37セカンズのレビュー・感想・評価
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胸に刺さる作品
障害者の人生を描いた映画、、、と軽い認識だけしてたこの作品。蓋を開けたらとんでもない優秀な映画でした。障害者だろうが健常者だろうが同じ様な悩みを抱えて生きている。ここでは恋愛や性に対しても赤裸々な描写があるが、みんな一緒なんだって。女性だって性への目覚めは至って健全なんですよね。母親の過保護過ぎる看護の元で育てられ小さな世界しか知らなかった彼女がひょんなきっかけから外の世界へ足を入れるんですが、どんどん美しく輝いていく主人公を演じた桂山明さんの女優魂に大きな拍手です!囁く様な綺麗な声と笑った時のクシャッとなる表情がとても愛くるしく素敵でした。
彼女の益々のご活躍を楽しみにしてます♪
ボ〜っと生きてんじゃねーよ!!(笑)
《お知らせ》
「星のナターシャ」です。
うっかり、自分のアカウントにログインできない状態にしていまいました。(バカ)
以前の投稿の削除や取り消しもできないので、
これからは「星のナターシャnova」として
以前の投稿をポチポチ転記しますのでよろしくお願いいたします。
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ノーマークの作品でしたがTBSラジオの番組
ライムスター宇多丸の
「アフターシックスジャンクション」で
リスナー推薦枠で紹介されることになったので
興味を持って観に行きました。
よく言われることだけど
障碍が有っても無くても
頭の中で考える事はみんな同じで
嫉妬や反発もすれば性欲だってある。
ただ、ちゃんと行動に移すか移せないか〜
そういう意味では言い訳ばかりして
何もしようとしない健常者よりも
この映画の主人公の方が
よっぽど前向きで
傷つくことを恐れない強さがあって
ボ〜っと生きてんじゃねーよ! と、
ブン殴られた様な気恥ずかしさを感じました。
私も第二の人生への出会い系頑張ってみようかな〜(笑)
何かを変えたくても一歩踏み出せない方!
ぜひご覧下さい!!
で、月に8回程映画館に通う中途半端な映画好きとしては
いや〜〜頑張ったよね〜〜主演の佳山明さん!!
この映画のためにオーデションで選ばれた
本当に障碍を持って生まれた女性!
この映画の主人公も私から見れば
とても大胆な冒険に走るのだけど
それを演じた彼女も大冒険だったでしょう。
お疲れ様です!!
そして、出て来る中堅女優さんがみんないい仕事してる!!
母親役の神野三鈴(かみのみすず)さん!!
障碍者専門の売春婦を演じた渡辺真起子さん!
出版社の編集長役の板谷由夏さん!!
この辺りの女優さんが出て来ると画面が安心!!
みんな素敵!!
障碍者のセックスと自立を扱った映画として
1913年に日本公開された「セッションズ」を思い出すけど
この映画はそれほどセックスに絞った話では無く
障碍の無い人が、
障碍の有る人を
どこまで手伝えば良いのか?
みたいな話だと思いました。
駅などで障碍者をよく見かけしますが
何かを手伝ってもらうたび、
「ありがとう」「すいません」を連発してる。
障碍がなければわざわざ言う必要のない言葉を
健常者の自己満足のために言わされてる様に
見える時もある。
障碍者をよく見て、本当にできないことだけ、
お手伝いすれば良いのでは?といつも思います。
@お勧めの鑑賞方法は?
この新人監督HIKARIさんを応援する意味で
劇場で観て下さい!!
障害者、その親、その兄弟姉妹、支援者、友人、仕事そして性。 障害者...
障害者、その親、その兄弟姉妹、支援者、友人、仕事そして性。
障害者本人を取り巻く環境がとてもリアルに描かれており、それぞれの立場、それぞれ想いに観ている側も心が揺さぶられました。
佳山さんの演技がほんと自然体で、ドキュメンタリーを見ているようでした。
甲高い声の主人公が
最初のか弱さから、最後は全てを包み込む優しさに変わっていく。
母、編集長、性介護士とそれぞれの女性が見せる芯の強さも魅力的だった。
ある意味、yukaもそうかも。
ディルドやゲイバーが出てくるのもマイノリティやの象徴だからかな?
すごい映画ですね~大傑作です!
こんな素晴らしい映画を見落としていたこと後悔してますが、Stay HomeのGolden Week、いっぱい時間ができたことに感謝です。
そうはいっても実際のところ家ではなくファミレスで時間を潰さなければならない状況で、マスク着用、何度もアルコール消毒で臨むドリンクバー行ったり来たりでの鑑賞でしたので何だかファミレスで涙している怪しいオヤジそのものになってしまいちょっと恥ずかしい状況でした。
障害者のテーマだとなかなか重くなりがちですが、HIKARI監督の才能でしょうか、素敵な仕上がりと爽やかな後味を残し観終わることができました。
『ジョゼと虎と魚たち』を思い出しました。障害者だから昼間は外に出さない祖母と、ユマの過保護なお母さんがダブります。
でも全編を通して悪い人が全く出て来ないのがとても心地よかったです。渡辺真起子さんが出ていた時はなんか悪い予感が若干しましたが‥真起子さん、ごめんなさい。
大東駿介さんも『心ゆさぶれ!先輩ROCK YOU』での加藤浩次さん、木南晴夏さんとの素っぽいやり取りが結構好きでした。途中、最近一押しの石橋静河さんを見かけたのでそこからの深い展開があるのかと危惧しましたが取り越し苦労でした。本当にいい人ばかりでした。
エンディング曲だけはちょっとしっくりこなかったのは自分の年齢のせいかと納得しています。
人は人に支えられていきている
監督が、この映画に出てくる車いすに乗っている男性を演じている方と出会った時に
“障がい者と性”についての話題になり、そのテーマに興味を持ったこたから物語がスタート。
主人公の桂山明さんは実際に障害をもたれていてオーディションから抜擢されたみたい。
だから、物語の構成も彼女に合わせて書き直しされたそう。
タイに行くシーンも、車椅子に乗っていると飛行機に乗れないことが多いそうで、
でも順序を辿って介助手さんがいれば海外に行けることを伝えたかったそう。
なのであの男の人が歌舞伎町で知り合っただけで家に泊めたり海外まで一緒に行くか!?っていう、普通の映画なら違和感だらけだけど
この物語から伝えたいメッセージを読み取ると、そういうところの違和感はスルーしよう。笑
それに現実に、桂山明さんには双子の姉がいて、タイで学校の先生をやっているらしい。
ノンフィクションなリアル感もありつつな雰囲気だったから入り込めなくて私は少し退屈に感じるときもあって、みんなのレビューでは号泣した声があったけど、泣けなかった、、。
主人公が自由になろうと勇気を出した行動をしたとき、やはり頼れるのは人しかいないから、結局人は、人に支えられて生きているんだな。
【自分らしく、自分次第、、】
インパクトあります。
障害者のリアルを描いている映画だと思います。
誰もが触れてはいけない、聞いてはいけない、言わない…ような障害者のリアルがこの映画にはあるような気がします。
エンディングでは、少し救われた気がしました。
タイトルの意味
生まれた時に37秒呼吸が止まっていた為に脳性麻痺の障害者となってしまった23歳のユマ。臆する事なく1人で電車に乗り、仕事に出かける。
仕事は友達の漫画家のアシスタント。といってもほとんどはユマがアイデアを出して絵も描いている。友達はユマが障害者であることを蔑んでいる様子。いいように利用し、給料も搾取する。なんて奴😤
なんとか漫画家としてデビューしようと売り込むが、なぜアダルト路線?ちょっとそこは謎だけど、編集長に「経験あるの?経験してからもう一度描いて見せて」と言われて、、、なんとか経験しようと奮闘するところが凄い!出会い系で数人とデートしたり、夜の街で買春したり、普通の若い女の子だってなかなか勇気がないと出来ないのに、車イスに乗って1人でガンガン突き進む!
大したもんです!結局願いは叶わなかったけど😣
ユマは自分の身体とちゃんと向き合い、自分のやりたい事を叶えようと努力する。必要な時はひとの手も借りるし、娘が心配でたまらない母親とも普通の親子の様に喧嘩もする。常に前を向いている。
母親と喧嘩して家出した事で、会ったことのない父親に会いに行って、知らなかった家族のことがわかり、ユマはひとつ成長する。
あぁ〜、自分も頑張らないとなぁ、て気分にしてくれる映画!
ポスターちと補正かけすぎでは。
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生まれる時に37秒間息をしてなかったため、脳性麻痺が残った女性がエロ漫画の編集者に経験が必要と言われて、風俗に行ってみたり、夜遊びを知ったり、離婚した父親に会いに行ったりする話。
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主人公ユマは私と同じ23歳(あ、もう誕生日迎えたから同い年じゃない。。)だけど、お母さんがチョー過保護で、出かける時は基本送り迎えか、1人で出かけるならワンピースを着てくなとか、ご飯を切ってあげたり、服をぬがせてお風呂に入らせてあげたり。
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障害があるからある程度人の助けも必要だけど、自分の着る服までお母さんに指図されるのはユマの自尊心を奪ってるようなものだと思う。ユマの面倒を見すぎて何もさせないことで、逆に主人公から全て奪ってしまっているなと。
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私は、自分の選んだ自分好みの服を着て外に出歩く時、たとえ誰かに合わない日でもとっても気分が良い。しっかり前を向いて歩けて、すれ違う人に笑いかけれるような感じ?それ辞めさせられてダサい服着させられたら、そりゃ俯いてばっかだわ。
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途中知り合う介護士をしてる俊哉がユマの旅路にひたすらついて行ってくれるんだけど、基本的に何も言わない。ただ優しい眼差しで見つめてるだけ。それ以上でも以下でもない。その距離感がちょうどよかった。
障害者の見る目が変わる
障害者は可哀想
障害者はネガティブで暗い
障害者は暗い生活を送っている
障害者は健常者を妬んている
などなど、勝手に障害者にネガティブな暗いイメージを持ってしまっていた私を激しく叱りたい
乙武さんも明るく元気だった事をレビュー書いていて思い出しました
障害者であることを受け入れた、明るくポジティブな主人公
申し訳ないが、主人公は正直可愛くはない
なのにどんどん、その笑顔が可愛らしく見えてくる
明るく健気で、そして嫌な事があっても負けずに、夢に向かって頑張る主人公に自分も負けずに頑張らなくっちゃいけないな、って元気もらいました
障害者である主人公の愛が、周りの人に前向きに生きていく勇気と元気を与えていく様は見事でした
「私で良かった」
今の私にこの言葉が言えるのか?
考えてみたけと無理でしょうね
主人公に比べたら、人としてなんて駄目なやつなんだ
なんという名作映画なんでしょうか
2021自宅鑑賞4
構成と脚本の巧さ
障碍者目線の都市点描がついに誰にでも当てはまる普遍的成長譚に昇華した時に落涙。
脇役皆が儲け役の中、男娼奥野瑛太は笑う程のハマり役。
主役の驚愕の女優力。
だからこそ正面突破の構成と脚本の巧さの方を讃えたい。
見逃してる事を考えさせられた
・冒頭で、お母さんが主人公との入浴シーンでこの話は脳性麻痺の主人公の性的な話なのかなぁと思ったらそこを含んだ話で、全然考えなかったことだったので色々と驚いた。
・男のデリヘル?みたいな人が主人公に、障害者?の人は本来は別料金なんだけど・・・っていうセリフで切ない気持ちになった。
・母親が何もできないじゃない、と主人公に手を貸すも、それを鬱陶しく感じているシーンが切なかった。
・主人公の親友?っぽい子が主人公を利用して漫画家として活動しているのが中々、精神を保てなさそうだけどよくやってたなぁと思った。
・主人公がお父さんに会いに行ったり、双子の妹に会いに行ったり、どうしようか迷ってたら、やってみたらいいんじゃないかっていう気持ちになった。物凄い後悔もしそうだけど。
・主人公がすぐにタイに飛んだけど、パスポートは?とか思った。
障がい者の心はキレイだ
障がいを持っている主人公は、矢面には立てない漫画家のゴーストライターをしている。
母親は、娘は1人では何も出来ないと思っていており、日本の障がい者を娘に持つ母親のイメージ通りの過保護である。
何でも1人でできると母親に反発し始めて新しい出会いを経験して、母親が隠してきた家族について知る事になる。
日本ぽいけど日本ぽくないなと思っていたら日米合作の作品でした。
いい作品です。
パスポートだけ気になりました!
普通とはなにか。障害こそ大きな1つの経験
仮に人生100年だとすると、36,500日…876,000時間…52,560,000分…3,153,600,000秒。こう見ると長くてもそんなものかと感じる。そのうち、たった37秒の違いだけで人生が変わってしまう。それは残酷なようで、生ものであるから当然のことでもある。
本作の主人公は「障害」というものを持ってしまったが、どちらが幸せかは分からない。「持ってしまった」という表現も適切ではないだろう。人生は多元的で選択の連続で、結果論でしか測れないから。そしてそれも人それぞれの価値観次第。
障害者の役を健常者が演じても意味がないという監督の意向で、一般公募により約100人のなかから選ばれた演技未経験者が主演を務める。そのためとてもリアリティがあり独特の世界観をつくり出している。身体を張った演技も素晴らしい。
しかし決してドキュメンタリーになるというわけではなく、しっかりとしたフィクションの物語として仕上がっていることがこの映画が評価される1つの理由だろう。
おしゃれな照明とカメラワークに、アニメと音楽でポップに演出することにより、重たくなりそうな「障害」というテーマも親近感を持って自分ごととして観ることができる。
セックス経験がない漫画家がアダルト漫画を描けないように、何事も人生経験が糧となり、「障害」とはそのなかでも大きな経験のひとつだと言える。だからこそ見られる世界も、できることもある。
普通とはなにか。それぞれに良い部分も悪い部分も、善と悪も持っているのがリアルな人間だし、その生々しさが多様性であり、人生を豊かにするはず。
これは社会問題として捉えるのではなく、か弱くも強いひとりの女性の葛藤と成長の物語として観てほしい。きっと背中を押してくれるだろう。
娘も母も
よかった。よかった。娘も、お母さんも、がんばり屋だね! どっちも間違ってない! いい人がいっぱい! 日本人が作ったと思えないほど、ここ一年ぐらいのあいだに観た邦画の中で一番てぐらい、の傑作。 佳山明さんには別の新作にも出てほしい! 観に行くよ!
「障がい者と性」から「普遍的な自己同一性の獲得」へ
タイトルになっている37秒は、出生時に37秒間呼吸が止まっていたことにより、脳性麻痺という病気、障がいをもつことになったところか、つけられたタイトルという前情報だけで視聴しました。一見の価値ある作品になっていると思います。
始まってすぐに気付く、主人公とおぼしき登場人物の声のか細さと背中の曲がり方。実際に脳性麻痺をもつ方をオーディションで選んだということですが、素晴らしい演技でした。脚本を初めて見たときにどういう印象を抱いたのか、インタビューなどを追ってみたくなりました。
主人公の車椅子から見える視点に合わせて、カメラも全般的に下から撮っている演出が良かったです。彼女が見えている世界を追体験できるような作りになっていました。
さて、始まって数分で、母親がいないといわゆる当たり前の生活を当たり前に送ることが難しいということが示されていました。お風呂に入るシーンは普段触れたことがない世界だからこそ本当に衝撃的でした。四つん這いになって服や下着を脱がせていき、抱き抱えるような介助を受けながら入浴へと移るシーンで、背筋がピンと伸びるというか『障がいを利用したお涙ちょうだいもの』とは一線を画するものだと観る側に印象付けます。
ただ、その後のシーンを観ていると母親のが過保護的で、ゴーストライターとして活躍している描写などから、主人公が自立を願っているということがわかってきます。全て思うようにいかなくとも、自分でできること、自分で選べること、自分が承認欲求を満たせることについてのしがらみというか偏見というか不自由と向き合っているんだなということがわかってきます。
そこからいわゆる「夜の街」に行く流れとなっていくのですが、そこでは結構すんなり受け入れられてるんですよね(性行為の失敗はあれど)。コロナ禍でいろいろと言われている夜の街ですが、実はこういう人間味というか温かさはこういうところの方があるのかなと現実とリンクさせながら見れました。
後半からは、そこからパーソナリティーというかアイデンティティー(自己同一性)を獲得していくために、自らが進んで行動をしていきます。この展開については賛否両論あるんだろうと思います。綺麗事と見えても致し方ない、ましてや当事者をキャスティングして当事者にセリフを言わせているわけですから、その重みはややノンフィクション的になるからこその難しさ。『もし1秒でも早く息を始めていたら…』『私で良かった…』というセリフを主人公目線で観ていたら、素直に感動できると思うのですが、自分は途中から母親目線や別の血縁者目線(ネタバレになるので少し遠回しにします)で観てしまったので、全てに頷けるというわけではありませんでした。でも、『私で良かった…』というのが諦観ではなく、前向きに捉えられるプロセスを丁寧に描いているのには好感を持ちました。決してこの物語は、障がいをもつ人たちだけじゃなく、自分が自己同一性を獲得していく普遍的なお話へと昇華させていっているのはお見事だと思います。
ゴーストライターをしていたビジネス相手と最後どうなっていくのかは語られませんでしたが、全般的に主人公以外は成長しているわけではないように見えたのが残念。結局1番変わっていくのは当事者なのかなと思ったりして。ただ、最後の母親の抱き締め方がそれまでと少し違っているあたり、母親はこれからどう関わっていくんだろうと考えさせられました。
今作で1番許せなかったのは「性経験がないと良い性的漫画は書けない」という思考が至極当然のように編集者の間にまかり通っていると分かったところです。現実はそうでなければ良いですけど。
重ねてにはなるけど、観る価値のある一本だなと思いました。
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