「孤独って影響力を失ったのを知ること」マチネの終わりに shimoさんの映画レビュー(感想・評価)
孤独って影響力を失ったのを知ること
クリックして本文を読む
映画「マチネの終わりに」(西谷弘監督)から。
う~ん、何も映画にしなくてもTVドラマでいいのに、
そんな気持ちを持ちながら、観終わってしまった。(汗)
監督はこの映画で何を伝えたかったのか、伝わってこなかった。
未来が過去の意味を変えていくというのなら、
映画「コーヒーが冷めないうちに」(塚原あゆ子監督)と変わらないし、
冒頭の「(6年前)やっぱり走らない。彼との待ち合わせもそうなの?」
「慌てたら幸せは逃げていくって言うでしょ?」という友との会話か
「花の姿を知らないまま眺めたつぼみは、
知ってからはもう同じつぼみには見えないんだよね」の台詞が
妙に引っかかっていたから、この辺りかなと推測した。
メモを振り返りながら、私的に気に入ったのは
「今日ね、マドリードで20歳の天才ギタリストに会ったんですよ。
『どうも蒔野です』って挨拶したら『あなたの事は知ってます』、
それだけ。褒めるでもなくけなすでもなく、
孤独って影響力を失ったのを知ること、なんですかね。
自分だけは歳をとってもそんな幻滅は味わうことがないって
どっかでそう思ってました」というフレーズ。
会社を定年退職すると、孤独になるっていうけど、
飲み会やゴルフに誘われなくなることではなく、
やはり「社会・会社に対して、自分の影響力がないこと」を
感じた時に、孤独を意識するんだな、と思った。
それを受け入れることができれば、孤独じゃないんだけど。
コメントする