「昔の少女漫画?」マチネの終わりに 背中にエンジンさんの映画レビュー(感想・評価)
昔の少女漫画?
まず原作は未読です。もしかしたら、原作では丁寧に表現されているのかもしれないけど、あくまでも映画だけの判断です。
大人のラブストーリーが宣伝文句らしいけど、キャラの年齢設定を高校生とかに変えると、(野球部エースの幼馴染み兼マネージャーが、野球の邪魔になると言いつつ、単なる嫉妬でエースが恋に落ちた相手に嘘をついて引き裂いただけの話)になってしまう。
数回しか逢っていないのに、激しい恋慕を抱くのは分かる。でも、それならば直ぐに身体の関係になった方が分かりやすい。40歳前後だからこそ、そうなってしまって前に進む事しか考えられない事もあるだろうけど、画面を見ていて石田ゆり子演じるヒロイン洋子が婚約者を別れる理由が分からない。
なにより気持ち悪いのは、たとえで出した野球部エースの幼馴染みである、(本編ではギターリストとマネージャー)が、「ギターリスト蒔野(福山)の為」と言いながら、誰でも女丸出しと分かる理由で嘘をついて二人を引き裂く早苗の一連の行動。それに簡単に引き裂かれる二人も大人とは思えない。
引き裂かれ後、いきなり時は流れて洋子は棄てた婚約者と結婚、蒔野も早苗と結婚。双方子供まで居る。棄てられた婚約者との復縁、ギターリストとマネージャーとしてと言っていた早苗が結婚するのが全く描写されていないので「はぁ?」である。洋子が他の男とならそれでも良い、早苗があくまでも女の部分を見せないならそれでも良いが、この辺が適当過ぎる。
終盤、早苗は面と向かって洋子に告白、蒔野にはメールで告白。洋子の対応は見て分かるんだが、蒔野が早苗にどういう態度を取ったのかも描写無し。
蒔野、洋子、早苗の誰にも感情移入出来ずに120分強見せられるのは退屈だった。