37セカンズのレビュー・感想・評価
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最後のひとこと
直近で観たミッドナイトスワンの後と同じようなカタルシス。ミッドナイトスワンは30代、40代の普通の女性の日常が、たかがトランスジェンダーであるだけで…という作品。
37セカンズは過干渉の母親と反抗期の娘の日常が、たかが障害者であるだけで…という作品。
最後の「私で良かった」という言葉は直前までそう言わないでほしいと思っていた。人間てもっと汚くて恥ずかしい感情を持った生き物で、これまでの人生の不条理をあの数日の出来事で受け入れられるようになってしまう人間なんていない、それを言ってしまったら『やっぱりフィクションなんだ』と思ってしまう!嫌だ!と思っていた。思っていたのだ。でも、その直後にあの「私で良かった」という言葉はあの状況だから言えた、言わされたんだ、と気付いた。俊哉さんのような人と一緒に旅をして初めて恋愛のような感情を、少なからず夢馬さんは抱いていたのではないか。そんな人との対話だからこそ、『少しの見栄やカッコつけ』みたいなものがあって、それがあのセリフを言わせた。夢馬さんは言わされた。
そして言わされて初めて自分でも本心から「私で良かった」と思えるようになったのではないか。言ったその時の本音は違ったけど、その後本当に、心からそう思えるようになって、感情が後から着いてきて人生が好転した。
ただの自己犠牲ではなく、単純ではない感情の細かな変化を描いたから名作なのだと思う。
自分自身が『見栄やカッコつけ』で言った自分の言葉に背中を押されたり勇気づけられたりした経験があるからそう感じるのかもしれない。読み違えてるかもしれないが私はそう感じた。
胸に刺さる作品
ボ〜っと生きてんじゃねーよ!!(笑)
ノーマークの作品でしたがTBSラジオの番組
ライムスター宇多丸の
「アフターシックスジャンクション」で
リスナー推薦枠で紹介されることになったので
興味を持って観に行きました。
よく言われることだけど
障碍が有っても無くても
頭の中で考える事はみんな同じで
嫉妬や反発もすれば性欲だってある。
ただ、ちゃんと行動に移すか移せないか〜
そういう意味では言い訳ばかりして
何もしようとしない健常者よりも
この映画の主人公の方が
よっぽど前向きで
傷つくことを恐れない強さがあって
ボ〜っと生きてんじゃねーよ! と、
ブン殴られた様な気恥ずかしさを感じました。
私も第二の人生への出会い系頑張ってみようかな〜(笑)
何かを変えたくても一歩踏み出せない方!
ぜひご覧下さい!!
で、月に8回程映画館に通う中途半端な映画好きとしては
いや〜〜頑張ったよね〜〜主演の佳山明さん!!
この映画のためにオーデションで選ばれた
本当に障碍を持って生まれた女性!
この映画の主人公も私から見れば
とても大胆な冒険に走るのだけど
それを演じた彼女も大冒険だったでしょう。
お疲れ様です!!
そして、出て来る中堅女優さんがみんないい仕事してる!!
母親役の神野三鈴(かみのみすず)さん!!
障碍者専門の売春婦を演じた渡辺真起子さん!
出版社の編集長役の板谷由夏さん!!
この辺りの女優さんが出て来ると画面が安心!!
みんな素敵!!
障碍者のセックスと自立を扱った映画として
1913年に日本公開された「セッションズ」を思い出すけど
この映画はそれほどセックスに絞った話では無く
障碍の無い人が、
障碍の有る人を
どこまで手伝えば良いのか?
みたいな話だと思いました。
駅などで障碍者をよくお見かけしますが
何かを手伝ってもらうたび、
「ありがとう」「すいません」を連発してる。
障碍がなければわざわざ言う必要のない言葉を
健常者の自己満足のために言わされてる様に
見える時もある。
障碍者をよく見て、本当にできないことだけ、
お手伝いすれば良いのでは?といつも思います。
@お勧めの鑑賞方法は?
この新人監督HIKARIさんを応援する意味で
劇場で観て下さい!!
障害者、その親、その兄弟姉妹、支援者、友人、仕事そして性。 障害者...
甲高い声の主人公が
すごい映画ですね~大傑作です!
こんな素晴らしい映画を見落としていたこと後悔してますが、Stay HomeのGolden Week、いっぱい時間ができたことに感謝です。
そうはいっても実際のところ家ではなくファミレスで時間を潰さなければならない状況で、マスク着用、何度もアルコール消毒で臨むドリンクバー行ったり来たりでの鑑賞でしたので何だかファミレスで涙している怪しいオヤジそのものになってしまいちょっと恥ずかしい状況でした。
障害者のテーマだとなかなか重くなりがちですが、HIKARI監督の才能でしょうか、素敵な仕上がりと爽やかな後味を残し観終わることができました。
『ジョゼと虎と魚たち』を思い出しました。障害者だから昼間は外に出さない祖母と、ユマの過保護なお母さんがダブります。
でも全編を通して悪い人が全く出て来ないのがとても心地よかったです。渡辺真起子さんが出ていた時はなんか悪い予感が若干しましたが‥真起子さん、ごめんなさい。
大東駿介さんも『心ゆさぶれ!先輩ROCK YOU』での加藤浩次さん、木南晴夏さんとの素っぽいやり取りが結構好きでした。途中、最近一押しの石橋静河さんを見かけたのでそこからの深い展開があるのかと危惧しましたが取り越し苦労でした。本当にいい人ばかりでした。
エンディング曲だけはちょっとしっくりこなかったのは自分の年齢のせいかと納得しています。
人は人に支えられていきている
監督が、この映画に出てくる車いすに乗っている男性を演じている方と出会った時に
“障がい者と性”についての話題になり、そのテーマに興味を持ったこたから物語がスタート。
主人公の桂山明さんは実際に障害をもたれていてオーディションから抜擢されたみたい。
だから、物語の構成も彼女に合わせて書き直しされたそう。
タイに行くシーンも、車椅子に乗っていると飛行機に乗れないことが多いそうで、
でも順序を辿って介助手さんがいれば海外に行けることを伝えたかったそう。
なのであの男の人が歌舞伎町で知り合っただけで家に泊めたり海外まで一緒に行くか!?っていう、普通の映画なら違和感だらけだけど
この物語から伝えたいメッセージを読み取ると、そういうところの違和感はスルーしよう。笑
それに現実に、桂山明さんには双子の姉がいて、タイで学校の先生をやっているらしい。
ノンフィクションなリアル感もありつつな雰囲気だったから入り込めなくて私は少し退屈に感じるときもあって、みんなのレビューでは号泣した声があったけど、泣けなかった、、。
主人公が自由になろうと勇気を出した行動をしたとき、やはり頼れるのは人しかいないから、結局人は、人に支えられて生きているんだな。
【自分らしく、自分次第、、】
インパクトあります。
障害者のリアルを描いている映画だと思います。
誰もが触れてはいけない、聞いてはいけない、言わない…ような障害者のリアルがこの映画にはあるような気がします。
エンディングでは、少し救われた気がしました。
タイトルの意味
生まれた時に37秒呼吸が止まっていた為に脳性麻痺の障害者となってしまった23歳のユマ。臆する事なく1人で電車に乗り、仕事に出かける。
仕事は友達の漫画家のアシスタント。といってもほとんどはユマがアイデアを出して絵も描いている。友達はユマが障害者であることを蔑んでいる様子。いいように利用し、給料も搾取する。なんて奴😤
なんとか漫画家としてデビューしようと売り込むが、なぜアダルト路線?ちょっとそこは謎だけど、編集長に「経験あるの?経験してからもう一度描いて見せて」と言われて、、、なんとか経験しようと奮闘するところが凄い!出会い系で数人とデートしたり、夜の街で買春したり、普通の若い女の子だってなかなか勇気がないと出来ないのに、車イスに乗って1人でガンガン突き進む!
大したもんです!結局願いは叶わなかったけど😣
ユマは自分の身体とちゃんと向き合い、自分のやりたい事を叶えようと努力する。必要な時はひとの手も借りるし、娘が心配でたまらない母親とも普通の親子の様に喧嘩もする。常に前を向いている。
母親と喧嘩して家出した事で、会ったことのない父親に会いに行って、知らなかった家族のことがわかり、ユマはひとつ成長する。
あぁ〜、自分も頑張らないとなぁ、て気分にしてくれる映画!
ポスターちと補正かけすぎでは。
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生まれる時に37秒間息をしてなかったため、脳性麻痺が残った女性がエロ漫画の編集者に経験が必要と言われて、風俗に行ってみたり、夜遊びを知ったり、離婚した父親に会いに行ったりする話。
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主人公ユマは私と同じ23歳(あ、もう誕生日迎えたから同い年じゃない。。)だけど、お母さんがチョー過保護で、出かける時は基本送り迎えか、1人で出かけるならワンピースを着てくなとか、ご飯を切ってあげたり、服をぬがせてお風呂に入らせてあげたり。
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障害があるからある程度人の助けも必要だけど、自分の着る服までお母さんに指図されるのはユマの自尊心を奪ってるようなものだと思う。ユマの面倒を見すぎて何もさせないことで、逆に主人公から全て奪ってしまっているなと。
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私は、自分の選んだ自分好みの服を着て外に出歩く時、たとえ誰かに合わない日でもとっても気分が良い。しっかり前を向いて歩けて、すれ違う人に笑いかけれるような感じ?それ辞めさせられてダサい服着させられたら、そりゃ俯いてばっかだわ。
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途中知り合う介護士をしてる俊哉がユマの旅路にひたすらついて行ってくれるんだけど、基本的に何も言わない。ただ優しい眼差しで見つめてるだけ。それ以上でも以下でもない。その距離感がちょうどよかった。
障害者の見る目が変わる
障害者は可哀想
障害者はネガティブで暗い
障害者は暗い生活を送っている
障害者は健常者を妬んている
などなど、勝手に障害者にネガティブな暗いイメージを持ってしまっていた私を激しく叱りたい
乙武さんも明るく元気だった事をレビュー書いていて思い出しました
障害者であることを受け入れた、明るくポジティブな主人公
申し訳ないが、主人公は正直可愛くはない
なのにどんどん、その笑顔が可愛らしく見えてくる
明るく健気で、そして嫌な事があっても負けずに、夢に向かって頑張る主人公に自分も負けずに頑張らなくっちゃいけないな、って元気もらいました
障害者である主人公の愛が、周りの人に前向きに生きていく勇気と元気を与えていく様は見事でした
「私で良かった」
今の私にこの言葉が言えるのか?
考えてみたけと無理でしょうね
主人公に比べたら、人としてなんて駄目なやつなんだ
なんという名作映画なんでしょうか
2021自宅鑑賞4
構成と脚本の巧さ
見逃してる事を考えさせられた
・冒頭で、お母さんが主人公との入浴シーンでこの話は脳性麻痺の主人公の性的な話なのかなぁと思ったらそこを含んだ話で、全然考えなかったことだったので色々と驚いた。
・男のデリヘル?みたいな人が主人公に、障害者?の人は本来は別料金なんだけど・・・っていうセリフで切ない気持ちになった。
・母親が何もできないじゃない、と主人公に手を貸すも、それを鬱陶しく感じているシーンが切なかった。
・主人公の親友?っぽい子が主人公を利用して漫画家として活動しているのが中々、精神を保てなさそうだけどよくやってたなぁと思った。
・主人公がお父さんに会いに行ったり、双子の妹に会いに行ったり、どうしようか迷ってたら、やってみたらいいんじゃないかっていう気持ちになった。物凄い後悔もしそうだけど。
・主人公がすぐにタイに飛んだけど、パスポートは?とか思った。
障がい者の心はキレイだ
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