「感情を表さないのが大人なのか。」マチネの終わりに にゃろめさんの映画レビュー(感想・評価)
感情を表さないのが大人なのか。
原作が面白いと聞いて、読もう読もうと思い未読。
んで、映画化。大人のラブストーリーと聞いて、未視聴。
やっと重い腰を上げて見てみた。
好きなトーンではあるが、刺さりませんでした。
世界的に有名なクラシックギタリスト。
フランスで活躍するジャーナリスト。
ニューヨークで稼ぐビジネスマン。
そんな世界に憧れを感じなくなって何年経ったろう・・・。
フランスの街角のレストランで、詩人のように愛を語る。
傷ついた友人を音楽の音色で癒す。
きらびやかで豪華なパーティを主催する。
今の私の生活とは、残念ながらかけ離れすぎ。
住む世界が違うと人格すらも変わるのだろうか。
この物語にはどういう人が共感するのだろうか。
10代の若者が共感できないのは、まぁ分かる。
大人の恋愛とか言われると、共感できない自分は
すでにおじいちゃんにでもなったのかと思わせられる。
全体をつつむ暗めな色使い。
全編クラシックギターのBGM。
説明を省いて心理描写で描く。
好きなトーンの作り方だっただけに、よけい残念。
いや、「大人」ではない私が悪いのだ。
でも、これを面白いと思える「大人」にはなりたくない。
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