米軍(アメリカ)が最も恐れた男 カメジロー不屈の生涯のレビュー・感想・評価

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3.0素晴らしい記録映画ではあるが

ちゆうさん
2019年9月16日
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鑑賞方法:映画館

前作、その名はカメジローを日本映画専門チャンネルで視て、感銘を受けたため、続編にあたる本作は劇場鑑賞することにした。
前作同様、素晴らしい記録映画ではあるが、前作の巻き直しというか、被るような部分が多く、前作以上のインパクトは感じなかった。山場と言えば、佐藤栄作と対峙するカメジローの威風堂々たる主張が、まさに山場足り得るだろう。

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ちゆう

4.0瀬長フミさんは良妻の鏡

2019年8月29日
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鑑賞方法:映画館

 瀬長亀次郎のドキュメンタリー第二弾である。今回最も心に残った言葉は「小異を捨てないで大同につく」だ。説明不要、言葉のままの意味だ。人はそれぞれに生まれながらの違いがあって、その違いをなくすことは不可能である。だから違いを認めたまま、大きな同一の目的のために連帯するのが現実的で、そのやり方であればその後の内部対立を生まないという考え方だ。実に理に適っている。
 現在の野党も同じやり方をすればいいという声もあるが、たとえば憲法改正についての考え方は同じではない。野党議員の中にも憲法改正に賛成の者がいる。そして憲法改正は小異ではない。大同だ。消費税増税についても同じである。
 そう考えると、この国で野党と呼べる政党は共産党と社民党だけということになる。れいわ新選組はまだ海のものとも山のものともしれないし、N国は与党でも野党でもない。立憲民主党と国民民主党は憲法改正について大同団結していない。公明党と維新の会は与党である。議員定数465人の定数の内、野党は共産党12人と社民党2人の14人。割合でいくと僅か3パーセントである。道理で共謀罪も安保法制も特定秘密保護法もサクッと通るはずだ。
 議院内閣制では衆議院議員の多数派が総理大臣を指名するから、行政も国会も同じ権力者に集中する。そして最高裁判所の裁判長は内閣が指名し、裁判官は内閣が任命するから、司法も行政も立法も同じ権力者である。「私は立法府の長である」と暗愚の宰相アベが言ったのは、理論的には間違っていても、現実的にはそのとおりである。「私は行政府と立法府と司法府の長である」と言いたいところなのだろう。実際に最高裁が行政府に不利な判決をしたのはここ最近では見たことがない。
 これは実は由々しき事態ではなかろうか。有権者のバランス感覚がおかしいとしか言いようがない。アメリカの大統領選挙でも大抵は接戦だ。投票率は日本と同じくらい低くて50%ちょっとだが、アメリカでは投票するために有権者登録をする必要がある。日本でもアメリカと同じように選挙のたびに有権者登録が必要になったら、投票率は激減するだろう。半減して25%くらいになる気がする。そうなったらもはや民主主義国たり得ない。
 瀬長亀次郎の長い戦いはその後も引き継がれてはいるが、少なくとも選挙の結果を見る限りは、日本の有権者は沖縄などどうなってもいいと考えていると判断せざるを得ない。非常に残念である。

 さて、瀬長亀次郎のブレない姿勢はドキュメンタリー第一弾でも十分に解ったつもりだったが、沖縄を統治する米軍から被選挙権を剥奪されたことは本作品で紹介されるまで知らなかった。政治家にとって被選挙権がないということは四肢をもがれたに等しい。しかし亀次郎には、何もできないから諦めるという選択はなかった。被選挙権がなくても立候補する。選挙運動をする。賛同してくれる同士を応援する。
 家にあっては相談に来る人の話をすべて聞く。アドバイスがあれば話して聞かせる。金が無いと言われれば借りてきて渡す。借りてくるのはいつも亀次郎の妻瀬長フミさんだ。亀次郎は政治家だからそれなりの対面を保たなければならない。だから影でフミさんが苦労していた。蓋し良妻の鏡のような女性である。
 本作品のハイライトはフミさんの知られざる活躍である。この女性がいたからこそ、瀬長亀次郎の不屈の人生があったと思う。亀次郎は94歳という長寿で、フミさんは100歳まで生きた。長寿のご夫婦である。二人の信念は、民衆が黙っていない、必ず米軍のいない、基地のない平和な沖縄が取り戻せるというものであった。いまだにそれを実現できていないことを日本の有権者のひとりとして恥ずかしく思う。
 前作に引き続いてナレーションを担当した山根基世の落ち着いた声はとても聞きやすい。男性のナレーションは前作の大杉漣も悪くなかったが、本作の役所広司のナレーションはとてもいい。声に力がある。日本の有権者はしっかりせいと、聞いているこちらが励まされるようであった。

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耶馬英彦

4.5今の僕たちにも繋がる問題

ワンコさん
2019年8月25日
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米軍が戦後沖縄に持ち込んだ民主主義によって、米軍統治が困難になり、更に、米軍が統治を放棄して沖縄が本土復帰することになったことによって、今度は米軍基地の返還が困難になった…そんな、パラドキシカルな状況…というような説明があったように思う。

民主主義とは、民意とは一体何なのだろうか。きっと教科書の答えは簡単そうだが、この「戦後沖縄」というメガネを通して見ると、沖縄県民の抱える問題は、普天間の辺野古移設にとどまらず、県民の生活そのものに関わる重要な問題だったことがよく分かる。

瀬長亀次郎さんはじめ、多くの人の尽力で自治の範囲は拡大するが、沖縄県民の実に4分の1の血を吸った大地に戦争の戦禍が二度と及ばぬようにとの願いは、本土復帰後にも存在し続ける基地で、まだ道半ばだ。沖縄県民の方には申し訳ないが、やはり、仲井真さんが知事在任中に辺野古移転を承認してしまったことが残念でならない気がする。

だが、この民意を問う闘いの意義は大きい。なぜなら、今、日本のあちこちで民意を問う動きが高まってるように思うからだ。秋田のイージスアショア設置については、先般の参院選でこれに反対する候補が自民党候補を抑えて勝利し、秋田選出の別の自民衆院議員も、これを無理だと表明した。横浜のIR誘致も実に横浜市民の90%が反対を表明している。皮肉なことに、この背後には菅官房長官がいる。菅さんは秋田出身で神奈川選出の議員だからだ。これが現在の自民党の実態で、一部の政権幹部による強権的なところが明らかだ。

僕たちは、沖縄の抱える問題に解決策を全て考えただろうか。基地を一気に失くすことできなくても、少しずつでも可能な方法もあるかもしれない。
跡地の普天間だって、国主導の国内企業と癒着したような話に乗るより、沖縄県主導で、海外資本に解放して、例えば、中東や、中国や、ヨーロッパや、アメリカ資本の施設が出来て、世界のあちこちから人々が訪れれば、そんなところに爆弾なんか落ちやしない。
それだって、立派な防衛だ。

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ワンコ

4.5一本の道

Imperatorさん
2019年8月25日
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鑑賞方法:映画館
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Imperator
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