オペレーション・フィナーレのレビュー・感想・評価
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アイヒマンに弁解の余地など無かった
アイヒマンを捉える話を今語る事にどう言った意味があるのか?
『ホロコーストを起こした指導者を倒しても、結局、ナチスは生き続けた』そう言った結論にこの映画は達しているので、共感はしたいと思うが、60年前の出来事を今取り上げる意味をもう少し語って貰いたかった。
アイヒマンに弁解の余地など無かったと思うが。秘密裏にやった事を『真実を今語る』と言われても、信じがたく感じる。僕もイ○ラエルの『モサ○』は怖い集団と思っている。そう、思い込まされている。ユダヤ謀略論をこの程度の映画では払拭出来ないと感じる。
今は残ってしまったナチ的考え方を、イデオロギーに関係なく、糾弾して、根絶していかなければ駄目だと思う。アイヒマンの一件も忘れてはならないが、形を変えて、アイヒマンは生きている。勿論、プーチンもそうだろうが、プーチンばかりではないと僕は感じている。
SS45381⇄SS45326 落ち無いシミ
内容は、WW2のナチスドイツ政権下で行われた大量虐殺ホロコーストの責任者でもあるアドルフ・アイヒマンを逃亡先特定後に生捕りにするべく立ち向かうモサドの人々(ユダヤ人グループ)とこれを裁こうとするイスラエル🇮🇱国家の話。好きな言葉は『署名は検討する前に、名前だけでも教えてくれ』丁度ミッドポイントに当たる拉致監禁されている時のアイヒマンを手厚く保護している主人公ピーターに対して感謝の意を込めて聞いた言葉。『私には戦争は数字だ、只祖国ドイツに尽くしただけだ』とのアイヒマンの言葉でアバンタイトル終わる辺りは、ゾッとした恐ろしさがありました。ハンナアーレントの全体主義的考えを踏まえる様な考えで『悪の凡庸性』を通説に感じます。好きな場面は、イスラエル🇮🇱に裁判所て裁かれるアイヒマンが傍聴席にいるピーターと奥さんを眺める片方の口角を上げる仕草は、2人の関係を祝う様に見え自分が得られなかった幸せと未来を思い描いた心の絆が感じられ、決して許された好意ではありませんが言葉ない会話が切なくなりました。物語は、終始ピーターとアイヒマンの尋問官と被告人ではなく、友情にも似た人間関係を描いています。南米ブエノスアイレスに残るナチス残党の力も根強くそれには驚きました。一つ間違えば『ジークハイル!』で全員殺されていたかも知れません。スパイとしての仕事の難しさが独善的では無いのか?善悪の境界線を人が持ってもいいのか?冤罪の可能性のあるのに?私情を捨てて正気を保てるのか?そんなテーマが重くのしかかってくるが上手にまとめているなあと感じました。最初は、フルマとピーターの関係から始まり家族で終わる。家族のつながりがテーマの一つの様に感じます。名前・正気・殺意・水素爆弾・剃刀・煙草・生捕り・真実と事実・シミ・家族・友情・裁判・沈黙笑・数字・色々な事象が噛み合い時代性と相まって非常に複雑な思いに駆られました。それぞれの心象と心の機微が痛いほど伝わり暗いですが面白い作品。そうっ!刑務官とシリアルキラーの友情の実話映画が思い出されました。戦争や犯罪は恐怖だ。でも、人が人を裁く事への矛盾が、人間と言う生き物の多面的一面なのかもしれないなと考えたら複雑です。
ぐっと堪えて…
アイヒマンを生きたまま、潜伏先のアルゼンチンからイスラエルヘ連行するモサドの作戦チーム。チームの一員達もそれぞれ家族をナチスに虐殺された暗い過去を持ち、本来ならアイヒマンに心の底から復讐したいところ。同胞たちの前で、正当な裁きをさせる、それを全世界に知らせることで、自分たちの子孫に二度とこのような悲劇を起こさせない、その使命感と、アイヒマンとピーターとの会話を通し、アイヒマンを完全なる悪魔と描かなかった点がより映画に深みを与えていた。追手が迫る飛行場のシーンは緊張感があり、見応えがあった。アイヒマンが言う国の責任を一人に背負わして良いのかと言う部分に思うところはあるが、一人の判断が悲劇の歴史を作り出す重大な責任を負っているという点は今のウクライナで繰り返されていると考える。
絶妙
演出のさじ加減が絶妙。
到底許せるものではないとしても、アイヒマンをただの狂人として描かなかったのが冴えてる。
命令だったから、国を守るためだった、言い訳はいくらでもできるのかもしれない。
それでも、自分の命と引き換えにしてでも、断わるべき命令だった(現代の日本人だからどうとでも言えるのかもしれないけど、それでも凶行だったとしか言えない)。
モサドチームそれぞれが抱える思いはサラッとしか出てこないけど、それでもずしんと来る。
ユダヤ人はなぜあんな立場に追い込まれてしまったのだろう。
日本人に核の怖さと悲しみが根付いているように、彼らにはホロコーストの苦しみが刻まれているのかもしれない。
21世紀において武力衝突など起きない(時代遅れだ)と思っていたのに、起きた。
またあんなアホなことを繰り返すのか。
誰かの命令で誰かが誰かを殺さなければいけないなんて、バカらしいにもほどがある。
いい加減にしてほしい。
実話ベース
ということで、あまりツッコまずに観た。
とはいえ、出来過ぎ感も。
グループ誰もが苦しみながら死んでいくのを望んでいたはず。
気持ちを抑え、生きたまま連れて行くというミッションを遂行。
ピーターはいくつか規則を破っている。
あんなに手足や口を自由に(そう見えた)させ、何か起きたりしないのかとハラハラ。
すごく年寄りに見えたが、意外と屈強なのかも。
息子はイケメン。似てない〜
しかし、遠くアルゼンチンでも、ヒトラーの影響が衰えなかったとは、知らなかった。
ユダヤ人を恐るあまりのことなのか。
アイヒマンの太々しさは十分伝わった。
伝わり過ぎてムカムカした。
600万人分の命に値するとか、ピーターのお姉さんは自分のツバ一滴の価値もないとか。
ピーター、よく思い止まったな、と。
Our memory reaches back through recorded history.
The book of memories still lies open.
And you here now are the hand that holds the pen.
自分達の記憶に残る歴史は、こうやって人によって書かれていくんだね…
忘れてはいけない歴史
アイヒマンの逮捕劇、スリルあふれる実話。潜伏先アルゼンチンではナチ残党が生き残っていた。そんな中、はるばるイスラエルから警察が身分を隠して、、、
行動部隊の人たちは、即刻殺してしまいたい衝動を押さえつ、極めて人道的な扱いをアイヒマンにして行っており、本当かな?とも思ったが、それもイスラエルにいる同胞たちに「土産」を持って帰る為に、その一念で行動していたのだろう。はたして、、、
イスラエルがパレスチナに対して行っていることの正当性は、まったく、自分たちがかつてされたことを棚上げしているようにも思える。つまりは強者弱者をのむ構造はいつの世にも変わらない。イスラエル人だけでなく、ロシア、アメリカ、ドイツ、日本、中国 、ミャンマー、すべての人、だれもが、自分たちの論理、正当性で以って、他者を傷めつけ、殺しているのだ。
スパイ映画大好きの私はとても楽しめました
ネットフリックスで観ました。
アイヒマンの異国での逮捕、イスラエルでの裁判、罪の意識の全くない男、というあたりは知っていましたが、実際の様子の再現がとても興味深いものでしたアーレントが「仕事をこなしただけの普通の男」と評したのがよくわかる描写でした。
車に乗り切れなかった二人と、空港に残ったピーターがどうやってイスラエルに戻ったのか知りたい気もします。あとシルビアさんとかそのお父さんとかの運命も・・・
ほかの方のコメントにあったのですが、靖国神社の成り立ちから考えて、東条などの戦犯を祭っていても何の不思議もありません。
戦争犯罪者の追求
本当の話を映画にしたらしいが、戦争犯罪者、元ナチス親衛隊将校アドルフ・アイヒマンを裁判にかけるまでのはなし。アドルフは家族とアルジェンチンに住んでいたがイスラエルが拘束。
アドルフは死刑になったが、死んでもさまようようにと灰は海に捨てられたと。(宗教的の考えかもしれない)
戦争犯罪者の東條英機は靖国神社に祀られていることが全く信じられない。
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