「アニメありき、話題だからとこれから見ると後悔する」劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン you takaさんの映画レビュー(感想・評価)
アニメありき、話題だからとこれから見ると後悔する
タイトルにサブタイがないヴァイオレット・エヴァーガーデンなので総集編的な扱いかと思いきやシリーズの集大成。
ヴァイオレット・エヴァーガーデンのアニメを見ずにこの作品を見るのは、トップガンを見ずにトップガン・マーヴェリック、初見で鬼滅の刃 無限列車編 を見るようなもの。安易に本作を見ないことをお勧めする。面白いかもしれないが事前知識があるのとないのとでは全然違う。
正直色々詰め込んだなという感想、2時間20分はアニメ邦画にしては長い。
「未来の孫」や「家族に手紙を残したい」や「この手紙の文字見たことあるぞ」っていうフラグびんびん過ぎて後半は予想を裏切らない展開。
少佐の気持ちもわからなくはないが、それでもクドイ。
手紙が本作では大きな意味があるからってあの形だったのだろうけど、後半は終始少佐にイライラしてた。
「先生足が速いんだ」っていう軽いフラグもちゃんとフラグ回収してた。時をかける少女ばりの走りはどうにかならんかったのかって感じはある。
ヴァイオレットと少佐が向き合うシーンが長すぎる。少女漫画系の演出来たなと思ってしまった。抑えられない感情のまま駆け寄って黙って抱きしめろよと思ってしまった。抱きしめてから語らえばいいのに。
アニメから、どれだけヴァイオレットが少佐を思っていたのかってのを理解したうえで見ると十分楽しめた。
本作でも初めの方は気持ち程度にアニメのシーンを使って復習させてたけど、なんで戦争シーンがあるのかとか、言葉がぎこちないのかとか、代筆が上手いのかとか理解できずに進むのでアニメ未視聴だと自分は厳しいと思った。
最後愛を語らったまではいいけど、見てる人たちが最後に期待してたのって二人の不器用ながら仲睦まじいシーンじゃないのか?
晴天の下ヴァイオレットが白のシーツをパンパンって広げて「少佐、洗濯終わりました」「ありがとう、こっちへ来てくれないか」ってベンチで寄り添うみたいな。
未来の孫パートに代わってヴァイオレットたちが過去の人になって終わり。
せっかく会えたのに消化不良感。
年老いたヴァイオレットが出てこなかったのは幸い。