「楽園とはなにか」楽園(2019) お前の頭はただの飾りかさんの映画レビュー(感想・評価)
楽園とはなにか
重く息苦しい作品。
要所要所で監督の白々しい描写が感じられて冷める部分もあり。
それはさておき、この作品で浮き彫りになったのは田舎町の独特の閉鎖空間だ。
綾野剛が容疑者として浮上したとき、村人みんなが誰一人疑うことなく証言を信じて行動する同調圧力に気味悪さを感じた。
その末にみんなで自宅に押しかけ追い詰められた容疑者は焼身自殺を図る。
ここに田舎町の閉鎖空間ではみ出し物になると生きていけなくなる恐ろしさを垣間見た。
また、佐藤浩市をみなで村八分にした閉鎖空間の同調圧力も不気味だ。
よってたかって一人の人間を敵にして団結力を強める。
田舎町のネガティブなイメージをより一層強化することとなった作品であった。
ということで、楽園というのは田舎町とは対象的な開放感のことを指しているのではないかと思わせられた。
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