「いかにも漫画原作という感じ」アルキメデスの大戦 ironさんの映画レビュー(感想・評価)
いかにも漫画原作という感じ
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飽きずには見れたが、話しの内容は重厚で深そうだけど、展開が漫画チックで浅いなぁ。
主人公がいかにも漫画が描く天才という感じで、「そんなわけないだろ」と冷めて見てしまう。専門でもないのに戦艦の図面を1日で描いたり、建造費用を1日で計算したり、そのスーパー天才ぶりには、実写だと違和感を感じる。
戦艦の費用の複雑な計算に苦労する中、天才主人公の最後の手段は、船の鉄の量と費用との相関関係式を作りだし、戦艦の鉄の量だけで費用計算するものだった。そして、その相関関係式は、過去の建造船の費用を正確に言い当てた。そんなバカな。相関関係式なんかで、複雑な計算が必要な建造費用を正確に求められるわけがない。全然論理的じゃない。
最終決定会議で、敵方が出した戦艦の費用が安すぎることを主人公が暴いたあと、敵方の「アメリカを欺くために費用を安く見積もった。高い費用で公表すると戦艦の規模がアメリカにバレてしまう。」という苦しい言い訳に、「すばらしい」と出席者全員納得してしまうという軽さ。子供の会議か!
大和の設計責任者は「大和を沈めるために作る」と言う。アメリカと戦ったら日本は必ず負ける。日本を象徴する巨大な戦艦を作り、それが沈められることによって日本人に戦争が無駄なことを分からせるのだ、と言うのだ。ドラマチックな考えではあるが、そんなことで数千億円の戦艦を何年もかけて作る人いないでしょう。これもいかにも漫画的。
漫画だったら面白いのだろうが、実写だと嘘っぽくてシラケてしまう。
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