この世界の(さらにいくつもの)片隅にのレビュー・感想・評価
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原作既読、前作鑑賞済み。 リンさんのエピソードが加わることで、足ら...
原作既読、前作鑑賞済み。
リンさんのエピソードが加わることで、足らなかったピースが埋まり、すずさんの人物像がより深堀りされ、艶やかさが増して、前作では少し子供っぽかったすずさんが大人っぽくなった。
原作を読んでいるのでわかっていたことではあるが、それでも目で見、声や音を聞くとワンシーン、ワンシーンがさらに意味あるものとなり、重層化され前作とはまた違った感動が残った。
哲の存在がすずさんにとっても周作にとってもより大きなものとなり、彼のその後の人生のことを考えてしまった。さらにリンさんだけでなくテルちゃん、小林夫妻、知多さんのエピソードが物語に加わることで、さまざまな人の生き様が世界の片隅にあるのだということを示しているのだろう。
3年の時を経て、傑作がさらに深化を遂げた。
あっという間の3時間。
なにがあってもひたすら生きていくしかないんだ、と。戦争、敗戦、そのとき人々は何を感じたんだろ。普通が幸せって事がノンの声のトーンでさらに強調されてる気がする。長くなって前作よりさらに良くなってた。
それでも生きるとしか。
当時の日本人の、生命力の強さに圧倒される。
手がなくなっても、両親や、家族が亡くなっても
家、街、何にもなくなっても生きる。
そういう、無名の人々の上に、今の日本がある。
凄すぎるとしか。
そして、現在の生活のありがたみ。
言葉にすれば、軽くなってしまう。
あいすくりいむ、
自分の記憶の中では、
一緒に食べに行って、正しい形わかって、
ウエハも、わかって、正しい絵を渡してた。
どっかのレビューの受け売りだけど、
この映画、嘘のようなホント。信じられないホント。
より原作とセットに
かなり原作のシナリオとシンクロしているので、より両方セットで楽しめるようになったと思います。前作を観て満足されている方にどこまで訴求できるか、活劇ではないので普通に薦めたときにピンときていただけるのか。エンドロール見逃したかもですが、前作の海外展開のためのクラウドファンディングはクレジットになかった気が。参加したものとしてちょっとさびしかったです
描ききってくれてありがとう!
うちはぼーっとしとるけえ、前作と同じ作品にはとても思えんかった。
とすずさん風に言いたくなる。
前作と比べながら観てしまうかな?と思っていましたが、むしろドラマ版を思い出しながら観てしまいました。ドラマ版の方が前作よりも原作に忠実なのでしょう。
そして、今回さらにいくつものエピソードを盛り込んで、この世界の片隅で強く生きていく人間のたくましさをより緻密に描けていた気がします。
戦争を知ってる世代も戦争を知らない世代も、日本中の老若男女に見てほしいなあ。この作品を知って欲しいな。
この世界にそうそう居場所はなくなりゃせんよ。
リンさんの言うように、自分の居場所は案外なくならないものなのかもしれない。
どんな悲惨なことが起きたとしても人は案外逞しい。
居場所はある。
例え死んでしまっても誰かの心の中には居場所があったりするものなのかもなあ。
日本のアニメはほんと素晴らしい!
オリジナル版よりも深く掘り下げられた分、すずさんの心情とかがより生...
オリジナル版よりも深く掘り下げられた分、すずさんの心情とかがより生々しく感じられます。
個人的にはオリジナル版の方がテンポも雰囲気も好きです。
前作知ってると、普通です。
確かにいい映画だと思います。
先入観なければ、、ですが。
ただ前作のいい思いがある人がみたら、普通に思いました。
もっと、例えば白木りんにフォーカスを充てるなどすれば、別のストーリーと思ったのですが。。
ストーリーをもうひとひねり欲しかったです。
ただ観てない人にはオススメな映画です。
ぜひオススメします。
完全版
前作『この世界の片隅に』に40分近いシーンを加増した、言わば完全版。これから見てみようかなとお思いの方は、敢えて見比べたいのでなければ、是非こちらを。
元々、何気ない日常の短いエピソードを一つ一つ継いでいきながら、戦争によって徐々にきな臭さを増し、脅かされていく生活を、時の流れに沿って描いた作品だったが、前作では、見覚えのないシーンが回想で唐突に現れたりと、少し整合性に欠ける部分があった。
ああ、上映時間の関係などで、切り捨てざるをえなかったシーンがあるのだろうな、と、察してはいたのだが、新作では、その座りの悪い部分が全て表されていて、成る程、こういう事だったか!と、すっかり腑に落ちた。
特にリンさん関係のエピソードがしっかり語られた事で、戦前の日本女性の、相手の人となりもよく解らないまま結婚し、嫁として他人の家族や環境に囲まれ、共に時を過ごし生活をおくる内に一つの【家】になっていく姿が、より鮮明さを増した。
無論戦争ものとしても見るべき作品だが、今回は、一人の女性と周囲の人々の人生を追う群像劇としても見応えがある。
あの頃、たくさんのすずさん、たくさんのリンさん、たくさんの晴美さん、たくさんのお姉さん、たくさんの周作さん、たくさんの水原さんがいた。今もいる。
ごくごくパーソナルで小さい物語が、日本中に、世界中に、観客一人一人の物語となって広がっていく。
初めて見た友人は感激していました
前作に引き続きなので疲れを感じました、
すずさんの性格や生き方はわかるけれど、りんさんとの話が今回は中心にあってので、そちらをもっと深くした方がよかったです
あまりに家族の話を入れすぎたので、初めてみる人は良いけれど、長さを感じたのは私だけではないはずです
さらにいくつもの拍手
アニメーションならではの表現力で描き切られた人間賛歌。
前作に新たな場面が追加された完全版とのことで、普通なら「どこが追加された」なんてところに意識が行くものだ。しかし、本作に関しては最初からどっぷり作品に浸れて、それが前にあったシーンかどうかは、関係なくなってしまった。長時間であったものの、感覚としては前作と変わらず、時間はあまり気にならない。それどころか、映画としての魅力がパワーアップされている。
それにしても、このふわっとした「すずさん」の魔力はなんなんでしょう。観ている間の居心地の良さ、久しぶりに味わいました。
恐ろしい程に厳しい日常でも、楽しく生きるたくましさ。この豊かな時代にも通じる、人びとの生活への真摯さ。戦争ではなくても、災害の時などには、同じように打ちのめされることはこれからもあるだろうけど、この社会は大丈夫だという強くしなやかなメッセージ。人びとの日々の生活こそ、社会を支えていて、ホントに素晴らしいものなんだよとの賛歌が聞こえる。
何度観ても心動かされるとともに、元気をもらえる貴重な作品です。
リンさんと一緒にスイカを食べたい
50分くらい追加になったというのに、リンさんを中心とした遊郭パートしかわからない(昨日見たというのに、トホホ)。なんとなく序盤に出てくる憲兵も前作ではいなかった気もするのですが、軍艦の絵を描いたというだけで間諜扱いされたなんて『少年H』(2012)まで思い出してしまう。やっぱり敵性語だから“スパイ”は使わずに“間諜”なんですね。
周作とリンの間に何かある!と疑ったのは綺麗な茶碗をすずが見つけたため。この柄はリンさんに似合うな~などと妄想を膨らませると、お義父さんからは簡単に聞き出すことができた。見受けするには相当な額が必要だろうに、ちょっとその辺りが気になった。
終盤のシークエンスはほぼ踏襲する形で思い出したかのように涙腺が決壊するのですが、今作では遊女テルのパートでも泣けるのです。そしてリンさんの世界にもどっぷり浸れるのだ(スイカのエピソードなど)。周作とはどんな関係だったかなんて、たった一度きりの客だったと予想はできるし、そんなに深くはのめり込まなかったのだろうと終盤に推測できる場面もあった。
晴美ちゃんがミリタリーオタクだったという事実も判明。前作でもそんな雰囲気はあったけど、多分追加されているんじゃないでしょうか?一緒になって「青葉っ!」と叫んでしまいそうになりました。
『この世界の片隅に』(2016)レビュー↓
https://eiga.com/movie/82278/review/02228143/
追加分でさらに生活感覚が
知らない家に嫁ぐことになったすずさんが、周りからどう見られてたかが割とリアルな感覚として伝わってくる。さらに、仕事内容がよくわからなかった北條のお父さんのエピソードが増えたのが、全体の立体感が増してよかった。音響は相変わらず震えがくるほど怖い。すごい。
ただ、小林さん夫婦の会話で周作さんの結婚の顛末が語られたのは蛇足だと思う。曖昧なままにしてほしかったな。
すずさんの混乱からの諦念?からの前向きさは、北條家の家族のおかげだなあと、救いを強く感じた。戦災孤児のくだりも追加エピで違和感が消えた。
さすがです…
原作にはないと思っていた追加シーンがすべてあったので訂正しました…
前作(無印の「この世界」)を見過ぎてしまったために「あ、ここが追加シーン」と考えながら観てしまうのは大目に見て欲しいんだけど…
追加シーンで印象的なのは、リンさん・テルさん絡みのシーンと、リンさんの語りのシーン、台風・土砂崩れ絡みのシーン。
後ろ二つの追加シーンでは、あまり多くを語らないことで物語的なカタルシスを獲得していた前作の印象が大きく変わったのは間違いないと思われる。結果的にはバランスが崩れてしまうのを恐れずに説明的な描写も加えていった。そこが素晴らしい。これは意図的なものだよね〜…
台風や崖崩れの被害も踏まえた上で、合わせて救済する…
作品の射程が、距離も広がりも格段に大きくなる。そういう片淵監督の意図がハッキリと現れている。
さすがです…
でも、でもね、監督の意図に反してるかもしれないけど、これはあえて「この世界の片隅に(完全版)」と言いたい…
お腹いっぱい
どれだけ戦って死んでいったか、どれだけ被害にあって辛い思いをしたか、誰かを責めたり憎んだりするより、この映画は愛に溢れ、辛いからこそ協力しあい、明るく乗り切って行こう!と言う映画です。
付け加えられた所は、正直退屈する所もありますが、最後に戦争が終わった後で、ひどい豪雨災害にあい、戦争でなくとも、家は壊れ人は死ぬものなのです。と言うメッセージは、この映画の内容にあって、何かを責めるより、強い生きる力が伝わったように思えました。
しかし、個人的には、申し訳ないが、尺的にも前回の 作品で良かったかも。
マイナス評価がない映画
自分も含めて前作から3年間で育った超コアなファンが一定数いるので、公開直後の満足度No.1なのは素直にうなずける。
前作は今作公開の前日まで1133日にわたって劇場公開され続けた。これは映画館がこの映画と監督に惚れて公開し続けたからである。
監督の穏やかでマニアックで情熱的な言動もこの映画のヒットの要因だ。前作ではおそらく180回以上の舞台挨拶を行い、その度にファンと直接会話し、たくさんのエピソードを振り撒く。Twitterでファンのツイートを毎日いくつもリツイートする。
監督のこういったキャラクターが映画館の中の人を惹き付けて、ファンを長くファンでいさせた。
だから3年前公開された映画が今回長くなって新作として公開された訳じゃなくて、ひと続きの、一連のストーリーなのだ。
映画ファンでなく、ましてやアニメファンでもない僕が前作を劇場で45回も観るはめになったのは、作品そのものもさることながら監督、スタッフ、資料提供した方々、映画館、特にシネコンじゃない厳しい経営を強いられながらがんばる映画館みーんなが魅力的だったからです。
前作の映画を作るときに既にこの「さらにいくつもの」を見据えていたのは明らかであり、監督にとっては映画化を決めてから9年間の集大成となるのです。
今作も練りに練られたマニアックな部分と儚くもかわいい遊女のエピソードなどを挿入し、コアなファンが観ても全員納得な仕上がりになっている。
監督は既に次回作に着手したらしく、間違いなくこれからのアニメを牽引することになろう。
前作では語られなかった、遊郭の片隅に生きたリンさんの物語
キネカ大森の初日、舞台挨拶上映に行って来ました。
前作では詳しく語られる事がなかった、遊郭に生きたリンさんの生き様が追加されています。
原作を読んでいたので…
なんとなく物足りなさを感じていた映画が、これで完全に完成したと思いました!
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