劇場公開日 2019年8月30日

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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッドのレビュー・感想・評価

全499件中、321~340件目を表示

4.5行ったこともない1969年のハリウッドを懐かしいと思わせてくれる

2019年9月5日
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「チャールズマンソンファミリー」
「シャロンデート殺害事件」
この2つをwikiで軽く読んでおくと楽しめると思います。

ラストまで観るとグッと拳を握りたくなるいい映画でした。
161分の長尺にも関わらず、ディカプリオとブラピの豪華主役コンビの魅力と話の肝であるシャロンテート殺害事件をどのように描くのかという2点で飽きることなく興味が持続しました。話も整理されて見やすいし、1969年ならではの映画・TV業界ネタも有名どころが多かったりするので若い自分でもすんなり楽しめました。

犬の名演技は必見です!

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モロもろきゅう

5.0映画は素敵な嘘をつく

2019年9月5日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

楽しい

興奮

クエンティン・タランティーノ監督最新作は、
1969年のハリウッド映画界を舞台にしたドラマ作。
かつてのスターだがキャリア下降線の俳優リック、
彼と長年コンビを組むスタントダブルのクリフ、
そして実在の女優シャロン・テートの物語が交錯する。

まず、まだ未鑑賞の方にひとつ注意を。
この作品、1969年8月9日深夜に起こった
『シャロン・テート事件』が非常に重要な
要素として扱われている。ご存知無い方は鑑賞前に
ザックリでも良いので調べておくことを強く推奨。
この事件のあらましを知っているだけで、
サスペンスもエモーションも大幅に増量しますよ。
(『映画秘宝』10月号の記事に、事件や時代背景が
 非常に分かり易くまとめられているのでオススメ)

さて本作、
端的に言ってしまえば映画制作に明け暮れる
主人公らの日常をつらつら綴っただけの内容である。
巧妙なシナリオが売りでは無いし、
起伏が激しい物語なわけでもない。

なのに・なぜか・少しも飽きが来ない。
コスト度外視の老舗の鯛焼き屋のように、
頭から尾っぽまでギッシリ面白さが詰まってる。

...

まずワクワクしてしまうのが、劇中に登場する
リック・ダルトン主演の架空の活劇映画たち。
『賞金稼ぎの掟』『対決ランサー牧場』
『FBI』『ダイナマイト作戦』等々の劇中映画は、
ショットも質感も台詞も「これぞ往年の名作」風。
ニヤニヤしつつも単なるパロディに収まらない
気合の入り様で、思わず見入る楽しさ!

特に『対決ランサー牧場』は西部劇的な
ドラマチックでゾクゾクするショットの
連続だし、それまで自己卑下ばかりだった
リックの見せる本気の演技に胸が熱くなる。
予告編を観た時、年端もいかない少女に
褒められたリックが涙ぐむシーンで
僕は思わず笑ってしまったのだが……
ごめんなリック、あれは泣くわ。

...

豪華キャスト演じる主役たちも残らず魅力的!

スター稼業の酸いも甘いも知る
ディカプリオはリック役にドンピシャ。
えらく傲慢だったり酷い自己嫌悪に陥ったり、
人間臭くてどうにも憎めないスター俳優を好演。

毎度危ないイケメン役が似合うブラピ演じるクリフ。
下積みが長いせいか達観しているような雰囲気は
あるし、友情に厚く女性にも優しいナイスガイ。
だが、気に食わない相手にはニヒルな笑顔を
浮かべながら容赦無く口や腕を出してしまう
危なっかしい所もある。
シッカリしてるんだかボンヤリしてるんだか
分からない所が先読みできないサスペンス要素
にもなっていて、妙な面白さのあるキャラだった。
忠犬ブランディとのコンビプレーも◎!

マーゴット・ロビー演じるシャロン・テート。
「出演作を自分でアピールするなんて
ちょっと自意識過剰じゃなぁい?」と
思ったりもしたが、どーしても誰かに自慢
したくてしようがない時ってあるよね人生。
自身の出演シーンで笑いや拍手が起きる度、
小躍りしそうに嬉しそうな笑顔をみせる彼女は、
まるで親に褒められてすっかり有頂天の小さな
女の子のようで、とても無邪気で可愛いらしい。
と同時に、彼女にその先起こる悲劇を思い出し、
胸が締め付けられるような気持ちも覚えた。

短い出番ながら不穏な存在感を放つダコタ・ファニング、
カルトに取り込まれる可憐な少女マーガレット・クアリー、
辛辣だが面倒見の良いプロデューサーのアル・パチーノ、
裏方魂を感じさせるカート・ラッセル&ゾーイ・ベル
等々、素敵なキャラクターもわんさか登場。

...

もうひとつの主役は60年代ハリウッドの風景そのものだ。
撮影現場、映画館、交差点、ハイウェイ、荒涼
とした山地、何の変哲もないロケーションでも、
どのショットを切り取っても画になる。

タランティーノ監督は本作のインタビューで、
「母が運転する車の窓から見えたロサンゼルス
の風景がこの映画の原点」と語っている。
だからだろう。
カーラジオから流れてくる音楽越しに見る、
陽光とネオン煌めくハリウッドの黄昏色の風景。
その空気感は実に心地良く、そして
どこかノスタルジックにも映り、
物語の終わりが近付くに連れ、その世界を
立ち去るのが無性に寂しくなってくる。

...

ご存知の通り、タランティーノ監督はA級B級
問わずありとあらゆるエンタメ映画について
恐ろしいほど深い造詣を持つ映画マニア。
本作でモチーフとなっている作品やキャラクターは、
そんな彼が子ども時代に観ていた作品やその出演者
が主となっているらしい。

この映画は、端から端まで、監督が子ども時代に
目を輝かせて観ていたのだろう作品たちと、
それを創った人々への敬意に満ちている。

映像黄金時代を築き上げながら、時の流れに
抗えず消えていってしまったスターたち。
華々しいスターたちの裏で陽の目を見ることなく、
それでもスターや作品を支え続けた裏方の人々。
憧れていたのに、身勝手で理不尽な暴力に汚された夢……

本作の物語は……特にあの驚天動地の展開は……
昔々あんなに心躍らせてくれた恩人でありながら、
必ずしもその人生で報われなかった彼ら・彼女らを、
せめて映画のなかでは永遠に輝かせてあげたい
という、監督なりの恩返しなんだと思う。
徹頭徹尾楽しくて、とんでもなく衝(笑)撃的な
展開もあるのに、ところどころで何故だか
じんわり涙が込み上げてくるのは、そんな
底抜けに優しい気持ちが伝わってくるからだと思う。

...

劇中映画や実力派キャストの演技はどれもファニー。
登場する音楽や小物や風景のひとつひとつも魅力的。
タランティーノ作品でお馴染みの長い会話が少ない
のが僅かに寂しくはあるが……彼のフィルモグラフィ
の集大成かつトップクラスの作品じゃなかろうか。
少なくとも個人的には今年のトップクラス作品!
5.0判定で!

<2019.08.31鑑賞>
.
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余談1:
文脈に合わなかったのでここに書くが、
音楽に関する演出で気になった点。
主人公たちの日常を描くシーンでは、主人公たちの
周りにあるラジオやテレビから流れてきた音楽が、
そのままBGMとなる演出が多用され、その場に
居合わせているかのような臨場感を感じさせる。
だが、あの場面ではその演出が使われていない。
どこからともなく流れてくる優しい音楽。
そこだけがまるで御伽噺であるかのように。

余談2:
終盤リックが持ち出すまさかのアレで、
劇場なのに爆笑しそうになった。危なかった。

余談3:
プロ意識の高過ぎる子役で名演を披露したのは、
若干10歳のジュリア・バターズちゃん。
末恐ろしい子……!(白目)

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浮遊きびなご

4.5好きだよ。

2019年9月4日
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タランティーノらしさ凄い強いけどなにかタランティーノ不足してる。なんだろ、何が足りないのかわからない。満足?!いやなんだ!この気持ちは!わからないからタランティーノ全部見た!いや!まだわからん!バイオレンスが足りない?!いやいやそんなこちゃーねぇよな?!とりあえず最高に記憶に残るし何よりタバコがかっこよくて吸いたくてたまらなくなる!もうわかるまでは落ち着いて何回も見よう。。。。

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Rei

2.0うーん

2019年9月4日
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大好きなタランティーノ楽しみにしてたのに。60年代ハリウッドに思い入れがないと最後の15分以外はツライ。10作で監督止めると決めてるらしいけどいい判断かも。ヘイトフルエイトもタランティーノにしちゃ弱かったんだよなー。

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三毛猫泣太郎

5.0タランティーノの映画愛に脱帽‼️

2019年9月4日
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鑑賞方法:映画館

69年カルフォルニア、ハリウッドを舞台に映画愛を込めて作りあげたタランティーノに脱帽‼️
途中、最後の展開がわかったが、タランティーノだと許される・・・IMAXでみなくてもいいかも。雰囲気的に純粋なシネマスコープが良いかも。

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おさむ

4.0タバコは苦手だけど吸ってみたくなる映画

2019年9月4日
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私はタバコの煙などすごく苦手ですが、この映画は美味しそうにタバコを吸う描写が本当に多くてたまらないです。
喫煙者が多い時代だからですね。
そう思わせるのはすごいと思う。
悲しいお話なのでいつもみたいに手放しで楽しめる映画ではないけど、哀愁があり心にザクっとなにかが残りました。

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chick

3.5タランティーノだったんだ

2019年9月4日
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鑑賞方法:映画館

なんか(普通の映画と)色が違うな・・・・と思いきや
タランティーノだったんですね
2大スターを思うように使っての映画
いつもの冗長さは健在で、お約束のエグいシーンも
しかし、雰囲気は認めますが、やっぱり分かりません

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シネパラ

3.0レオ様&ブラピはサイコー

2019年9月4日
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鑑賞方法:映画館

得意じゃないタランティーノ監督ですが、レオ様&ブラピという事でとっても期待して観ました
やはり私のレベルではタランティーノ作品の面白さが理解できませんでした
でもあの2人はホントに良かったと思います
最初の方からブラピの運転するシーンが多くて、それがまたカッコイイ!
あんなラストとは思いもしませんでしたが、あのラストでホッとして幸せな気持ちになれました
頼りになるブランディ、私もほしい!

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小町

0.5馴染めない

2019年9月4日
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豪華俳優コンビに釣られて観てしまった。タランティーノ作品は、内容薄め時間長め、ある年代のアメリカ映画に強い思い入れが無いと苦痛、正直、眠気との戦いがこの映画の感想でした。

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an

5.0劇中の西部劇は、何の暗喩?

2019年9月4日
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あえて 悪かった点を挙げてみる。
・長台詞がなかった。
・音楽が効果的な演出だったか?
・ブラピが格好よすぎる。
・タランティーノ映画に、やっぱり サリーがいなくなったのが、大きい。個性がちょっと失くなった。

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ツバキ

5.0はかなく切ないお伽話 全てがひと吹きで消え去りそうな やっと形をと...

2019年9月4日
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鑑賞方法:映画館

はかなく切ないお伽話
全てがひと吹きで消え去りそうな
やっと形をとどめている夢のようだった

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ru

5.01969年のハリウッドとシャロンへのラブレター

2019年9月4日
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鑑賞方法:映画館

ディカプリオ演じるスターと友人のスタントマンのブラッド・ピットたちの奮闘を軸に狂信者に命を奪われた、女優シャロン・テートの運命の日をいかに迎えるかを描かれている。

悲劇の女優シャロン・テートを、映画の中だけでも救いたいと構想された、タランティーノのラブレターのような作品。

当時の音楽や街頭のクルマやファッションなども凝っていて1969年にタイムスリップ出来ます。
加えて当時のテレビドラマや映画のディテールを踏まえネタにも歓喜の一言。流石タランティーノ。

2大スターもさすがの貫禄と存在感。

落ち目スター複雑な感情とユーモアを見せるディカプリオとクールで腕っぷしの強いスタントマンのクリフを演じるブラッド・ピットが、キャデラックを縦横無尽に疾走させるシーンなどは映画に躍動感を与えている。

シャロン・テートの無邪気な雰囲気を、予想以上のハマり具合で演じるマーゴット・ロビーが、映画館のスクリーンで、シャロン本人と邂逅する奇跡。

タランティーノ特有の暴力を狂信者に対して容赦なく描いているが、現実のシャロン・テートの受けた苦しみや暴力に比べてたら、これは映画からのささやかな報復だと思う。

今年亡くなったルーク・ペリーの西部男の出立ちにも感銘を受ける。

静かで感動的なエンディングとチョットしたネタのオチなど、ともかく楽しめるので、映画ファン以外にも是非オススメ。

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ミラーズ

0.5支離滅裂で

2019年9月4日
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いろんなエピソードがつながらず、ただ、ノスタルジーに浸るのか。
エピソードや映画の数々や出演者を知らないので、退屈至極。
最後の殺戮の風刺なのか、笑えない、犬とか虐待だし、火炎放射器は小道具にはならないと思うし。
ディカプリ、ブラピが出てる意味ないし。
イングロやキル・ビルに比較して雲泥の差。
残念至極。

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アサシンⅡ

1.0新しい次元で

2019年9月4日
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鑑賞方法:映画館

メインストーリーがなく、エピソードの継ぎはぎ。いかんせん一つ一つのエピソードが、とても弱い。行間だけで語る映画の手法を、新しい次元で作ろうという意図なのか、だとしても、その試みも中途半端。豪華な食材から残念な一皿と言った感じ。

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一昨日、マリエンバード

2.0凄い期待していた1本だったので非常に残念

2019年9月4日
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クエンティン・タランティーノ監督の作品って、いいか、悪いかだと思うけど、本作品は自分にとって「つまらない」のひと言・・・・

クエンティン・タランティーノ監督、レオナルド・ディカプリオ、ブラッド・ピットこれだけでも相当金かけていると思うけど、どんなにいい監督でもいい俳優さんを使おうが、駄目なモノは駄目と言う見本みたいな映画・・・・

要所要所、しっかりブラックユーモアも隠れているんだけどね・・・・う~ん・・・もっと腹抱えて笑えるのかと思ったよ・・・・

クエンティン・タランティーノ監督って映画のこだわりや想いなんか分かるんだけど、編集が下手なのかもね・・・・

毎度、単に映画の内容が淡々として長いだけ・・・・・

今年、凄い期待していた1本だったので、非常に残念・・・・・

結構、周りは評価が高いですが・・・・う~ん・・・・私には分からない・・・・・本作品の良さが・・・・・

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sally

1.0だらだら

2019年9月4日
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タランティーノだからダラダラが良いって?
予習が必要って?

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ボケ山田ひろし

4.51969年を真空パックした傑作

2019年9月4日
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楽しい

タランティーノ監督の9作目です。
常々10作撮ったら監督業は辞めると公言して
いるので少しさみしいです。

初長編のレザボアドッグから面白かった。有名なあのシーン「この中に裏切り者がいる」
SMAPがコントでネタにしていました。激辛の
食べ物を誰が食べたのを当てる趣向でした。

今だとこんな感じかと思います。

ミスターピンク(木村拓哉)が他のメンバーが集まっている部屋に遅れてやってくる。

「この中に裏切り者がいる」

他の4人は一斉に立ち上がりミスターピンクを
指差した。

「それはお前だよ!!」

まあ、絶対無理だよなあ。ジュリーが許さないよなあ。

勝手にしやがれ!

それ違うジュリーだよ!

さて本作だが、1969年を真空パックした傑作だ。近過去は再現するのが大変だ。例えば車、
衣装、音楽、テレビ番組、等々を見事に再現している。私の記憶には殆ど無いが・・・

どんな時代だったか?

アメリカンニューシネマの時代。
サイケデリックがもてはやされた時代。
ヒッピー文化の時代。
ウッドストックに40万人が集まり、最終日に
ジミヘンのアメリカ国歌が泥どろの中で高らかに、しかし空々しく鳴り響いた時代。
そして泥沼化したベトナム戦争によって厭戦気分が拡がった時代。

そういう時代の空気感を再現したかったのだろうと思った。

バディムービーとしても素敵だ。ブラピが親友のように、保護者のように見守っている姿は実生活を彷彿させる。

マーゴット・ロビーはビッチ感を封印。バットは持っていません。可愛いにも程がある!
特に映画館のシーン!

子役のジュリア・バターズちゃんも凄い!
ドリュー・バリモアかダコタ・ファニングか
はたまた芦田愛菜か!衝撃的だ!
好きな映画が「雨に唄えば」「ジョーズ」って
ほんとに10才かっ!?とにかく小生意気で聡明で可愛い!

ブラピとレオは素晴らしいが、詳細は割愛。
だって、この二人の映画はほぼ観てる。
書ききれない!

惜しむらくは私の知識量だよ!
全部は拾えてない!勉強が足りない!
生意気言うな! 私・・・

少なくともシャロン・テートの映画を観てこの傑作をまた観ようかと思う。

最後に言いたい!

俺たちの時代を忘れないで、風に吹かれてたあの頃。

そんな感じだよっ!

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masami

5.0映画の好みはそれぞれ、だけど

2019年9月4日
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笑える

興奮

この映画は最高峰だと思うが同時にマニア要素が強い。

自分でこの映画のどの部分が素晴らしいのか分かる人でなければ、退屈で仕方ないだろう。

とはいえ、脊髄反射的に ただカッコいい映画
!という評価もありだし
あのシーンはアレで、このカメラワークはどうたらというウンチク的評価もありだと思う。

要するに、
映画はカメラワークと構図、際立ったキャラクターさえいれば充分成り立つのだと改めて証明されたような気持ちだ。

ラストあたりのプールの場面は思わず拳を握るほどイケてるし笑える。

映画産業も衰退したハリウッドに、もう一度活気を与えるかも知れないような傑作でした。

余談 多少ネタバレ

マンソンファミリーについての話を深く掘り下げてる人もいるけれど、やはりこの映画の核心は『映画とは』という部分であって、
マンソンファミリーは話に起伏をつけるオマケに過ぎないと思う。

あくまで想像ですが、監督が
華やかで活気付いていた60年代ハリウッドを舞台にしようと考えた時に、華やかな時代に水を差したマンソン事件という負の遺産は避けて通れなかったのでしょう。

イカれたヒッピーの言い分はこうだ↓
『人殺しを演じている役者のせいで人殺しが発生する!だから、私が役者を殺す!私は正しい。』
誰がどう聞いてもおかしな理屈だが、それでも未だにマンソンファミリーを支持しているファンは世界中にいる。

監督はこの負の遺産に対して、
『じゃあ、お前らの理屈に乗っ取って、人殺しのお前らをオレがぶっ殺しまくってやる。映画の中でな!』
という、平和的かつ皮肉たっぷりな反論で笑いとして返した。

というのが、僕の見立てです。

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たまねぎ なきお

3.0自分には敷居が高かった…

2019年9月4日
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レオナルド・ディカプリオとブラッド・ピットの友情を軸に、古きよきハリウッドを描いており、映画通にはたまらない作品だと思います。前半は落ちぶれた役者リック・ダルトン中心に描かれ、思うような演技ができず、もがき苦しむさまを、ディカプリオが見事に演じていたと思います。とくに子役の少女との会話や控室での荒れぐあいは、彼の弱さが際立つ、いいシーンだと感じました。

後半はブラピがグイグイと存在感を増してくるというか、彼が演じるクリフ・ブース中心に描かれます。プラピの年齢を感じさせない肉体と、大人の余裕からくる渋さがかっこよく、さすがの大物ぶりでした。他にも、マーゴット・ロビー、アル・パチーノ 、カート・ラッセルなど、豪華俳優陣が顔を並べているのも、見どころの一つだと思います。

しかし、これだけの大物をそろえても、ストーリーに魅力がないため、なかなか作品世界に浸れず、加えてテンポもきわめてゆったりなので、正直言って退屈で眠くなりました。そんな眠気との格闘中に、メインストーリーに深く関わらない人物が次から次へと現れてはいろいろなことを話していくのですが、情報量が多すぎてまったくついていけませんでした。当時の映画事情に詳しい人ならいざ知らず、自分にはチンプンカンプンで、そもそも会話の内容が史実に基づいているのかフィクションなのかさえわかりませんでした。

終盤になって唐突にいろいろな話が噛み合い始めましたが、それでも意味がよくわらないまま終わってしまいました。いったい本作をどのように鑑賞すればよかったのかわからず、鑑賞後にいくつかのレビューを読んでようやく少しだけ理解しました。シャロン・テート事件やマンソン・ファミリーなど、こんなに予備知識が必要だとは思いませんでした。映画通でもなければ、映画史に精通しているわけでもない自分のような者には、敷居が高すぎる作品でした。

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おじゃる

5.0最高のタランティーノ!!

2019年9月4日
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上映後、余韻でしばらく立てなくなるくらい、最高の映画体験でした。

もともとタランティーノが好きで、でもパルプフィクションを超える作品はないだろうと思っていました。

完全に超えてきました。

クライマックスが異常に盛り上がるのは当然として、そこまでの軽快なトークや主人公の葛藤など、長尺を感じさせない作りになっています。さすがタランティーノです。

シャロンテート殺害事件の知識はマストです。これを知らないと半分も楽しめません。ずばり、シャロンテートが殺されてしまった後、主人公たちとどのようにストーリーが絡んでくるのか、が鑑賞者の最大の関心事になります。その答えは劇場で…

史実に忠実に作れば作るほど最後のカタルシスが大きくなっていくという緻密な設計。こんな極上の映画体験はなかなか味わえません。

ただし、好き嫌いが分かれる映画とだけは言っておきます。私は死ぬほど好きですが。

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MK
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