
とても判断が難しい。ドキュメントとしては○
DVDなどではなかなか探しにくいと思って
映画で観に行きました。
落ちぶれてしまいタイで捕まってしまう主人公。
刑務所はとてつもない環境で
その中で生き抜くために一念発起する。
という感じではあるんですが、
自伝が元になってるので仕方がないとは思います。
主人公のダメさ加減にウンザリしかけてしまいます。
ですが、タイの刑務所の劣悪さや
囚人達の迫力。この辺はとてつもないので
観る価値はあります。
オバケより数倍怖い囚人
ホラー映画よりよっぽど怖かった。
あまりにリアルで匂いも伝わって来そうだった。
この世の地獄かと思う劣悪環境に、
絶対犯罪は犯すまいと心に誓った。
主人公がタイ人じゃないので、
国は違えど異国人から観たタイの刑務所を
主人公を通して体験出来るのでただただリアルで
恐ろしかった。
タイ語の訳がほとんど付かずに
何言ってるか分からず、笑ったり小突いたりしてくる
のがめちゃくちゃ怖かった。
男ばかりの刑務所の中で、ニューハーフのおっぱいが
作り物のはずなのに、
とても柔らかそうで母性に溢れてて
神々しくも見え、
映画史に残るおっぱいのカットのような気がした。
刑務所の生活はとてもリアルなのに、
ムエタイのリングでのシーンが寄りばかりで
見づらく、迫力がなかったように思う。
これほどドラッグはダメ!と思える映画はないかも
しれない。
蜘蛛の糸
言葉も分からず地獄のようなタイの刑務所に放り込まれるイギリス人ボクサーが、ムエタイを通じて立ち上がる。
タイ語の字幕がないことで、主人公の地獄や恐怖、不安を観ているこっちも追体験させられるという仕掛けや、ハンディーカメラを用いて超至近距離で撮影することで、試合中の主人公の息遣いを耳元で聞いているような感覚など、意欲的な演出が光る。
さらに劇中、主人公に何度か救いの手が伸ばされる様子は、芥川龍之介の「蜘蛛の糸」を思い出した。
そういう意味で、極めて東洋的な価値観の映画だと思う。
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