ボーダーライン ソルジャーズ・デイのレビュー・感想・評価
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トランプ大統領のイラだちも分からなくはない
前作でエミリー・ブラントが見たものは、ひりつく太陽、砂埃でざらつく熱風、液体状のものといえばすぐに乾燥してしまう汗かどす黒く砂に染み込んでいく人間の血液…、そして絶望。
そんな印象だった前作に比べると、異常な状況の中のいびつな関係ながらも〝絆〟と〝継承〟らしきものが描かれていて、なんとなく拍子抜けな感じがしないでもない。
陸続きの国境線における、密入国・麻薬・その他様々な犯罪の取り締まりの為に張り付ける人員や施設の維持費用は海しか国境線を持たない日本人にはなかなか想像できませんが、物凄くかかっているのだと思います。
相当な経費をかけても密入国や犯罪を100%防ぐことが出来ない上に国内の雇用が脅かされる、とその一面だけを考えたら、メキシコのお金で壁を作らせようとする発想は、たとえ時間がかかったとしても人間社会全般の平和や安定を考えなければならない大国のリーダーとしてはあり得なくても、目先の利益を優先するビジネスマンとしては真っ当なのかもしれません。
たまらない。
162本目。
スリルがたまらない。
ずっーと緊張感持ちながら観れた。
前作も確か観てるし、そういやジェフリー・ドノバンも出てたよなって。
リアルはリアルだけど、本当はもっとやってそうな感じがする。
最後もね、おっ、おっ、おっ、って感じかな。
イサベルの扱いが気になる
1&2二本立てで観た感想ですが、
やはりアレハンドロの行動が前作と比べると弱いです。
1で見せたあの冷徹さを向けるべき敵の娘に
どうしてあそこまで情が移ってしまったのか?
むしろ敵の娘だからなのか?自分の娘によく似てたの?
物語も二転三転するが結局「カルテルと自爆テロは無関係」という
脱力ちゃぶ台返しでガックリ。
リアリティを求めた話作りなんでしょうが、
終盤のアレハンドロが息を吹き返すのはかなり無理がある。
1の最後は素晴らしかったのでとても残念。
獣たちの絆
アメリカ/メキシコ国境沿いの対麻薬戦争を描き、高い評価を
得たアクションスリラー『ボーダーライン』の続編が登場。
監督は前作のドゥニ・ヴィルヌーヴから
イタリア人のステファノ・ソッリマにバトンタッチ。
(イタリアで着実にキャリアを積んできた方らしい)
本作のあらすじ。
アメリカ政府はメキシコの麻薬組織(カルテル)を
テロ組織と認定。強力な後ろ盾を得た国防総省のマットは
レイエスというボスが仕切る巨大カルテルを混乱に陥れるため、
彼の16歳になる娘を敵対組織の仕業に見せ掛けて誘拐しようと
企てる。実行役は、マットの旧知の暗殺者アレハンドロ。
誘拐は成功するものの、その後、事態は思わぬ方向へ――。
...
前作のオープニングにもゾッとさせられたが、今回の
冒頭で描かれる事件はよりストレートでむごたらしい。
一見すると麻薬組織とはあまり関連の無さそうな事件
なのだが、これがやはりメキシコ絡みの話になってくる。
また、カルテルは麻薬だけでなく密入国の斡旋も大きな
資金源としているそうで、この“ビジネス”と
前述の偽装誘拐が同時並行で描かれる流れ。
前作では主にカルテルによる麻薬流入ルートについて
描かれていたが、今回はカルテルの“ビジネス”をより
広範囲に描いている上、メキシコではなくアメリカ側で
影響を受ける人々がより具体的に描かれているので、
アメリカ在住の人々には更に身近な恐怖として
カルテルの存在が描かれていると言える。
...
主人公アレハンドロとマット。
前作にて正義も倫理も無視した情け容赦無いやり方で
カルテルを混乱に陥れた彼らだが、今回はそんな
二人ですら決断を躊躇するような瞬間が訪れる。
「こればかりは」と苦渋の表情を浮かべるマット。
「やるべきことをやれ」と戦友に声を掛けるアレハンドロ。
獣だらけの無情な世界に慣れ切ったように見えた二人に、
まだ人間的な部分が残っていたと思わせる描写が熱い。
そしてアレハンドロと麻薬王の娘イサベル。
自分の娘を連想させるのか、珍しく微笑みさえ浮かべる殺し屋。
気性の荒いイサベルも、彼の人となりを知り、信頼を寄せていく。
(イサベルを演じたイザベラ・モナーがグッド。目力はあるし
繊細で良い演技もする。どこかで見た気が……と思ってたら
『トランスフォーマー/最後の騎士王』に出てたあの子!)
前作よりも規模の大きいアクションシーンも増え、
キャラクターにも少し人間味が宿った点が魅力的だ。
...
だが前作よりも……なんと言い表せばいいか……
焦点がやや定まっていない感じを受けた。
観終わった後、物語の全体を捉えようとした時に、
少し輪郭がぼんやりして感じる、というか。
まず、前作よりもアレハンドロとマット(特にマット)が
ナイーヴになった印象を受けたり、素敵なキャラだが
寓話的なエンゲルの登場等で、前作の冷徹な世界観が
後半わずかに薄まってしまった気がするんである。
また前作にはケイトという、観客と同じ目線で物語を
先導するキャラがおり、観客は彼女を通して倫理観を
容赦無く揺さぶられる感覚を味わった訳だが、今回は
4人の主人公がそれぞれ描かれ、視点や思惑が分散。
ここが自分の「ぼんやり」という印象に繋がったのかも。
あと、マットやイサベルの決着をもう少ししっかり
見たかった、という消化不良な気分も含まれている。
...
テーマの点で言えば、今回は『ボーダーライン』ではなく
原題『Sicario(暗殺者)』に寄った内容と言えなくもないが――
とある人物をアレハンドロが引き込む流れは、
あんまり得心の行く流れではなかったかな。
まとめると、前作よりテーマとして訴えられるものは弱く、
冷徹な世界観も後半やや弱くなってしまう感はあるのだが、
キャラクターの魅力やアクションの迫力は増しているし、
世界観の拡張=カルテルの実態の深堀りはさらに注力されている。
前作よりは落とすが、それでも観て損ナシの3.5判定です。
<2018.11.17鑑賞>
脱力感...続編はエンタメ寄りかと思ったらむしろ逆の印象
前作はあまり説明がなく(=主人公と似た状況で)話が進み、メキシコ麻薬戦争の知識がないとちょっとストーリーが難解でした。調べてなるほどと展開に納得、それを抜いても静な映像と音楽がもたらす途切れない緊迫感で良作サスペンスアクションでした。
今作では監督も変わり、予告を観ると派手な軍事装備でエンタメ寄りになるかな?と思いながら鑑賞しました。
実際、序盤の長回しのショッキングな自爆テロシーンやソマリア海賊の襲撃作戦(サプレッサーの射撃音がイイ!)は最初から一気に掴まれます。
そして、頭のマットの尋問からCIAの汚さも相変わらず。テロからメキシコ麻薬カルテルと繋がり、再びあの2人が"混乱"を起こしにカルテル同士の戦争を(ボスの娘誘拐と派手なドンパチで)演出しに作戦を開始します。
今回は割と説明があり、前半の展開は分かりやすいです。ここまでとにかくCIAが汚い&汚いで、前作の強行的な作戦を超えていてゲンナリ...。このなんとも後味の悪いアクションがこのシリーズ特有の味わいかなと個人的に思います。
しかし中盤からは前作同様並行する別ドラマが絡んでいき、前作レベルの絶妙なテンポに落ちていきます。緊迫感が徐々に高まり、維持しつつ展開が二転三転。
伴い、CIAの汚さをまた見せ付けられ、泥沼状態の中で前作では冷酷だった主人公らが独自に考え始めます。ひたすら汚いCIAに終わりが見えそうにない流れの中で、この2人の感覚が唯一救いのように思えました。終盤はもう2人+誘拐された娘の命運を見届けたいと集中するだけでした。
結果続編があるのか分かりませんが、ハッキリとした結末は明示されずにエンディングを迎えて色んな意味で脱力。(追記:3部作品構想と後に知りました。)
少し派手になっていますが物語の重さと後味の悪さでは前作を上回っていて、スリリングさは十分体感できますが、全くエンタメ寄りではありませんでした。
まとまりの良さでは前作が上だと思いますが、終盤の展開であのままハードに進んで一つの結末を迎えていたら前作同様か以上の傑作になっていたと思います。
音楽が相変わらず良かった!
面白い。
メキシコ国境。今や麻薬より、不法入国者の
手配が最も儲かる仕事。
デル・トロが、やたらにカッコいい!
優しく、強く。人質娘をまもる。
なぜか、一人で連れまわすことになり、
作戦変更、必殺はしご外しで、
二人逃避行。聾唖の家族に助けて
もらい、さらに、見方や敵からも
狙われまくるという、さあどうしよう的な
展開がいい。デル・トロの泣き顔が
しみじみ沁みました。
近作、ロープも面白かった。
やはり、武装したデル・トロが
カッコいい。スーツもいいすね。
なかなか良い作品ですよ。
極限までリアル
前作からのファン。監督変わってもシリーズ通した重厚感と圧巻の戦闘シーンは変わってもない。
映像 5/5
今シリーズ要の戦闘シーンはやはり見事。冒頭シーンの衝撃度もまた最近の時事問題を彷彿させ、とてもフィクションと思えないリアルさ。また、メキシコの生活感やリアルな日常が肌で感じられた。ここは満足の一言。
ストーリー 3/5
所々現実政治の問題提起があり良かったが、ラスト10分の展開がリアルでない。
演技4/5
主役のBenicio del Toro、Josh Brolinは言わずもがな、今回はIsabela Monerも良かった。途中からストンと達観した眼をする、ギアを入れた迫真の演技だった。
音楽 3/5
お馴染みのサントラが良い。
建前
本音だけの南側より、建前が重要な北側の方がより文明的?
国を守る為に払う犠牲。
知らないところで守られ犠牲が払われてる。
その対価は見合うものなのか?
前作では最後に”建前”を嗤う余裕があったが、今作では巻き込まれた子供たちの暗澹たる行く末しか残らない。
前作よりヤバい!
長回しによる自爆テロシーンから興味を惹きつけられ、相変わらず自信マンマンで余裕ありありだったジョシュ・ブローリン達がメキシコ警察に裏切られてからの展開、ラストに向けてヨハンヨハンソンによるテーマ曲をブンブンに流しつつの次回作!
アメリカではあまりヒットしなかったので制作されるか不安ながらもこれほど次回作も観たいと思わせる作品もめったにない。
ウィンドリバーを越えて2018年ベスト。
おしい!!!!
前作のおもしろさはラストの「容赦なさ」これにつきました。予告編では、エンタメ寄りになったかと思いましたが、そんなことはなく、緊張感続くいいできでした。ただ、おしい!!!!、「容赦なさ」を今作品でも味わえるためにはあそこでデルトロがしんでいれば、、、。自分だけでしょうか?名作になったのに~。ヒーロー物ではなくて、出演者が脚本の奴隷になるいい作品になったと思うのですが。
to be continue作品は嫌いです
第1作未鑑賞
本作内容は緊迫感有りで、2時間近く飽きさせない感じでしたが、途中から「これ終わるのかな?」と不安。そして作品を観た気分通りの題名通りで・・・。
この作品も1作目から2年経過してますし、3作目がいつ公開になるのか?3部目が「メイズランナー」の様に滅茶苦茶にならないことを期待して待っています。
シリーズ物は「007」「ダイハード」「ミッションインポッシブル」の様に1話完結が観客に対する基本マナーだと思います。
コカインよりも密入国
アメリカ国内で起きた過激派による自爆テロを防ぐべく、アメリカとメキシコの国境で密入国をさせているメキシコの組織と対峙するCIAエージェントと協力者の話。
カルテル同士のつぶし合いを企てたけど、目論見が外れて…。
追う側と追われる側という関係になり、緊迫感はあるにはあるけどなかなか煮詰まらずダレてくる。
麻薬王の娘と暗殺者の関係もなんか浅いしねぇ。
漢臭い感じは好きだけど、テンポが悪いしストーリー展開がのぺっとしていてイマイチノリきれなかった。
成り上がり少年はなかなか良かった。
イヤー、面白かった!
アドレナリン分泌シーンの連続だけじゃなく、引くとこはキッチリ引きながらも、不穏なシーンを被せてくれるので、緊張感は維持されます。全く緩まず、飽きませんでした。先月のアウトローより断然こっちの方が好きかなぁ。
一応、大きいとこだけ突っ込んどくと。
「米国トップの意向で始まったメキシコ国内の工作活動はトップの掌返しにより中止。工作員がハシゴを外される」と言う話に持ち込む為の四か国移動の仕込み。こじ付けたなぁ、上手いこと!って最初は思いましたが、さすがに回りくどい。結局、何でメキシコに居るんだっけ?話の取っ掛かり、忘れます。
女の子の可愛さを利用して話に引き込む嫌らしさも無く、ドライに突っ走る野郎向け映画。彼女と見ちゃいけんヤツですね。
取り敢えず、次作のネタ振りして終わりますけど、この子、使えんのか?
「Adiós…」バン!バン!バン!バン!とラストシーンだけでも伝わ...
「Adiós…」バン!バン!バン!バン!とラストシーンだけでも伝わる!執念は恐怖をも凌駕する!デル・トロの魅力満載☆脚本もガンアクションも最高☆続編に期待♪
ソリーマの遺伝子
出来としては一作目のドゥニ・ヴィルヌーヴの方が比べるべくもなく、遥かに素晴らしい。しかし、この作品はマカロニ・アクションのマエストロであるセルジオ・ソリーマの息子のステファノ・ソリーマが撮っていることで俄然妙な価値が出る。父親譲りのB級アクションにベニシオ・デル・トロやジョシ・ブローリンと言ったハリウッド・スターを惜しげも無く使ってしまうのが、今の時代とても稀有である。もちろん良い意味に捉えてのB級感だ。16歳のヒロインを据えてはいても、ストーリーの上では必要だけれども、実質的にはお飾りでしかない。現在では、男臭さが溢れ出すマカロニウェスタン調の作りは時代を一回りしての新しさかもしれない。ちゃっかり、次作への伏線は張り巡らせてあり、上手くいけば、シリーズ化させたい意志は露骨過ぎるほどである。個人的には大好きな作り方ではあるが、作品としては大した面白味はない。マカロニウェスタンへの憧れを全面に押し出しているような映画だった。
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