「鳥は歌う 自分の意思で 祖国に向けて」ナイチンゲール 野々原 ポコタさんの映画レビュー(感想・評価)
鳥は歌う 自分の意思で 祖国に向けて
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黒い森の中を 歩いてきた人よ
少しだけ その足を 休めておくれ
口にした名前は 聞き慣れない響き
僕にだけ その意味を 教えておくれ
黒い森を抜けた 遠い国の歌を
少しだけ その歌を 聞かせておくれ
燃える朝焼けに 染まる海に行かないか
争いの果てに 残るものを知らないか
黒い森を行く 遠い国の旅人よ
愛する誰かが もし君にもあるならば
9mm Parabellum Bullet / 黒い森の旅人 より
夫と子を奪われ陵辱された女性
住む国を奪われ差別された男性
色々あったなでは済まされない
色々のひとつひとつを
心に陰る憂いの数々を 互いに歌い合う
国の歴史は暴奪の履歴にほかならない…
わたしのオーストラリアの移民の歴史なんて
世界名作劇場の『南の虹のルーシー』ぐらいのイメージしか
持ち合わせていませんでしたが、
女性の監督がこんな題材を取り扱ったことに驚きました。
自国の歴史を題材に、辛辣な描写でメッセージ性を
込めたことを支持したい。
その対比と共に、美しい自然を背景にして
ありありと活写したところも併せて
監督の、アンビバレントな心持ちながらも
愛国心を感じました。
わたしの住まう、この小さな島国、日本。
度々海域を脅かされるも、
可能性で言えば…
とっくの昔に侵略され、為政者によって
文化が失われていても
何ら不思議ではない国だったと思うのです…
この奇跡のような幸せに感謝しなければな、と思いました。
北方領土や竹島とかも、より良い解決策が進みますよう
切に願うばかりです。
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